アルピーヌF1チームは2023年限りで、レーシングディレクターも務めたダビデ・ブリビオと袂を分かつことを発表した。
ブリビオは、スズキのMotoGPチームマネージャーとして2輪の世界で活躍していたが、ジョアン・ミルがスズキにとって20年ぶりのチャンピオンに輝いた翌2021年、スズキを電撃離脱しアルピーヌのレーシングディレクターに就任した。
しかし2022年にはF1チームから離れ、若手ドライバー育成プログラムをディレクターとして率いることになった。ブリビオとアルピーヌの契約は1年延長されたが、2023年末をもって別々の未知を歩むことに両者が合意した。
この動きは、ブリビオが2輪の世界に戻ってくる前兆なのかもしれない。数週間前に『Speedweek』誌が、ブリビオがアルベルト・プーチの後任としてMotoGPのレプソル・ホンダのチーム代表を務めるのではないかと報じている。
ホンダはこのところMotoGPで苦境に立たされており、エースライダーのマルク・マルケスが2024年にドゥカティ陣営のグレシーニに移籍。内部的にも多くの人事異動があったようだ。
しかしながら、motorsport.comの調べによると、今のところブリビオはホンダから2024年のオファーを受けていないようだ。
「アルピーヌとともにF1に携わることができたのは、私のモータースポーツキャリアの中でも誇り高いことだった」
そうブリビオは語った。
「私の希望であったF1を経験する機会を与えてくれたことに感謝するとともに、私のモータースポーツ経験をアルピーヌ・アカデミーの若手ドライバーに伝える機会を与えてくれたことにもアルピーヌに感謝したい」
「チームとアカデミーの将来の成功を祈るとともに、多くの若いドライバーたちが素晴らしいキャリアを歩んでいくことを確信している」
「その成功の一端を担えたことは、私にとって大きな財産となるだろう」
「将来訪れるかもしれない(そうなることを望んでいる)他の機会を追求したいという私の希望を受け入れてくれたことについても、アルピーヌに感謝している」
アルピーヌはシーズン中にチーム代表のオットマー・サフナウアーとスポーティングディレクターのアラン・パルメインがその職を追われ、チーフ・テクニカル・オフィサーのパット・フライはウイリアムズに移籍するなど体制が大きく変動している最中であり、ブリビオの離脱も無関係ではないだろう。
アルピーヌは、ブリビオの後任としてジュリアン・ラウスがアカデミープログラムを監督することを確認している。
現段階では、ブリビオが次にどのようなキャリアを歩むかは不明だ。