2023.9.4

プレーオフ直前にドライバーが“ポッキリ”… 世界屈指の飛ばし屋を襲った悲劇

決戦直前でまさか…。世界屈指の飛ばし屋アン・バン・ダムに悲劇(提供:Ladies European Tour)

<KPMG女子アイルランドオープン 最終日◇3日◇ドロモランド キャッスル(アイルランド)◇6140ヤード・パー72>

世界屈指の飛ばし屋にまさかの悲劇が起こった。「KPMG女子アイルランドオープン」の最終日。アン・バン・ダム(オランダ)は最終18番パー5でバーディを奪い、トータル16アンダー・首位に並んだスミラ・ソンダービー(デンマーク)、リサ・ペターソン(スウェーデン)とともにプレーオフへ。そこでアクシデントが発生した。



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競技委員のカートにキャディバッグを積んでの移動中、ギャラリーロープをくぐったのだが、ロープがクラブに引っかかり、キャディバッグがカートから落下。その際に、よりによってドライバーのヘッドがポッキリと折れてしまった。

拾いあげたドライバーヘッドを見て愕然とするバン・ダムと競技委員。仕方なく3番ウッドでティショットをフェアウェイに打つと、第2打をピン手前3メートルのイーグルチャンスにつける。しかし、バン・ダムはこのパットを沈めることはできず、ピン上2.5メートルのイーグルパットを沈めたソンダービーがツアー初優勝を飾った。

ところで、なぜバン・ダムは3番ウッドを使用したのだろうか。というのも、アクシデントでクラブが壊れた場合、代替えのクラブを使用できることになっている。だが、バン・ダムにはそれができない理由があった。

実は、ドライバーが折れたのはこの1週間で2回目だった。この大会に移動する際、航空会社に預けたバッグの中でエースドライバーが破損。今週使用していたのは、すでに代替えのドライバーだったというわけだ。

27歳のバン・ダムは身長180センチで、世界でもトップクラスの飛ばし屋。欧州ツアーのドライビングディスタンスは全体1位の292.19ヤードを誇る。バン・ダムにとってはトライバーこそが一番の武器だったから、なんとも悔しい敗北となってしまった。(文・武川玲子=米国在住)

出典: https://www.alba.co.jp/articles/category/tour/others/post/f4-f56t78e/
この記事を書いた人 武川 玲子

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