
セルジオ・ペレスの不振に端を発し、サマーブレイク中にもレースシートに動きがあるのではないかと言われるレッドブルとその姉妹チームRB。ベルギーGPの直後にはイモラでテストが実施され、そこでドライバーの評価が行なわれるのではないかと報じられている。
レッドブル陣営はイモラで、プロモーション用に現行マシンで1回200kmまでの走行が許可されている“フィルミングデー”を利用し、まずRBのVCARB 01を走らせる予定。その後はアルファタウリ時代の型落ちマシンを使ったプライベートテストが行なわれる模様だ。
これらのテストには、RBのレギュラードライバーであるダニエル・リカルドと角田裕毅に加え、彼らと共にペレスの後任候補として名前が挙がっているリザーブドライバーのリアム・ローソン、そしてローソンと同じレッドブル育成ドライバーの岩佐歩夢が参加するようだ。
一部報道では、レッドブル昇格の有力候補であるリカルドとローソンがフィルミングデーで最新マシンをシェアするのではないかと言われているが、リカルド本人は「現行マシンを使ったフィルミングデーでは、ユウキと僕が100kmずつ走ることになるだろう」と話している。
ベルギーGPでは11番手でフィニッシュしたが、ジョージ・ラッセル(メルセデス)の失格により今季3度目の入賞を手にしたリカルド。週明けに実施されるフィルミングデーとプライベートテストが、リカルドにとっての“面接”のような位置付けになると言われている件について意見を問われると、彼は次のように答えた。
「35歳で面接? そうだな、どうなるだろうね」
「フィルミングデーを実施することは前々から計画されていた。何周か余分に走るかもしれないけど、それに重みがあるかどうかと言われたら、どうだろうね。ただ僕のアプローチとしては、(マシンに乗り込んでシートベルトに)縛り付けられるたびにベストを尽くそうと思っているから、まだ夏休みモードには入らない。そこから何が起きるかだね」
フィルミングデーが評価テストになるのかどうかについて、明言を避けたリカルド。レッドブル昇格、復帰のチャンスになるかもしれないのかと質問されると、リカルドはこれについても「分からない」とした。彼曰く、昨年自身がレッドブル陣営に復帰するきっかけとなったシルバーストンでのテストと比べると、その雰囲気は異なっているように感じるというのだ。
2018年を最後にレッドブル陣営を離脱したリカルドは、ルノー、マクラーレンと渡り歩いた後、2023年はレギュラシートを失っていた。そんな折、不調のニック・デ・フリーズに代わってシーズン途中にアルファタウリのシートを得ることになったが、それが発表される直前、リカルドはシルバーストンでタイヤテストに参加してレッドブルの現行マシンで印象的なパフォーマンスを見せており、それが評価の決定打になったとも言われる。
リカルドは次のように語る。
「(テストを受けてのレッドブル復帰のチャンスは)正直なところ、分からない」
「というのも、去年レッドブルの最新マシンでシルバーストンを走った時は、かなり正当なもの(テスト)だった。最新マシンに乗って特別な走りができれば、お声がかかるかもしれないということが分かっていた。よりリアルな感じがしていたんだ。それがベストな回答の仕方かな」
「だから僕は『いや、今回のは違うよ』というつもりもない。でもあの時(去年のテスト)は、“ガチ”なものかもしれないと強く感じたんだ。今回のに関してはちょっと分からない」
なおレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、予定されているフィルミングデーが評価テストなのかどうかについて回答をはぐらかしており、「フィルミングデーなので撮影をする。コンテンツ系が中心だ。200km走ることができるので彼らはたっぷり撮影することになるだろう」と語るにとどめている。
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