山梨県山中湖村にある標高982mの山中湖にも、ようやく春が訪れた。昔から大型の湖として知られ、今も多くのファンが通う人気の釣り場だ。水棹を使った舟釣りが主流だが、平野地区の「釣り船きくすい」では桟橋釣りも楽しめる。店主はヘラ釣りに精通しており、初心者にも丁寧に対応してくれるため、山中湖デビューにも最適だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
山中湖の概況
標高が1000m近いためか富士五湖ではもっとも遅く乗っ込みが始まるのが山中湖だ。例年はGW明けごろに1発目のハタキがあるが、今年は5月14日の時点で明確なハタキはない。
浅場に魚が突っかけては来るものの濁りを発生させるほどではなく、いても口を使わない。もう間もなく平野ワンド名物の大乗っ込みが始まると思われるが、それがいつなのか。ファンも手ぐすねを引いて待ちわびている状況だ。
なお14日時点で、桟橋で腹パン第一号が上がっている。さらに13日には48cmも現認。また17日には雨のなか開催された釣り船きくすい主催の大会では44cmの抱卵ベラが上がるなど、徐々にではあるが型物が口を使い始めている。

ヘラブナ釣りのポイント
ここからは、山中湖の有力ポイントを紹介する。

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舟釣り
常連であればこの時期はこのくらいの水深でこの向きに水棹を差せばなどと熟知していると思われるが、初心者にはおそらく右も左もわからないだろう。
よってポイントはすべてきくすい店主の天野氏に一任するのがベストだ。また水棹着けも手伝ってくれるので、不慣れな人は相談してみるといいだろう。
なお通常は有料の所もある引き舟代だが、同店では無料。遠いポイントへも連れて行ってくれ、帰りも迎えにも来てくれるのはとてもありがたい。

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桟橋
近年、とくに高齢者や舟釣り初心者に大人気なのが、同店前から沖へと伸びる桟橋。魚が着きやすいよう各所にスギっ葉が湖底に設置され、時期になると竹杭が揺れるほどの大ハタキを見せる。また桟橋の陰に魚が着くことが多く、ヘラの魚影が確認できるようならチャンス増大だ。
桟橋先端で水深が2本強あるので、長竿を使わずとも適正な水深にエサ打ちが可能。桟橋先端および先端右向きが人気だが、必ずしも右側オンリーではなく風向き次第では左向きでもOK。
釣り座は通常先着順なので、希望の場所があるなら早着をお勧めする。なお桟橋には万力を掛けるスノコがあり、あぐらスタイルなら釣り台は不要だ。ただし数に限りあり。

釣り方とセッティング
両ダンゴまたはグルテンセットの底釣りが主流で、流れ対策としてハリスオモリやドボンを準備したい。
本格化すればヘラ主体なので気にならないが、釣況が悪い時ほどコイや大型ニゴイが交じり竿をひん曲げる。とくに桟橋だと竹杭に巻かれたり桟橋真下に潜られたりして、トラブルを引き起こす。よって外道時合いの時ほど道糸とハリスに号数差を付けて、すぐに切れるようにしておきたい。
ウキをロストしたり竿を折られては大損だ。なお常連はハリスを0.6~0.8号とし、道糸はこの倍以上の太さとしている人が多い。
ハリはセッサやプロスト8~10号が主流で、不思議と大バリを使う人は少ない。個人的には大バリでも問題はないと思うが、仮に触りだけで落とさないならハリを小さくすることも検討していただきたい。郷に入っては郷に従えだ。

エサについて
エサはペレット系を含んだ両ダンゴの実績が高く、とにかく集魚力の強いエサへの反応がいい。いわゆる夏・冬。ペレ底とかペレ道+つなぎグルテン+粒戦細粒などを、ぜひ試していただきたい。
そのうえでバラケマッハや新Bなどサナギ系もうまくブレンドして、とにかく魚を寄せることを意識したエサ作りを心がける。寄せすぎて上ずるほどになれば釣果も伸びるし、何なら宙釣りも面白い。
広大な湖ゆえに魚をまず寄せることが肝要で、こまかいことはウキが動きだしてから考えても遅くはない。またヘラだけを寄せようなどというは無理な話であって、コイでもマブナでも何でもござれの状態になれば必然的にヘラも交じるはずだ。
なお乗っ込み期だけは超浅場を狙うこともあるので硬超短竿、太めのハリス、軸太ハリ、グルテンなども準備したい。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
釣り舟 きくすい
料金…桟橋1500円、ボート2500円、入釣料600円。ライフジャケット必携
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