第45回鈴鹿8時間耐久ロードレースでホンダは、30号車Team HRC with Japan Postのライダーに現役MotoGPライダーのヨハン・ザルコを起用し、高橋巧と名越哲平とチームを結成。この3人は決勝で力強く走りきり、HRC（ホンダ・レーシング）に鈴鹿8耐3連覇をもたらした。

　特にザルコは現役MotoGPライダーが6年ぶりに鈴鹿8耐へ参戦するということで、注目度が高かった。そして短いテスト日程をこなして本番へ挑んだザルコは、チームメイトにも見劣りしないパフォーマンスを発揮した。

　決勝では最終スティントの高橋の直前に、最後の走行も担当したザルコだが、今回8耐初優勝という結果を、本当に嬉しいものだと語った。

「本当に嬉しいよ。本当に率直な気持ちで、非常に嬉しく思っている。僕らが目標としていたものを達成することができて最高だ。僕もその一員であることをとても誇りに思っている」

　ザルコはそう語った。

「そして本当にタクミさんのペースや走りが素晴らしくて本当に感心したし、感動した。そしてテッペイも、だんだんとペースアップして素晴らしいレースを見せてくれた。3人でここで走ることができて、一緒にチームメイトとして走ることができて光栄だった」

　一方で名越は自らの走りには完全には納得できていない様子だった。彼は今回の経験を糧に、今度は自らの力でチームを優勝に導けるライダーに成長したいという目標を語った。

「素直に嬉しい気持ちと、自分自身ちょっとペースが乱れた部分もあって悔しい気持ちはあります」

「ただ今大会に関しては、本当に巧選手とザルコ選手に助けられてこの場所にいるということは、理解しています」

「結果だけ見れば”優勝”というものに名前を連ねることができて嬉しいですけど、まだまだライダーとして未熟な部分が見えていたので、結果は素直に喜んで、反省すべき点を反省して、今度は自分の力でチームを優勝に導けるようなライダーになれるように頑張りたいなと、改めて思いました」