2024.7.26

屈指のスケールと超絶景のなか多彩な10スキー場が目白押し!今、Hakuba Valleyがおもしろい!![長野県 白馬]

長野県北西部に位置するHakuba Valley(ハクババレー)は、白馬村、小谷村、大町市の3市村にまたがって広がるビッグマウンテンリゾート。3000m級の山々が連なる北アルプス白馬連峰の山麓に、個性豊かな10ものスキー場が点在する。豊富で良質な雪と絶景を求めて国内外から多くの滑り手が訪れるこのエリアは、近年急速にグローバル化がすすみ、洗練されたリゾートとして世界中から注目を集めている。

23-24シーズンの総来場者数は165万人、海外から57万人を超える来訪者を魅了するHakuba Valley。ウィンタースポーツを嗜む者であれば、今激アツのこのエリアを見過ごすわけにはいかないだろう。知れば知るほど行きたくなる、Hakuba Valleyの魅力と楽しみ方を、シーズンを先取りしてここに紹介しよう。

Hakuba Valleyの魅力① 恵まれた地形と降雪

山岳登山の歴史が100年以上にも上る白馬エリアではスキーの歴史も古く、日本に初めてスキーが伝えられた2年後の1913年には導入され、初めてスキー場にリフトがかけられたのは1952年のこと。「白馬」と言えば、1998年に開催された長野冬季五輪の会場として記憶している人も多いだろう。

今も昔も、Hakuba Valleyを楽しめているのは、圧倒的な存在感を誇る雄大な北アルプス白馬連峰あってこそ。日本の冬の気候を特徴付ける季節風、日本海を流れる温かな海流、そして3000m級の山々が立ち並ぶこの山脈が揃うことで、この地域に多くの雪がもたらされる。自然豊かな山岳リゾートには、毎年冬になると豊富で良質なパウダースノーが降り積もり、ビギナーからエキスパートまで、時代や国境を超えて幅広いスキーヤー&スノーボーダーを魅了している。
夏でも雪が残る日本一の雪渓である「大雪渓」の存在が物語るように、標高の高い山々は雪に覆われる期間が長く、早ければ11月下旬から5月の連休までの長いシーズンを楽しめるのも、Hakuba Valleyの特長だ。

Hakuba Valleyの魅力② ど迫力! 険しく美しい北アルプスの大パノラマ

世界的にも豊かな積雪に恵まれる日本には、雪深い豪雪地帯にスノーリゾートがいくつも存在する。しかし、雪の恵みに加えてHakuba Valleyほど圧倒的な大パノラマを有するスノーリゾートは、そうないだろう。白馬連峰には、五竜岳、唐松岳、白馬三山(白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳)、白馬乗鞍岳など、3000m級の山々が立ち並び、一目瞭然でほかの山域には見られない雄々しさとパワフルなインパクトを見る者に与える。この他では味わえない絶景とスケール感のなか、スキーやスノーボードを楽しめる爽快感は、まさにHakuba Valleyならではの醍醐味。
また、一つひとつの山のスケールが大きく険しいこのエリアのスキー場では、森林限界にあるゲレンデも多いため、良質な雪とともに玄人好みのスティープでチャレンジングな斜面が多く存在する。白馬のスキー場が多くのファンを虜にするのは、雪の魅力や絶景とともに、フィールドがこの上なく滑り甲斐があるということも大きなポイントとなっている。

Hakuba Valleyバレーの特長③個性豊かな10スキー場の選択肢

冒頭で触れたとおり、Hakuba Valleyは3市村にまたがり、南に位置する大町市、中心となる白馬村、最北の小谷村にかけて、バラエティに富んだ10のスキー場が直線距離で約25kmのうちに勢ぞろいする。10ヶ所のスキー場はそれぞれ経営母体が異なり、1つのスキー場を複数の会社で運営していたり、スキー場同士が繋がっているなど、多種多様な形態で存在するのも特徴のひとつ。「白馬のスキー場」と一口に言っても、スキー場ごとに様々な性格や運営の工夫があるためそれぞれに個性が際立ち、どのスキー場にも足を運んでみたくなるなるアソートパックのような楽しみもあるのだ。
ひとつのエリアに多くのスキー場があるということは、滑り手にそれだけ多くの選択肢を与えてくれる。10スキー場は地理的条件や地形、斜面の向きもすべて異なるため、同じエリアにありながら同じ日にまったく違うコンディションであるいうことも珍しくはない。自然を相手に遊ぶスキーやスノーボードでは、1日の計画が天候などに大きく左右されるということはご存知のとおり。時に強風や猛吹雪、悪天候のためにスキー場がクローズし、せっかくの休日を棒に振ってしまうこともざらにある。
そんな自然には抗えない事実を踏まえた上で、「アテた時」にこの上ない大きな喜びを感じられるのがウィンタースポーツであるのだが、できることならば誰もがアテられるにこしたことはない。Hakuba Valleyのように近隣に多くのフィールドの選択肢があれば、楽しみ方が増えるのと同時にハズすリスクが減るということも明白だ。

賢くHakuba Valleyを満喫するなら!Hakuba Valley全山共通シーズン券&チケット

他エリアにはない多くの魅力が詰まったHakuba Valleyのスキー場を上手に遊び尽くすのにオススメなのが、Hakuba Valley全山共通リフト券&シーズン券(以下、バレー券)。
エリア内どこのスキー場(*)でもすぐにリフトに乗れるバレー券を事前にゲットしておけば、早朝にチケット売り場の列に並ぶ必要なく、いつでも好きなタ イミングで滑れるので、誰もがそわそわする降雪後のパウダーデイも気持ちに余裕を持ってスタートできる。また遠方から訪れる際の移動日の半日や数時間も有効に滑りの時間に費やせるのが、シーズン券の強み。さらには午前/午後でスキー場間のハシゴも可能! バレー券を持っていれば、スキー場間を結ぶシャトルバスも無料で利用できるので、効率的に広大なフィールドを堪能できるということ。

広大なHakuba Valleyをまたにかけ、自由自在に堪能するためのまさにキラーアイテムと言える全山共通シーズン券は、来る7/16(火)より発売開始となるので、詳細はこの記事の末尾にて確認してほしい。

*爺ヶ岳スキー場はチケットの引き換えが必要

Hakuba Valley10スキー場を独自目線で完全ガイド

ここでHakuba Valleyの全10スキー場を、南から順に紹介しよう。

爺ガ岳スキー場(大町市)

Hakuba Valleyのなかでもっとも南に位置する爺ヶ岳スキー場。中央道・安曇野ICからもっとも近く、雪道や峠道がほぼないアクセスの良さが◎で、アットホームな雰囲気が特徴。コースの大半が初~中級斜向けの緩斜面でファミリーやビギナーに人気が高く、比較的混雑が少ないためゆっくり楽しみたい人にオススメ。ツリーランコース、林間コース、スノーパークなどバリエーションに富んだゲレンデは、スキーやスノーボード以外にスノースケートや雪板など、様々なマテリアルで楽しむにも最適な環境。広々としたちびっこゲレンデはめずらしいトロイカ(巨大なそり)で上がることができ、初めてのスキーやソリ遊びを楽しむ子どもたちの笑顔で溢れている。

鹿島槍スキー場 ファミリーパーク(大町市)

中腹に宿泊施設や展望露天風呂付きの大浴場を完備するなど、付帯施設の充実度が高い鹿島槍スキー場。全長5000mのロングダウンヒルやツリーエリアなどがある滑りごたえ十分の環境に加え、近年はファミリーで楽しめるフィールドへとシフトチェンジ。ポケモンスノーアドベンチャーをはじめ、 スノーモービルやバギー体験、レーザーメイズ等のノンスキーアクティビティを楽しめるのが売りだ。雄大な鹿島槍ヶ岳(標高2890m)を望むロケーションも抜群で、白馬村エリアとはまたひと味違った景色が楽しめるのも魅力。天候や降雪のタイミングも異なり、内陸部特有の湿気の少ない軽い雪にも恵まれるので、極上パウダーを狙える穴場的な存在でもある。

White Resort 白馬さのさか(白馬村)

白馬さのさかスキー場は、森と湖に囲まれたロケーショと眺望が魅力のスキー場。白馬村内でもっとも南に位置し、上信越道・長野ICや長野道・安曇野ICのどちらからでもアクセスしやすい。以前は綺麗に整備された公認のモーグルコースが設置されていたこともありモーグルファンからの人気が根強く、またテクニカルスノーボーダーの聖地としても有名。程よい幅と斜度でカービング好きが集い、練習しやすい環境が支持されている。また、エリア内でも風の影響を受けにくい地形条件ため、強風で近隣スキー場のリフトが運休となった場合も高確率で楽しめるのもポイント。全体的には緩~中斜面中心のコースレイアウトで、ファミリーやグループにもちょうどいい。

エイブル白馬五竜(白馬村)

エイブル白馬五竜は、「アルプス平」「とおみ」「いいもり」の3エリアからなる。ベースにはエリア最大級を誇るベースセンター「エスカルプラザ」があり、多彩な飲食店やショップ、レンタル、キッズスペース、日帰り温泉、仮眠施設などが揃い、その利便性はお墨付き。テレキャビンで標高1500m超のゲレンデピークに上がると絶景のロケーションが広がり、毎冬エリア内でも先陣を切ってオープンするアルプス平ゲレンデは、5月までのロングシーズン滑走可能。ゲレンデ下部には地形パークやコブコース、キッズエリアなど趣向を凝らしたコースが整備され、レベルを問わず多くの人で賑わっている。また、とおみゲレンデで期間中毎日営業しているナイターも人気が高く、昼間とは違う幻想的な雰囲気の中でキレイに圧雪されたバーンや、時にナイトパウダーも楽しめる。

Hakuba 47ウインタースポーツパーク(白馬村)

スキー場全体が北向き斜面のため、エリア内でもシーズンを通して雪がいい状態でキープされているHakuba 47は、エイブル白馬五竜と上部で繋がりスキー場間を行き来できる。ビッグキッカーをはじめとする整備の行き届いたパークアイテムが多数展開するスノーパークは有名で、多くのトップライダーの滑りを間近で見ることができるのも47ならでは。白馬の街並みを見降ろしながら爽快な滑りが味わえるロングコースや、登録制で楽しめる非圧雪のツリーゾーンも充実し、アクティブでコアな滑り手が多く集まるスキー場と言える。週末には「振る舞い」やキッズ向けの催しが定期的に開催され、それを楽しみに訪れるファンも多い。

白馬八方尾根スキー場(白馬村)

Hakuba Valleyの中心に位置する白馬八方尾根は、随一のスケールや眺望を誇る。森林限界を超えるゲレンデ上部には良質なパウダーが積もり、自然地形が楽しめる非圧雪コースも多数。1998年に開催された冬季長野五輪の舞台であり、特に山頂付近は全体的に斜度がある上級者好みのスキー場だが、広大なフィールドには多彩なゲレンデが広がり、近年はスノーパークやキッズエリアも充実。玄人に支持されるスキー場から、誰もが親しみやすいスキー場へと進化を遂げている。標高1830mのゲレンデ最上部からの眺めは圧巻で、一望の価値あり。標高差1000m以上、最長滑走距離8000mの超ビッグゲレンデが、滑りごたえ十分なのは言うまでもない。

白馬岩岳スノーフィールド(白馬村)

白馬エリア内で唯一の独立峰である⽩⾺岩岳スノーフィールドは、360°の眺望を見渡せる抜群のロケーションに定評がある。自然の地形を巧みに活かした東西南北にバリエーション豊かなコースが広がり、北アルプスに向かって滑走する絶景コースや、ディープパウダーを堪能できる非圧雪コース、キレイに整備されたスノーパークなど、コースコンディションは文句なし。人気のカフェや絶景テラス、開放感とスリルを味わえる名物の超大型ブランコ、バギークルーズ、スノーシューツアーなど、ノンスキーヤーも楽しめる工夫が満載。滑り以外の冬ならではの魅力と遊びも体感できる、最先端リゾートとなっている。

つがいけマウンテンリゾート(小谷村)

小谷エリアで最大のスキー場となるつがいけマウンテンリゾートは、ゲレンデトップが標高1704mあり、豊富な積雪量とともに抜群の雪のコンディションを誇る。その上質なパウダーを満喫できるパウダーエリアや、最長滑走距離5000mのロングコース、誰でも楽しみやすいスノーパーク、幅1200mにもおよぶ超ワイドな緩斜面など、超広大なスキー場には初心者から上級者まで幅広い層が楽しめるフィールドが広がる。全体的に緩~中斜面が多いのでファミリーからの人気が高く、「白馬つがいけSNOW WOW!」ではスノーレーサーなどのソリやノンスキーアクティビティも楽しめる。キッズのデビューやレベルの違う仲間グループがワイワイ楽しむのにもピッタリ。

白馬乗鞍温泉スキー場(小谷村)

ゲレンデ麓にリゾートホテル「白馬アルプスホテル」を有する白馬乗鞍温泉スキー場は、エリア内でも雪深く良質なパウダーに恵まれる。全14コースのうち、初級・中級・上級者向けコースがバランスよくレイアウトし、中上級者はゆったりと快適に自分の滑りを、初級者はマイペースに練習できる環境が整っている。非圧雪コースやモーグルコース、キッズパークもあり、全レベルのスキーヤー・スノーボーダーが満足できることに加え、近年ペットフレンドリー・リゾート化を推進中。ペットと同乗可能なリフトがあり、リード付きであればペットと一緒に滑走を楽しむこともできる。白馬コルチナスキー場とは隣接しており、共通リフト券で非常に広大で多彩なフィールドを楽しむことができる。

白馬コルチナスキー場(小谷村)

白馬乗鞍温泉スキー場の北側に隣接する白馬コルチナスキー場は、100%天然のパウダースノーが自慢。Hakuba Valleyのなかでも雪質の良さと降雪量に定評があり、降雪後の急斜面はまるで宙を浮いているかのような浮遊感で病みつきになる人が続出。「自己責任エリア」として開放しているナチュラルな斜面に、世界中から多くのパウダー好きが訪れる。大型リゾートホテル「ホテルグリーンプラザ白馬」がゲレンデに直結し、滞在型リゾートとして快適に過ごせることも特徴のひとつ。すり鉢状のレイアウトで、どのコースからでも麓のホテルが確認しやすく、迷子の心配なくファミリーも安心して過ごせる。

2024-25 Hakuba Valley全山共通シーズン券の発売がいよいよスタート!

ここまで紹介したHakuba Valley全スキー場で利用できる2024-25全山共通シーズン券の超早割期間がいよいよ始まる。シーズン券の価格は早くに購入すればするほどお得に設定されているので、今年の冬の予定が決まっている人や、この機会にHakuba Valleyに通いたいと思ってくれた人は必見だ!
超早割期間は7月16日(火)~8月29日(木)まで。
昨年度に全山共通シーズン券を購入した人は、リピーター価格でさらにリーズナブルになっているのでお見逃しなく!
シーズン券所有者には様々なうれしい特典も付随しているので、詳しくは下記にて
2024-25 Hakuba Valley 全山共通シーズン券が7月16日(火)から販売開始!

取材・ライター:岸野 真希子

スノーボード歴 25年
90年代後半にザウスデビューし、一瞬でスノーボードの虜に。
在学中から雪山にコモりはじめ、雪を求めて夏はNZへ。
ショップ勤務後、スノーボード専門誌『TRANSWORLD SNOW boarding JAPAN』の編集者を経てフリーに転向。
2013年から白馬村に移住し、1年を通して自然を感じながらあそび、ライター業とともにショップの経営やイベント•大会運営をとおして、アクティブライフの実践と提案に全力を注いでいる。

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出典: https://surfsnow.jp/article/ski-snowboard/detail/hakubavalley2024
この記事を書いた人 SURF&SNOW編集部

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