
MotoGP第11戦ドイツGPのスプリントレースが行なわれた。勝利したのは、ドゥカティのマルク・マルケスだった。
今回、ポールポジションを獲得したのはこのザクセンリンクで通算11勝を記録しているマルク・マルケス。2番手にヨハン・ザルコ(LCR)、3番手にマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)が続いた。
なおテック3はエネア・バスティアニーニが盲腸で入院中であり、加えてチームメイトのマーベリック・ビニャーレスが予選Q2転倒の結果左肩を脱臼し、骨折も判明したため2名とも欠場となってしまった。
2日目は雨に見舞われていたが、スプリントレース前には雨がほぼ降り止んだ。ただ路面は依然としてしっかり濡れているため、ウエットレースでの戦いとなった。
全15周のスプリントレースはスタートでマルク・マルケスが先行したものの、ターン1で止まりきれずに膨らんでしまいトップを維持できなかった。
そんなマルク・マルケスを抜いてトップに立ったのはベッツェッキ。2番手以下にはフランコ・モルビデリ(VR46)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)、そして5番手にマルク・マルケスが続いた。
各ライダーは濡れた路面の中、慎重にレースを進めていくがトップのベッツェッキは水しぶきの影響も無いためか、後続をどんどん引き離していった。
3周目、モルビデリがターン8で転倒したことで、2番手にはクアルタラロが浮上。ただ逃げるベッツェッキとは1.5秒と大きな差がついていた。
3番手争いでは4周目最終コーナーでマルク・マルケスがジャンアントニオをオーバーテイク。これでスタートを大失敗したマルク・マルケスが、表彰台圏内に戻ってきた。なお2番手のクアルタラロとは1.7秒差があった。
マルク・マルケスは3番手に浮上したあとは、レースファステストラップを連発。4番手以下を引き離し、2番手のクアルタラロとの差をグングン詰めていった。
そして9周目、クアルタラロにマルク・マルケスが完全に追いつくと、ターン1でオーバーテイク。スタートの失敗がありつつも、2番手にまで舞い戻った。
トップを走るベッツェッキとの差は、この時点で約1.3秒。このままマルク・マルケスがトップを狙っていくかと思われたが、ベッツェッキも相手の2番手浮上に合わせてペースをあげており、やすやすとは接近を許さなかった。
しかしそこからのマルク・マルケスのペースは、ただ一人1分28秒台のラップも記録する圧倒的なモノがあり、残り3周で0.6秒差にまで迫ってみせた。
スプリント残り2周、マルク・マルケスはついに先頭ベッツェッキを射程に捉える0.2~0.3秒差まで接近。そしてラストラップのホームストレートで並ぶと、ターン1でこそ膨らみつつも、ターン2に向けてイン側を抑えてオーバーテイクし、首位に浮上した。
ベッツェッキは以降のコーナーでの反撃ができず、マルク・マルケスがトップチェッカー。1周目のミスを帳消しにする走りで、ドイツGPのスプリントレースで初勝利を挙げた。2位はベッツェッキで、前戦オランダGPスプリントから連続表彰台となった。3位はクアルタラロだった。
なお負傷明けで挑んでいるランキング2番手のアレックス・マルケスは、8位でフィニッシュ。これでマルケス兄弟によるスプリントレースワンツー体制が、今シーズン初めて崩れたことになる。
ランキング3番手のフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は予選から大苦戦が続いていて、最終的に12位でフィニッシュ。ノーポイントでスプリントレースを終えた。
日本人ライダーの小椋藍(トラックハウス)は苦戦。19番グリッドスタートから、17位でのフィニッシュだった。
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