
今回で6回目となる本芸術祭は、2020年より医師の稲葉俊郎先生を芸術監督として迎え、初めて蔵王温泉をメイン会場に開催。西暦110年開湯といわれ、長きにわたり人びとの心身を癒し、いのちを育む場所としてその歴史を刻んできた蔵王温泉から大きなインスピレーションを得て、4つのプロジェクトを展開します。
■公式ウェブサイト: https://biennale.tuad.ac.jp/
■山形ビエンナーレ2024の見どころ
1. 温泉で頭と身心をゆるめ、芸術を全身で体験
温泉の力を借りて固くなった体と心を「ほどき」、自由な感覚を開いて会場を「めぐり」ます。土地や自身の内部から聞こえてくる「いのちのうた」に耳をすませてください。「ねむり」や「めざめ」も体験の大きなテーマです。
【ひとひのうた】
展覧会では、「未明」「朝」「昼」「夜」をキーワードとする展示が屋内6ヶ所で開催されるいっぽう、歌人・斎藤茂吉の歌碑をめぐるルート「蔵王文学のみち」にならい、「蔵王うたのみち」と題する屋外での短歌・詩・歌の展示も展開します。
パフォーマンスでは、斎藤茂吉をはじめ蔵王にゆかりのある人々の「ことば」をたよりにしながら、まち(地域)で暮らすさまざまな人たちとの関わり、繋がり、広がりを、身体表現を通して表現します。
【山と土と茶と】
「鴫の谷地沼(しぎのやちぬま)」を会場に、蔵王の自然を舞台に音楽ライブ、野外インスタレーション、オーガニック食材でつくる料理やスイーツ、山で採取した植物でお茶の可能性を探る実験的なカフェ、1day温泉リトリート、眠りのスペースなど五感を呼び覚ます体験型アートイベントを開催します。
2. 西蔵王山麓の東北芸術工科大学を会場に、民俗・博物資料と現代アート作品を展示
山形ビエンナーレ2018以来、民俗・博物資料と現代アート作品によって、さまざまな角度から「山形らしさ」を探り続けてきた「現代山形考」が、新たなテーマでプロジェクトを展開します。
【現代山形考~山はうたう】
「山はうたう」をテーマに、斎藤茂吉や蔵王のスキーを愛した芸術家・岡本太郎も参加アーティストに迎え、修験の地として信仰の蔵王、戦争の記憶を宿す蔵王、リゾート化により変貌を遂げる蔵王、さらには温暖化による樹氷の危機まで、時代背景とともに多様に変遷する蔵王のすがたを辿る展覧会です。
3. 文化庁アートマネジメント人材育成事業の成果を披露
「ひとひのうた」と「現代山形考」のプログラムにおいて、令和6年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業:温泉地を舞台にした持続可能な「アート&ウェルビーイング」人材育成プログラムで実施し、今年6月から展開してきた社会人講座の成果を披露します。
4. 土日祝日には、2会場間をシャトルバスが運行
今回の山形ビエンナーレ2024は、東北芸術工科大学と蔵王温泉街の2会場でプロジェクトを展開。
鑑賞の起点となる東北芸術工科大学からメインの蔵王温泉街への移動には、1日4往復の無料シャトルバスをご利用いただけます。
※土日祝日のみ運行。
■山形ビエンナーレ芸術監督:稲葉俊郎(いなば・としろう)
1979年熊本生まれ。医師、医学博士、作家。東大病院循環器内科助教、軽井沢病院(2022-2024年、病院長)を経て、2024年現在、慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科 特任教授。東北芸術工科大学客員教授を兼任(山形ビエンナーレ2020,2022,2024芸術監督)。
https://www.toshiroinaba.com/
■関連エリア施設
蔵王温泉観光案内所
https://surfsnow.jp/green/g0015.htm
詳細は以下のリリースをご覧ください。
https://www.atpress.ne.jp/news/407676
引用元:@Press