
初開催となるF1ラスベガスGPでは、高級ホテルやカジノが立ち並ぶ、ラスベガスの中心街をF1マシンが駆け抜けることになる。コース脇には、最近出来上がったばかりの巨大円形ホール”MGSスフィア”も存在するが、セッション中にはこのスフィアから赤、青、黄の3色の発光を禁止することになった。
MGSスフィアは巨大な円形ホールというだけではなく、外壁の内外に無数のLEDパネルが仕込まれており、その全域がスクリーンとして機能する。そのため、様々な映像を常時投影することが可能だ。
ラスベガスGP期間中は、F1がこのスフィアを借り切っており、こけら落とし公演を行なっていたロックバンドU2は、12月1日までその公演を一時中断することになっている。
F1はコース建設の初期から、スフィアを活用することに熱心であった。前述の通り期間中はこのスフィアを巨額のリース料を支払って借り切っており、その投資を回収するために、F1は広告枠を販売するなどしている。
ただこのスフィアは巨大しかも円形ということもあり、コースを走るドライバーからも目立つ存在である。そのため、セッション中にあまりにも派手に光ってしまうと、ドライバーの集中力を妨げてしまう可能性がある。
ただスフィアのオーナーであるMGSと協力する形で、FIAとF1は、コース走行中に発生する可能性がある問題の回避に努めている。
スフィアのF1イベントとの契約を担当したMGSエンターテインメントのビッグイベント及び運営担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるジョエル・フィッシャー氏は、次のように語った。
「全て安全だ」
フィッシャー氏はmotorsport.comに対してそう語った。
「当然のことながら、我々はFIAの要求に必ず従うつもりだ」
「彼らは夜にここにやってきて、様々な色や様々なことをテストした。そして我々は、何を投影するべきでないのかを理解している。それを全てこなしてくれるショーランナーがいるのだ」
ではスフィアには何が映されるのか? そう尋ねると、フィッシャー氏は次のように語った。
「ライブ映像も映す予定だし、ヘルメットやドライバーカード、そして広告も映す予定だ。その他にも、いくつか驚くようなモノがあるよ」
F1のオーナー企業でるリバティ・メディアのグレッグ・マッフェイCEOは先週、F1は来年以降のラスベガスGPでは、スフィアをさらに活用していくだろうと語った。
「我々はスフィアと長期的な関係を築いている。今後はさらに多くのプログラムを導入していくことになると思う」
「スフィアの完成が間に合うかどうか分からなかったし、自分たちのことをやり遂げるのに大忙しだったこともあり、今年の計画を組むのが非常に難しかった。しかし、将来的にはさらに多くのことが起きると思う」
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