2023.10.17

【日本百名山】5座目は命がけで登った阿蘇山(熊本県)

阿蘇山

<TOP画像:熊本空港着陸前に航空機の機内から撮影>

こんにちは!たびこふれライターの中尾です。

熊本県の阿蘇山(あそさん)は誰でも一度は聞いたことがある山だと思います。九州のほぼ真ん中にあって桜島と同じく火山。常に火口からモクモクと噴煙が上がっているというイメージだと思います。僕も中学の修学旅行で行ったことがあり、当時は噴火口をのぞきこんだ記憶があります。しかし、僕も含めほとんどの方がイメージはここまでではないでしょうか...。僕はつい最近まで阿蘇山に登山できるとは思っていませんでした。

日本百名山でもある阿蘇山の最高峰・高岳(たかだけ)に登ってきましたので、阿蘇山がどんなところなのかをイメージしていただければ幸いです。

目次

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日本百名山5座目 阿蘇山(高岳)

阿蘇山は阿蘇五岳(高岳・中岳・根子岳・烏帽子岳・杵島岳)と外輪山によって構成されています。したがって、阿蘇は典型的な二重式の火山となります。阿蘇山といえば、阿蘇五岳を中心にした東西にのびる連山を呼ぶことが多いですが、広い意味では外輪山や火口原をも含めた呼び名になるそうです(阿蘇市公式サイトより引用)。

阿蘇山 中岳 噴火口

阿蘇山 中岳山頂

中岳山頂から砂千里ヶ原を望みます。こちらは「皿山迂回ルート(中級者向け)」と呼ばれるルートで、阿蘇山上ターミナルが登山口になっています。仙酔尾根ルートと反対側から登ります。比較的登りやすいルートですが、距離が長いのと、砂千里ヶ浜を巻きながら通るので、風向きによっては砂・灰を浴びることになるので、僕はこちらのルートは使いませんでした。

阿蘇山 砂千里ヶ浜

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【下り】すずめ岩迂回ルート

【中岳山頂を13:48出発】下りは仙酔尾根ルートはとても僕の技量では下山できないと判断し、すずめ岩迂回ルートを下ることにしました。本来の下山ルートは、中岳山頂から中岳噴火口を望む展望台を経由して、仙酔峡駐車場へ下るルートでしたが、噴火警戒レベル2(火口から半径約2km圏内に立入禁止)になったため、通行できない状況が続いていました。2021年5月より「すずめ岩迂回ルート」が開通し、通行が可能になりました。

※ただし、噴火警戒レベルが3に引き上げられたらこちらの迂回ルートも通行できなくなります。常に火山情報の情報収集が必要です。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

【13:51通過】すずめ岩迂回ルートへの分岐点です。ここから仙酔峡駐車場まで下りになります。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

入ってはいけないところには立入禁止のロープが張られています。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

途中、真横から仙酔尾根ルートから見ました。最初から最後まで急登が続くルートだと分かります。

阿蘇山 仙酔尾根ルート

すずめ岩迂回ルートで唯一のロープ設置場所です。手足の置き場所をしっかり確認しながら進みましょう。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート ロープ場

阿蘇山は活火山のため、草木が生えていません。なので、眺望は抜群に良いです!

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

途中、しっかり看板があるのですが...。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

この先看板がなく、岩に黄色ペイントも見当たらず、自分勝手に右へ下って行くものだと思い込み...。道に迷いました(視界はあるのに迷いました)。この先、谷になっていてストンと落ちています。迷った時は元に戻るという鉄則を破り、僕は谷に下りて、岩壁を登って登山道へ戻りました。やってはいけないことですね。岩壁登りが怖かった...。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

このあたりまで下ると迂回ルートから通常の登山道に戻ります。登山道は岩畳に整備されています。正面に見える塔はかつての仙酔峡ロープウェイの残骸です。2010年5月まで運行していたそうです。

阿蘇山 すずめ岩迂回ルート

仙酔峡駐車場が見えてきました。

阿蘇山 登山道

ここは仙酔峡ロープウェイに沿って登山道が整備されています。ゴツゴツした岩畳なので、つまづき転倒に注意が必要です。

阿蘇山

まもなく到着!

阿蘇山 仙酔峡駐車場

【仙酔峡駐車場に15:12到着】中岳から1時間24分で下山しました。道迷いがなければ1時間強で下れると思います。駐車場付近からパノラマ撮影。迫力ある岩峰です。

阿蘇山

【注意】登山道入口脇にトイレがあるのですが、閉鎖されていました...。

阿蘇山 仙酔峡駐車場 トイレ

【注意】トイレは仙酔峡インフォメーションセンターの横に仮設トイレが2つあるだけです。清潔ではありません...。

阿蘇山 仙酔峡駐車場 仮設トイレ

仙酔峡インフォメーションセンターの建物です。登山届の記帳・提出台が外にあります。中は無人、何もありません。

阿蘇山 仙酔峡インフォメーションセンター

阿蘇山登山の感想

最近、僕個人的に感じていること

ガイドブック、ネット、動画配信サイトに出ている情報は、初級者にとって鵜呑みにできない情報だと思います。

ガイドブックを製作・執筆される山を熟知した方にとっては、初級者レベルに扱われますが、僕のような初級者レベルから見ると、とても初級者レベルのコースではないと思うことがよくあります。特に山は、季節や天候に左右されます。なので、初級者レベルというものはないと思います。また、登山系動画制作者さんの動画を拝見して「これくらいなら自分でも登れる」と思い、今回、仙酔尾根ルートに登りましたが、とても動画で観たコースではありませんでした。やはり編集の段階で、"良い場所"を厳選して、デメリットである"悪い場所"を極力カットしているからだと思います(動画の時間も30分程度に編集するので仕方ないと思いますが)。僕の場合、登り始めから動画のイメージが違うなと感じ、これは危険と判断した時にはもう下ることができない場所(自分の技量では)に到達していました。ガイドブック、ネット、動画配信サイトの情報は参考程度にして、下調べをしっかりしてから山に向かうべきだなと反省しました。

タイトルに命がけと付けた理由

仙酔尾根ルートが自分にとってとても危険だったこと。

結論

仙酔尾根ルートの初級者の登山・下山は絶対にやめましょう。(天候に関わらず)

阿蘇山 仙酔尾根ルート

  • 阿蘇山は活火山です。事前に火山情報の収集をしっかりしましょう
  • すずめ岩迂回ルートも道迷いに注意しましょう
  • 途中、トイレはありません。携帯トイレを持参してください
  • 途中、売店もありません。飲料、非常食は必ず携行してください

登山情報公式サイト

  • 阿蘇市 阿蘇山情報
  • 阿蘇火山火口規制情報
  • 阿蘇山登山情報

阿蘇山

※当記事は2023年3月19日に登山した時のものです。最新情報や火山情報は、現地のSNSで事前に調べておくことをおすすめします。

日本百名山シリーズ

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出典: https://tabicoffret.com/article/81113/
この記事を書いた人 中尾勝

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