MotoGP第16戦オーストラリアGPのMoto2クラス決勝レースが行なわれた。優勝したのはトニー・アルボリーノ(Elf Marc VDS Racing Team)だった。
悪天候の予報を受け、開始時刻が1時間早められたMoto2クラスの決勝レース。予報通り天候は悪く、Moto2開始時には雨こそ小康状態だったが、強い風が吹き付ける難しいコンディションだった。
なおサイティングラップ中にはポイントリーダーのペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Ajo)が転倒するというアクシデントが発生。アコスタはこの転倒の結果、レースを最後尾からスタートすることになった。
23周で争われる決勝レースは、上位グリッド陣が順当にスタートを切ってトップを争っていった。しかしターン4でアロンソ・ロペス(Beta Tools SpeedUp)が転倒。これで隊列に混乱が生じ、セルジオ・ガルシア(Pons Wegow Los40)が先頭に立った。
ガルシアに続いたのは、トニー・アルボリーノ(Elf Marc VDS Racing Team)、フィリップ・サラック(QJMOTOR Gresini Moto2)、サム・ロウズ(Elf Marc VDS Racing Team)といった面々だ。
だが5周目、先頭を走っていたガルシアが転倒してしまう。さらにサラック、ロウズと上位陣が立て続けに転倒。同じく上位を走っていたジェイク・ディクソン(Inde GASGAS Aspar Team)も転倒してしまうなど、波乱の展開となった。
転倒者が続出する中、先頭に立ったのはアルボリーノ。トップグループから転倒者が多く出たことでアルボリーノは単独トップとなり、2番手のフェルミン・アルデゲル(Beta Tools SpeedUp)に12秒差という大きなギャップが開いていた。
2番手争いでは9周目にアロン・カネット(Pons Wegow Los40)がアルデゲルをオーバーテイク。なおこの時、トップとは15秒の差があった。
そして10周目、レースは天候要因から赤旗が振られ一時中断。この時レースの2/3以上の距離を消化していなかったためリスタートが予定されていたが、最終的に再開はできないとレースディレクションは判断し、レース終了となった。
優勝はトニー・アルボリーノ、2位はカネット、3位はアルデゲルだ。なお前述の通りレースは10周で中断されており、当初予定23周の半分以上を消化していなかったため、得られるポイントは通常の半分となった。
ポイントリーダーのアコスタは9位でフィニッシュし、なんとかポイントを獲得した。なおランキング2番手のアルボリーノが勝利したことで、ポイント差は47に縮まった。
Moto2参戦の日本人ライダーは、羽田太河(Pertamina Mandalika SAG Team)が自己ベストの11位、小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)が15位、野左根航汰(Correos Prepago Yamaha VR46 Team)が16位でレースを終えた。