WEC取材でイモラサーキットへ
ドイツ在住でモータースポーツを取材している池ノ内みどりさんは、WEC(FIA世界耐久選⼿権)の取材のためイタリアのイモラサーキットへ! ラグジュアリーなレース観戦を叶えるVIPチケット「Le Mans Spirit Club」。それとは対象的に、現場のメディアとして駆けまわる池ノ内さんの日常は、シャワーと睡眠だけが癒しという慌ただしいもの。そんな対照的なWECの現場から、取材で見えてきたリアルなモータースポーツの一面を紹介します。
WEC取材はおしゃれなディナーよりシャワーと休息が最優先
桜の季節があっという間に過ぎ去ったと思ったら、新緑の眩しいよい気候になってきましたね。そんな春の日に、WEC(FIA世界耐久選⼿権)のイモラサーキットへ取材に向かいました。大雨や100km以上の大渋滞に巻き込まれて、ぐったりしながらの久々のイタリアです。
サーキットから30km程離れた民泊に宿泊しました。レースウィークでとくに高額料金になり、ホテルはとても手が出ません。民泊はたまに利用し、たまにびっくりするような経験もありますが、今回は素敵な大きな一軒家でした。バスルームもトイレも私専用でじつに快適でした。どっちみち早朝から夕方までサーキットにいるので、シャワーと寝るだけのために利用させていただきました。
レースウィーク中のとくに金曜日は朝からハイパーカークラスのメディア向けイベントが続き、結構忙しいのです。開幕戦がカタールだったため、経費の関係で現地へ取材に行けたメディアはごく僅か。ヨーロッパラウンドからは精力的に取材がはじまります。その合間にフリープラクティスのセッションがあり、コースサイドへ撮影に行くので夕方にサーキットを出るときにはクタクタになっています。
せっかくイタリアに来たのだから素敵なレストランでディナーをしたいところではありますが、いち早く宿に帰ってシャワーを浴びてゆっくりしたい気分なのです。おしゃれな方が過ごされる、キラキラな世界のイタリア旅行に憧れます。
WECのヨーロッパ以外のラウンドには、残念ながらチームやメーカーの大きなトランスポーターやホスピタリティブースは帯同できません。ヨーロッパラウンドでは基本的にチーム関係者やVIPのお客様用で、メディア関係者は取材時のみ入ることができるので、そのときに見学します。囲み取材の時間には食事や飲み物が提供されることはないので、本当に雰囲気を感じるだけです。
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT
特別な体験ができる「Le Mans Spirit Club」とは?
各チームが独自に販売するVIPチケットのほかに、「Le Mans Spirit Club」という大会主催者であるACOのVIPパッケージがあります。WECの各ラウンドやル・マン24時間レースで高級レストランのようなケータリングやドリンク、専用の駐車場、スタートグリッドやレースウィークのイベントなど、数多くの特権があるVIPチケットが人気のようです。
メディア関係者としてスタートグリッドを待っている途中も、このLe Mans Spirit Clubの方たちは、メディアよりも先にグリッド入り口に誘導されていました。よりドライバーやチームを特等席でご覧になりたい方は、このチケットを購入してみてはいかがでしょうか? 決してお安くはありませんが、特別感やサービスが素晴らしくて羨ましいです。コースサイドに設けられた専用のバーでは、シャトルで移動してそこでゆったりとドリンクを飲みながらレースを観戦できるようですよ。そんな体験を一度でもしてみたいですね。
2024年あたりから急激にWECに参戦する自動車メーカーが増えたこともあり、少しは予算が上がったのでしょうか? メディアセンターに軽食のおもてなしをしていただけるサーキットも出てきました。イモラサーキットでは、パンやクッキー、小さなサンドイッチや飲み物をいただけてありがたい限りです。決勝レース後のみですが、めちゃくちゃおいしいラザニアをいただけるんですよ。
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT