2025.5.28

新しく生まれ変わった HEAD「KORE」シリーズ

HEAD(ヘッド)の人気フリーライドスキー「KORE」が、'25-26シーズンに向けて大幅にアップデートされた。チタンを取り入れた新構造により、従来の軽さや操作性はそのままに、さらなる反発力と安定感を獲得。ゲレンデからバックカントリーまで、あらゆるシーンで滑りの可能性を広げる「KORE TI」の全貌を、ライダーのインプレッションとともにみていこう。

軽く強靭な「KORE TI」誕生

ヘッドのフリーライドスキーとして展開されてきた「KORE」シリーズが、'25-26シーズンから再設計されて新たな「KORE TI」として生まれ変わった。

モデル名に「TI」を追加していることからピンとくるかもしれないが、この新機種にはチタンが使われている。それも芯材の上と下の2枚だ。
コアの上下にチタンを挟んだサンドウィッチ構造は、ヘッドのアルペン競技用のGSスキーと同じ構造。つまり、それだけの剛性を発揮してくれるスキーとしてチューンしていることになる。

'17-18シーズンからリリースされてきたこれまでの「KORE」は軽さや操作性の高さが特徴で、パウダーやバックカントリーで俊敏で自在にターンができるのが魅力。
さらに、オンピステでは小回りや大回りの滑りで力強さを発揮してくれた。悪雪であっても軽やかに雪を越えていき、そんななかでもゆったりとターンができる心地よさが「KORE」ならではの特性だった。

これに対して、チタンを採用した「KORE TI」はしっかりとした足元が反発を生み、ターンにシャープさが出るように。力強さもより増して、ゆったりとした心地よさから、疾走感や爽快さが味わえるスキーへと印象が変わった感じだ。新たなモデルは2枚のメタルを使用しているため、「そのぶん、重くなってしまうのでは?」と思ってしまうだろう。しかし、一番薄いラミネートのメタルを使い、構造も工夫したことでこれまでのスキーと重量はそれほど変わらない。

トップシート、フラックス、グラス、そしてチタンなどさまざまな素材を重ねた複雑な構造なのがよくわかる
Photo=Shouta Kikuchi

また、トップシートの両サイドが異なる色味になっていることにもちゃんと意味がある。黒いトップシートはスキーの中央部分を覆うのみの小さな幅になっており、その下にはフラックスという亜麻素材を組み込んだシートが挟まれている。

HEAD のロゴマークの位置が接雪点の目印。ウエストが太い奥のモデルほどセンターに寄っている
Photo=Shouta Kikuchi

スキー両サイドに見える線はこのフラックスのシートだ。シートはスキーの角を保護し傷がつきにくいというメリットと、減衰力を高めることに貢献。さらに、芯材も新しくなり、日本で販売されるユニセックスモデルにはカルバとブナのコアが採用されている。

ライダー's インプレッション

ひと足先にリニューアルした「KORE TI」を試したプロライダーたちにインプレッションをチェック。

足元に重厚さが出て安定感がアップ。106以上の太さは横の動きがなめらかで1DAYのバックカントリーなどにいい上級者向け。100や106はRが小さい分、厳冬期のパウダーやロングツーリングなどに。
88と94はほぼゲレンデ向けですが初めてバックカントリーを始める人にもよさそう。

佐藤 藍

かぐらスキー場の麓で宿レイクサイドロッジ運営。かぐらを拠点に国内外を滑る。
Instagram:@aisato75

チタンを採用したことでどのモデルも安定感としなやかさ、スピード感が出るようになり悪雪に強くなりました。もっとパワーがほしいなど、自分のスキーに物足りなさを感じている人におすすめ。
ゲレンデベースやバックカントリーなどシーンで使い分けられるオールマイティなスキーです。

大野 結

白馬村で生まれ育ち。スキー場やバックカントリーでフリーライドスキーを楽しむ。
Instagram:@yuipuep

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KORE TIシリーズラインナップ

新たにリリースされた「KORE TI」は幅の異なる6モデルを展開。いずれも新しいロッカー形状とサイドカットモールドが採用され、どのモデルも構造は同じだがロッカーの入れかたで特性に違いを出している。「118」「112」「106」のような幅のあるモデルはトップのロッカーが長めに入り、深いパウダーやバックカントリーで浮力を発揮。

一方、太さを抑えた「100」「94」「88」はロッカーが短く、オンピステの滑りで快適性を発揮し、きちんと踏み込めば気持ちよくカービングターンを味わえる。

KORE 88 TI

ゲレンデでカービングも楽しめ、ちょっとしたパウダーもこれ1本で。

KORE 88 TI|L=163、170、177cm|D=128-88-112mm(177cm)|R=16m|¥110,000

KORE 94 TI

ゲレンデ滑走やサイドカントリーなどオールマイティに楽しめる。

KORE 94 TI|L=163、170、177cm|D=131-94-116mm(177cm)|R=16.3m|¥110,000

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KORE 100 TI

整地とパウダーどちらのシーンもマルチに使える扱いやすい機種。

KORE 100 TI|L=163、170、177、184cm|D=133-100-122mm(177cm)|R=17.2m|¥115,500

KORE 106 TI

ハイシーズンのパウダーから春雪までオールラウンドに対応可能。

KORE 106 TI|L=170、177、184cm|D=135-106-127mm(184cm)|R=18.5m|¥115,500

KORE 112 TI

深いパウダーや地形遊びなどさまざまな滑るを楽しむのに最適。

KORE 112 TI|L=177、184cm|D=140-112-128mm(184cm)|R=21m|¥121,000

KORE 118 TI

シリーズでもっとも幅が広くオフピステで抜群の浮力を発揮する。

KORE 118 TI|L=177、184cm|D=145-118-130mm(184cm)|R=24.3m|¥121,000

これら6機種の新しいコレクションが優れた乗り心地とパフォーマンス、そして多彩なシチュエーションと滑走スタイルに対応。汎用性がぐっと広がった「KORE TI」で新たな滑る楽しさを体験してみよう。

https://youtu.be/D5W7ni7w2fM?feature=shared
元アルペンレーサー「荒井美桜」と「佐藤竜馬」がKOREに乗ってオンピステでのカービングターンを体感。汎用性の高さが感じられる。

Text=Chiho Kuriyama

Information

HEAD

公式サイト:https://www.head.com/ja_JP/
公式SNS:Instagram|Facebook|X|YouTube

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出典: https://steep.jp/gear/106375/
この記事を書いた人 STEEP編集部

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