モビリティショーをじっくり観察!
長年自動車の最新技術を発信する場として親しまれてきた「東京モーターショー」。2020年からのコロナ禍にて開催されずにいましたが、4年の時を経て「JAPAN MOBILITY SHOW」となって帰ってきました。
開催場所は2011年から使われている東京ビッグサイトで、開催期間は10月26日(木)から11月5日(日)までの11日間で、一般公開日は10月28日(土)からです。
MOBILAでは、そんなモビリティショーの様子をたくさんの写真とともに皆様にお届けいたします。
第5弾の本記事では、ちょっとマニアックな視点やじっくりコンセプトカーを観察した時に発見したものを紹介します。
ぜひ、展示車両の多くをニュースなどで既にチェック済みの方や車好きな方は、ただ展示車両を見て回るだけでなく、いろいろな視点で観察してみるのはいかがでしょうか。
1.タイヤ・ホイール
モビリティショーで展示されているほとんどのモビリティは、従来通りタイヤを装着しています。
各ブースの目玉となっているコンセプトカーには、今までにないデザインのホイールが装着されています。
また、タイヤに関しては少々変わったトレッドパターンのものがあるものの、よく見かけるメーカーのタイヤを装着しており、その多くはタイヤサイズがしっかり表記されています。
もしかしたら将来販売するかもしれないコンセプトモデルのホイールデザインやタイヤサイズを観察してみるのはいかがでしょうか。
【トヨタ FT-Se】
GRのエンブレムが付いたホイールを履き、タイヤサイズはフロント「265/35ZR20」、リア「295/35ZR20」です。
前後共に2021年製造のタイヤですが何かの流用でしょうか。

【スバル SPORT MOBILITY CONCEPT】
ホイールキャップのようなパーツがホイールに装着されており、その真ん中にはセンターロックナットのようなデザインになっています。
このセンターロックナットはデザイン上の飾りで、ホイール本体は通常のナットでとまっているのでしょうか。
また、タイヤのトレッドパターンが特徴的ですが、サイドウォールに「NOT FOR HIGHWAY SERVICE」と書かれているので展示車両向けのタイヤと思われます。
【ダイハツ VISION COPEN】
1300ccのFRオープンカーとなったコペンのコンセプトモデル。
黒の6スポークのホイールに、センターキャップと一体になっていそうなパーツが装着されています。
【日産 Hyper Tourer】
おそらく本イベントで最もタイヤとホイールのデザインが尖っていたのが日産だと思います。
このHyper Tourerでは、ホイールの中心から外側に向かって広がる格子柄になっていますが、そのデザインがタイヤにも広がっています。
また、タイヤとホイールの境界が食い込むようになっていますが、これはこのデザインのホイールキャップを上にかぶせただけなのでしょうか。
【ヤマハ TRICERA】
TRICERAは前2輪、後1輪の3輪EVコンセプトモデルです。
ホイールにはヤマハのロゴにも使用されている“音叉(おんさ)”のようなデザインがアクセントとなっています。
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2.展示演出
各ブースでは、展示しているモビリティが映えるように、ライティングや背景の液晶画面などさまざまな演出をしています。
ブースによっては写真映えする演出をしているところもあるので、ぜひかっこいい写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
また、ちょっとクスッとなる展示演出もありましたので、併せて紹介します。
【日産ブース】
日産ブースは暗めの照明ではあるものの、目玉となるコンセプトカーの背景に超大型のモニターを設置して、そこにさまざまな映像を映しています。
さらに黒く光沢感がある床が、展示車両のライトや背景の映像を反射し、とても写真映えしますので、かっこいい写真を撮りたい方にはおすすめです。
【マツダブース】
ロータリーEVの「ICONIC SP」が注目されているマツダブースですが、「走る歓びの原点」をテーマとした「ユーノス・ロードスター」の展示や、「動くことへの感動という感情の気づき」をテーマに、子供が乗り込める大きさにダウンサイズしたロードスターの展示があります。
ユーノス・ロードスターの展示の裏側は、プラモデルの箱のような注意書きがかかれたデザインになっており、少しクスッとなってしまいます。
【ダイハツブース】
ダイハツブースでは、「クルマと人の関係の再定義」をテーマとした軽EVの「me:MO(ミーモ)」が展示されています。
ミーモはライフスタイルに合わせてデザインやパーツを変えることができる、「あなたらしさに寄り添うカタチ」を実現できるモビリティとなっています。
ブースではミーモの車両展示のほか、ミーモに取り付けられているデザインパーツを自分で試せるコーナーがあるので、ぜひあなたらしさを表現してみてください。(3枚目の焼き餃子の風景のようなものは、ブースについたときにはすでにこの状態でした)
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3.コンバートEV
かつての名車や昔あこがれていたクルマに乗りたいけど、走行中の故障や部品が入手できないというハードルがあり、なかなか踏み出せない方もいると思います。
そんな悩みを解決する一手となるのが「コンバートEV」です。
簡単に言うと、クルマにもともと搭載されているエンジンやミッションなどを取り外し、代わりにモーターやバッテリーを積むことでEV車に変更してしまうものです。
エンジンを取り外してしまうので、エンジンのサウンドを楽しむということはできなくなりますが、部品点数の少なさや現在入手できる部品を使用することで、故障のリスクを大幅に減らすことができます。
今回のモビリティショーでも、数は少ないもののEV車にコンバートされたクルマの展示をしているブースがありますので、会場に行かれた際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【コンバージョンEV ランドクルーザー60】
車体製造や特装車の架装専門メーカーのトノックスと、ハイエースやランドクルーザーなどのRV車を中心に車両販売を行うフレックスが、ランドクルーザー60をEV車にコンバージョンとして復活させました。
これにより、NOx・OM法のディーゼル車規制で走行できる範囲の制限が掛かっていたクルマについても、EV車として走行が可能になります。
なお、この「コンバージョンEV ランドクルーザー60」は今後フレックスにて販売を予定しているとのことです。
【FIAT 500ev】
様々なコンセプトカーや先進的なモビリティが多く展示されている会場で、ひっそりと佇んでいたイタリアの名車「FIAT 500(チンクエチェント)」。
この小さなFIATは愛知県にあるチンクエチェント博物館が手掛けたコンバートEVです。
車両後方に積まれていた空冷直列2気筒エンジンの姿は無く、そこにはモーターや充電口があり、このクラシカルなクルマがEV車であることがうかがえます。
内外装はカラーデザイナーの「椿彩≒CHIYA」さんがコーディネートを担当しており、クラシックのスポーツカーを彷彿させるツートンのカラーに、タンカラーの内装が非常に上品に仕立て上げられています。
このフィアットはコンバートEV以外にも、除菌・消臭施行の「フォトンフレッシュ」と紫外線・赤外線をカットする「コボテクトサンブロックフィルム」の展示や実演をしています。
「フォトンフレッシュ」は光触媒の技術を使用した除菌・消臭で、内装を傷めずにニオイやカビなどに効果を発揮します。
「コボテクトサンブロックフィルム」は紫外線を脅威の100%カットを実現し、紫外線による内装の劣化を防ぐことができます。また、赤外線も大幅に遮断することができるため、クーラーが無い、または効きが弱いクルマに最適なウインドフィルムになります。
じっくり見て新しい発見を見つけよう
多くの方が来場してさまざまな場所でモビリティショーの記事や投稿が発信されていることで、展示内容を事前にチェックして満足してしまう方もいると思います。
しかし、実際に会場に足を運んでみると、記事や投稿には取り上げられていない情報や、五感で感じられるコンテンツが多くあります。
ぜひ実際に会場へ足を運んでもらい、他の人があまり気づかないような情報や、さまざまな体感コンテンツを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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