2023.11.4

おや!? F1スプリントのようすが……! F1、2024年に向けて批判向けられるフォーマットの見直し着手か

Steve Etherington / Motorsport Images

 F1は来シーズンに向けて、F1スプリントのフォーマットを見直すことを検討しているようだ。

 F1は2023年に6回のスプリントイベントを実施。それに向けてフォーマットを一部変更し、金曜日に1回フリー走行を行なった後に決勝レース用の予選セッションを実施し、土曜日にスプリント用の予選“スプリントシュートアウト”と走行距離約100kmのF1スプリントを執り行ない、日曜日に決勝レースを開催することとなった。

 スプリントフォーマットは本来、グランプリ3日間を通してコース上でのアクションを増やすことを目的としたモノだった。ただ、土曜日にスプリントイベントを挟むことで週末の流れが寸断され、ファンの間では賛否両論だった。

 また、金曜日の予選が開始された時点からパルクフェルメルールが適用されるため、チームは1時間しかないフリー走行でマシンのセットアップを煮詰める必要があり、制約も大きかった。

 ファンやチームからのフィードバックを受け、F1とチームは2024年に向けてスプリントイベントを伝統的なグランプリのスケジュールに近づけるようなフォーマットへの見直すべく、話し合いを始めた。

 変更案のひとつが、決勝用の予選を通常の土曜日午後に戻し、F1スプリントを土曜日の午前に行なうというモノだ。

 それに伴い、F1スプリントのグリッドを決めるスプリントシュートアウトはフリー走行1回目の後、金曜日の午後に移される。そして土曜日午前に行なわれるF1スプリントの後にパルクフェルメが一度解かれ、決勝用の予選を前にチームがセットアップを変更できるようにすることが検討されている。

 メルセデスF1のトト・ウルフ代表は、Sky Sportsに対して次のように明かした。

「ステファノ(ドメニカリ/F1 CEO)とは話をしている」

「もちろん彼が決めることだが、そうすればもっと簡単に相関関係を作ることができる」

「(金曜日に)スプリント予選を行ない、土曜日に2回目の予選を行なう。2時というのが、我々が知っている時間だ。そうすれば混乱も少なくなるだろう」

 アストンマーチンでパフォーマンスディレクターを務めるトム・マッカローは、現在のスプリントフォーマットがファンにとって“優しくない”ことを認め、この変更案を支持した。

「今週、スポーツ諮問委員会が開かれ、スプリントイベントの進め方を改善する方法について話し合われた」とマッカローは言う。

「スプリントイベントが導入されたのには理由がある。ファンのためだ」

「技術的な面では、フリー走行1回でパルクフェルメに入るのは頭痛の種だし、難しい。でもビジネス的な面でも、ファンの面でもエキサイティングな要素があると思う」

「既に調整されているが、もう少し調整する必要があると思う。というのもF1を分かっていて追いかけている私の父でさえ、時々『一応聞いておきたいんだけど、金曜日の予選は決勝レース用なのか?』って言ってくるんだ」

「そういうレベルの人が質問しているなら、ファンは混乱してしまうと思う。我々の仕事は、よりシンプルで、より良く、より分かりやすいフォーマットを導入し、なおかつ2レースのワクワクを残すことだ」

 一方、フェラーリのスポーティングディレクターであるディエゴ・イヴェルノは、仮にフォーマットを変更した場合、土曜午前のF1スプリントと土曜日午後の決勝用予選の間に、チームがアクシデントに対応することができる時間を確保する必要があると語った。

「仮にスプリントレースを土曜日の午前に行なうのであれば、問題が発生した場合にチームが予選に向けて対応できるよう、十分な間隔を空ける必要がある」とイヴェルノは言う。

「テーブルの上には他の選択肢もある。まだ明確な案はないが、FIAとF1がフォーマットを決定したら、チームは観客と我々自身にとって良いモノとなるよう協力する必要がある。かなりトリッキーだからね」

出典: https://jp.motorsport.com/f1/news/f1-in-talks-to-overhaul-sprint-format-for-2024/10542529/
この記事を書いた人 Filip Cleeren

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