2024.1.31

使いやすさならナビアプリより上。現行ゴリラでポータブルナビの価値を再確認!【カー電の現在地】PND実機テスト編

手軽に装着できるPNDだが、見やすさ、使いやすさも備えている

 スマートフォンのナビアプリが普及したので、活用しているひとも多いだろう。それによってPND(ポータブル・ナビゲーション・デバイス)のニーズが縮小していることはまぎれもない事実だ。じっさい昔は数多くあったPNDのブランドもかなり撤退してしまった。しかし、依然として人気のブランドがある。パナソニックのゴリラシリーズだ。

 今回は現行ゴリラの最上機種を使って、あらためてその機能や価値をチェックしてみた。

 まず、PNDのニーズが減ったとはいえ、現在でも十分な存在意義はあるというのが結論だ。それは、ナビアプリにはない使いやすさと、本格AVナビにはない手軽さおよび価格の安さを持っているところだ。

 昨今のナビアプリは機能が充実してきて、PNDと遜色ない性能を発揮しつつある。それでもゴリラには大きなアドバンテージがある。たいていのスマホよりは大きな画面と、それを生かした表示のわかりやすさ、操作のしやすさだ。


Panasonic『Gorilla CNG1500VD(実勢価格:6万円前後)』。シガーライターコードと車載用吸盤スタンドが付属する。ダッシュボードを外したり、配線加工などをせずに装着できる。


画面の見やすさや操作のしやすさに優れるゴリラ

 まず、カーナビアプリは、必要なときだけ起動させて使うひとが多いだろう。電池のもちや通信量も気になるからだ。それに対して、PNDは常時ONにしているひとが多いのではないだろうか。この常時自車位置を表示してくれるのはやはりありがたい。ルート案内時以外のときでも安心感があるし、不測の事故や渋滞を知ることもできる。

 実際のルート案内においても、やはりナビ専用機だけあって交差点拡大表示や案内板表示、それらと現在位置の2画面表示は充実していてわかりやすい。まがるべき交差点は、やはりPND機のほうが間違えにくいだろう。

 また案内画面での各種ボタンの位置、わかりやすさなどにも優れる。そもそもゴリラはナビアプリが登場するずっと前から存在しているので、インターフェイスの完成度はきわめて高いのだ。ナビアプリもマネをしたいのだけれど、画面サイズの制約等で同じことはできないというのが実情ではないだろうか。そして車載状態では、PNDの大きなタッチボタンはやはり操作しやすい。

 もちろん本格AVナビのほうが機能はさらに充実している。しかし、ゴリラはダッシュボードを外したり、さまざまなオーディオ配線に接続したりせずに取り付けでき、価格も安い。カーナビ未導入車や、買い替えのニーズに対してはコストパフォーマンスが高いといえるだろう。

 現在のゴリラはVICS WIDE対応で、配信されるVICS情報も数年前からプローブ対応になっているため、道路交通情報に関しては、各種ナビアプリに対して劣るものではない。交通状況の変化に合わせて渋滞を避けたルートを再探索してくれる機能も持っている。


ルートは「有料優先」「一般優先」「道幅優先」「距離優先」など、複数の条件で探索してくれる。 


ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

地図さえ更新されていればPNDのアドバンテージも大きい

 ナビアプリに対するPNDの欠点は地図がだんだん古くなっていってしまうことだが、2022年度地図収録版のG1500Vは、2025年7月末まで期間中に1回の全地図更新無料と、2ヵ月に1回配信される部分地図更新無料となっている。

 地図が更新されているかぎり、カーナビの総合力でいえばゴリラのほうがナビアプリより上だろう。その差は小さくなっているとはいえ、カーナビアプリを使う機会が多いなら、いっそのことゴリラを導入してしまうのがおススメだ。


全国1741都市の市街地図を搭載し、建物の形までリアルに表示するので、市街地でも目的地や道案内がわかりやすい。 


ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

この記事を書いた人 カーグッズマガジン編集部

SHARE

FAVORITE