
ホルヘ・マルティンがアプリリアからの早期離脱を断念したのではないかという噂が強まる中、アプリリアの上層部はその噂を補強するようなコメントを残した。
昨年のMotoGP王者であり、チャンピオンナンバーのゼッケン1番と共にアプリリアに移籍したマルティンだが、怪我により今季ほとんどレースを走れていない中で、チーム離脱の意志を示したことは驚きだった。
契約状況についてチームとマルティンの主張が食い違う中、MotoGP運営のドルナからも、問題がクリアにならなければ来季のマルティンのエントリーは認めないと警告もなされていた。
一方でマルティンは怪我からの復帰に向けて前進しており、今週初めにミサノでMotoGPバイクを走らせている。現時点では、7月18~20日のチェコGPで復帰を目指している。
ドイツGP初日、ザクセンリンクでDAZNの取材に応じたアプリリアチームマネージャーのパオロ・ボノーラは、マルティンについて次のように語った。
「我々は常に、ホルヘがアプリリアのライダーであるという考えで働いてきた。我々は非常に前向きだ。以前からそうだったが、今の方がさらにそう感じている」
「非常に前向きで、満足のいくテストだった。ホルヘもアプリリア・レーシングも、とても満足している」
その後に行なわれた記者会見で、アプリリア・レーシングCEOのマッシモ・リボラは、ボノーラの示唆に富んだコメントを否定せず。マルティンのアプリリアを去るという”願望”はもはや過去のものになったとほのめかした。
「ライダー(マルティン)が一時的にその願望を抱いたのであれば、それには理由があったと思う」
そうリボラは語った。
「そして言うまでもなく誰か(マルティンのマネージャー、アルバート・バレラ)がそれを実行に移した。それ以上言うことも、付け加えることもあまりない」
マルティンに関するその他の質問に対し、リボラは「当社の立場は変わっていない」と繰り返したが、これはアプリリアがチームにとって有利な形で契約紛争を解決したことを示すものだと解釈することもできる。
「私の立場、つまり当社の立場は、当初から変わっていない。その点についてはまったく変化はない。したがって当社としては、将来はすでに決まっていると考えているため新しい情報はない」
「もちろん我々は全力を注いでおり、将来に期待している。彼が復帰するのが待ち切れない」
リボラは、ミサノでのテストでバイクから引き離すのに苦労するほど、マルティンが熱意に溢れていたと付け加えた。
「ミサノでのことについて話すなら、彼が最後のランに入ろうとする時に『このままで良い』と感じた。だから私は非常にポジティブだ」
マルティンはチェコGPでの復帰を前に、メディカルチェックをパスし、出場許可を得る必要がある。
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