2025.4.13

熊が噛み千切った? スチール製道標破壊に思わずすくむ山梨百名山「今倉山」&山名ロマンな「二十六夜山」ハイクで秀麗富士の絶景を堪能

山梨百名山には、登山をかじっている人ならどこかで一座は登っていらっしゃるはずです。日本有数の山岳県ゆえ、百でも足りないのではと妙な心配もしてしまいますが、百名山リストの中で、なんとなくマイナーアイドルな趣を放つのが道志山塊の山々かと思います。それだけに静かな山行ができることで、しぶとい人気を誇ってもいます。富士山の絶景を期待して今倉山に踏み入ってみました。

熊の仕業!? 今倉山の道標に思わず引きつる

今倉山へは道志集落から都留市へ抜ける県道24号・道坂トンネル脇に登山口があります。駐車スペースと対向車線側にトイレもあり、マイカー派の登山愛好家には便利な登山口でもあります。駐車スペース側からトンネル上をたどる登山道を登っていきます。

今倉山は東峰と西峰を持つ双耳峰です。まずは東峰へ標高差400mを詰めます。尾根に飛び出ればそこは今倉山と御正体山との分岐です。

ここからが長い尾根の登りです。駐車スペースからは約1時間少々で最初のピークとなる標高1470.3mの東峰です。今倉山・山梨百名山の標柱が立っています。

その横にある道標を見て引きつります。菜畑山とこれから進もうと考えている赤岩方面の分岐道標が叩き折られています。辿ってきた方向の御正体山への道標に至っては、スチール板から引きちぎられているようです。人力による作為ではなさそうな。熊でしょうか? よほど腹に据えかねたことでもあったのでしょうか、と想像できてしまうような割れ方です。

山梨県の熊出没情報では、この地域は決して件数が多い方ではないのですが、それでも令和6年度で数件の目撃情報が寄せられています。やはり熊鈴等の携行などは必須ですね。今倉山東峰は、周囲を木々に囲まれあいにくの眺望。樹間に富士山を見ることはでき、この先の好展望に期待寄せて西峰へ。西峰は正式には御座入山で標高は1480m。こちらでも眺望は木々に遮られ残念なものに。

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富士山の好展望地をハシゴする楽しいトレイル

心地よいトレイルを進み、一度コルに下り登り返しを経て同コース圧巻の展望地として知られる赤岩(標高1450m)に。360度のパノラマです。山頂部には山座同定盤が置かれています。南側には富士山。前衛には道志の主峰・御正体山と山中湖北岸の杓子山が並んでいます。反対側の北側に目を転じれば、秀麗富嶽十二景および甲州アルプスの主役たちが並んでいます。

赤岩でしばし絶景を堪能し、もう一つの絶景ピークの二十六夜山に向かいます。松山を過ぎて一度林道を渡ります。標高1297mの二十六夜山は「にじゅうろくやさん」と読みます。旧暦の正月と7月26日に月が出るのを待って拝む二十六夜待ちの行事に由来するそうです。

山頂からの富士山の眺望は赤岩からのそれに引けを取らない絶景です。山頂スペース自体は赤岩よりも二十六夜山の方が優っています。同行者が複数いる場合は、赤岩山頂よりもこちらの方が休憩タイムを取りやすいかと思います。

下山は辿ってきた道を戻り林道からそのまま県道24号方面へ戻ることができます。アスファルトの林道からも富士山を眺める楽しみがあります。また赤岩で2度目の絶景を楽しんで沢コースを降りることもできますが、あまり人が踏み入ってないようなので要注意です。

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出典: https://www.sotolover.com/2025/04/158912/
この記事を書いた人 ソトラバ編集部

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