
かつて文章術を教えていただいたライターの師匠(東京在住)が出張で福岡を訪れることとなり、せっかくならばと太宰府天満宮を参拝してきました。訪れた日は偶然にも「仮殿」がお披露目される初日。令和9(2027)年に迎える式年大祭を前に、124年ぶりに重要文化財「御本殿」の大改修が行われることから建設されたもので、改修期間の3年間しか遭遇できないレアな建造物です。
博多駅から太宰府天満宮行きの太宰府ライナーバスに乗り込むと、まわりはアジア人旅行客だらけ。これほどまでに太宰府天満宮が海外の方々に知られているとは驚きでした。国内外から訪れた観光客で賑わう中、ワクワクしながら楼門をくぐって行くと…。
おぉ、まるでジブリの世界ではないか!!
社殿のイメージをくつがえす斬新なデザインに、ただただ驚くばかり。周囲の自然と一体化したこちらの仮殿を設計したのは2025年に開催される「大阪・関西万博」の会場デザインプロデューサーを務める藤本壮介建築設計事務所だそう。これほどまでに大胆なデザインを提案する勇気もさることながら、それを受け入れた神社の心意気にも脱帽です。
ちなみにご存知の方も多いと思いますが、太宰府天満宮は菅原道真公を御祭神とし、1,100年以上にわたって学問・文化芸術・厄除けの神様として広く信仰されてきました。道真公が永眠するお墓の上に社殿が建立されていることもあり、神様の存在をリアルに感じられる稀有な場所といえます。
本来、神社へ参拝する目的は「お願い事をする」ことではなく、「感謝を伝える」こと。参拝のご利益なのか分かりませんが、何年も音信不通だった知人2人からたて続けに連絡をもらい、いずれも仕事の依頼に関するものでした。しかも神社へご一緒したライターの師匠も、インタビューを熱望していた企業や著名人との仕事を次々と実現しておられます。
鎮守の森に囲まれた神聖な空間は、訪れるだけでも心に清らかな風を届けてくれます。伝統を未来へとつなぐ太宰府天満宮の仮殿へ、皆さんも参拝に出かけませんか?
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