船から釣るイメージの強いカワハギだが、今はまさに最盛期だ。堤防やサーフといった身近なフィールドから、手軽に狙うことができる。この時期のカワハギは肝がパンパンに入っており、最高の美味だ。そんなカワハギの刺身をより美味しく・楽しく食べることができるアイテムを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
最盛期の陸っぱりカワハギ釣り
カワハギは、全国各地で人気のターゲット。乗合船の対象魚として有名だが、この時期は陸近くに接岸してくるため、堤防やサーフといった陸っぱりから気軽に狙うことができる。そんなカワハギの人気の秘密を紹介しよう。
カワハギは美味
カワハギの身の旬は夏と言われているが、陸に接岸してくるこの時期は、水温の低下と共に肝が大きくなっていき、パンパンになる。これがとにかく美味いのだ。そんなカワハギを美味しく食べたい!ということで、カワハギ狙いのアングラーは食べ方にも強いこだわりを持つことが多い。著者もその一人だ。
釣って楽しい
カワハギは別名エサ取り名人と言われる魚で、アタリは出てもなかなか掛けられないといったゲーム性が高い魚種。一度釣るとその引きの強さも相まって、虜になってしまうこと請け合いだ。

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お皿を冷やす冷温プレート
ビリーブシャインカンパニーの冷温プレートは、いままでありそうでなかった「お皿を冷やすお皿型の保冷剤」だ。
今回紹介する「カワハギのお刺身」の場合、お皿の下に冷温プレートを敷くことで、常温のお皿と比較して-10℃もの温度差を生み出すことができる。
その持続時間はなんと2時間以上!食べる直前まで「キンキンに冷えた刺身」を維持できるという優れモノだ。

まずは堤防でカワハギを釣る!
ということで、旬を迎えた最高のカワハギの刺身を堪能すべく、著者は釣り友Yさんと共に近所の港へと向かった。
今回のポイント
実釣ポイントはYさんが教えてくれた場所のため詳しくは書けないが、どこにでもある「やや潮通しの良い港湾部にある堤防」だ。フラットな足場の波止先端部、そこから根元まではテトラが連なっており、カワハギ狙いに最適な場所だ。
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良型のカワハギをキャッチ
最初は堤防先端部にて、アサリエサ&自作胴突き仕掛けで足元周辺を誘ったものの、フグやガシラ(カサゴ)といったエサ取りばかり。
そこでエギングタックル&自作胴突き仕掛けのタックルに持ち替えて広く探ってみたところ、見事22.5cmの良型をゲット!
だがこの1匹を釣った後、反応が乏しくなってしまった。なかなか厳しい状況だ。
テトラに移動して本命追加
昼前になると、青物狙いの人が帰り始め、著者が得意とするテトラ帯が空き始めたので、手早く移動。するとやはりすぐに反応が出る。強風な上に潮がゴウゴウと流れて苦戦したが、なんとか4匹のカワハギを追加することができた。

最終釣果
最終釣果は、15.5cm~22.5cmのカワハギが5枚。大漁とは言えないが、これで最高の刺身を堪能できる!と、意気揚々と納竿することにした。

釣り場でのカワハギの下処理
さて、ここからが今回の本題だ。釣ったカワハギを美味しく頂くためには、釣り場・自宅で行う様々な下処理が重要となる。詳しく見ていこう。
活き〆と血抜きの方法
まずは何といっても活〆作業と血抜きだ。著者は納竿ギリギリまでスカリで活かしているのだが、スカリに入れる前に鋭い棘(アンテナ部分)の一部を切除し、さらに血抜き作業の段階で付け根近くまで切除する。これはスカリや持ち帰る袋に穴が開くことを防ぐためだ。

棘を切除したら、目の後ろにナイフを入れて〆て、エラ蓋をカットしてエラを露出させ、エラの一部を切る。

その後、海水氷に付けてから身を振るようにして、しっかりと血抜きを行う。最後は血を絞り出すようにするとしっかり抜けてくれるので、この処理は丁寧に行おう。血が抜け終わったら、ジッパー付きの袋に入れて、クーラーで持ち帰る。

自宅でのカワハギの下処理
無事帰宅したら、内臓の匂いが肝や身に移らないうちに内臓の処理を行おう。著者はいつも最初に、口・棘の残り・各鰭・腹部の棘を切除し、皮を全て剥ぎ取る。
この状態にしてからアゴの下を切り、エラを取り去って余分な血を流し出しておく。こうすることで、肝を綺麗に取り出すことが可能だ。

その後、頭の後ろの骨を断ち切って、腹から肛門に向かって包丁で切れ込みを入れ、そのガイドに沿って引きちぎるようにすれば、頭側に内臓と肝が残った状態になる。

苦玉に注意
内臓を取り去る際、注意したいのが苦玉(胆嚢)。肝のすぐ傍にあるので、必ず最初に(潰さないように)そっと取り去っておこう。もし潰してしまった場合は、即座に水で洗い流せばなんとかなる。

後は肝が繋がっている部分を全て包丁で切り、優しく取り出せば下処理は完了だ。
取り出した肝は目立つ血管を取り去り、海水程度の濃度の塩水で軽く洗ってから、酒と水を1:1で割った氷水に1時間ほど漬けておく。
こうすることで、最高に美味しい状態で肝を頂くことができる。

冷温プレートを最大限活用
それではここから、冷温プレートを最大限活用した、著者流のカワハギの食べ方を紹介しよう。
刺身は冷たい方が美味
今まで著者は、カワハギの刺身は冷たければ冷たいほど美味しいと感じていたので、直前まで器を冷凍庫に入れておいたり、器の下に保冷剤を敷いたり、自らの手をキンキンに冷やして調理を行っていたのだが……。こちらの写真をご覧いただきたい。

ご覧の通り、冷温プレートは器にジャストフィットする形状のため、刺し身状にカットした身を「キンキンに冷えた器に盛り付ける」ことができる。
これにより、「さばいている最中」から「盛り付け中」、さらには「食べる直前のテーブルの上」まで、冷たさを保持してくれるのだ。これはとんでもない優れモノである。
仕上がったカワハギの刺身
こうして出来上がったカワハギの刺身×冷温プレート(ブルー)がこちら。

実に涼しげで良い雰囲気だ。イエローに盛り付けると、

こんな感じに仕上がる。ご覧のように今回はあえてあしらいを一切使用せず、冷温プレートのブルーとイエローを使用してみた。
器が黒色だったこともあり、著者にはブルーの方が引き締まって見え、相性が良いように感じた。これは使用する器の色によって是非使い分けたいところだ。
実食して驚き!
こうしていざ実食の時を迎え、家族と共に一口頬張って驚愕した。「つ、冷たい!!!」そう、盛り付けから実食まで30分近く経っていたのだが、刺身もキモ和えも、実に冷たいのだ。
冷温プレートに載せた器に盛りつけるだけでこの冷たさと美味しさ。今まであれだけ「冷たい刺身を食べたい!」と奔走していたのは一体何だったのだろうか……。
キモ和えも、口の中に入ったときはひんやり、そこからとろけるような旨味が口の中に広がっていく。控えめに言って最高だ。この味が食べたくて、カワハギを釣りに行く方も多いだろうが、今回は間違いなくそのワンランク上であると確信した。このすばらしい味を、是非体験してもらいたい。
他の調理法でも
今回著者宅では刺身と肝和えという王道2種で堪能したが、カルパッチョやなめろうといった調理法も最高なのではないだろうか。
その他、魚料理だけでなく、ビシソワーズ(ジャガイモの冷製スープ)や冷製パスタといった冷たい料理であれば、なんでも大活躍しそうな予感だ。さらに、中トロやブリのように脂が強い魚であれば、食べる直前まで脂が溶けず、最高の状態をキープできるだろう。
カワハギのその他の調理法
ちなみにカワハギは生で食べるだけでなく、天ぷらや唐揚げといった揚げ物、煮付けやあら煮の他、酒蒸し、味噌汁や吸い物、干物、丸焼き、鍋など、どんな調理法とも相性抜群。是非様々な調理法を試してほしい。

冷温プレートでカワハギを美味しく食べよう
今回著者は初めて冷温プレートを使用して、陸っぱりで釣れた旬真っ盛りのカワハギをいつも以上に楽しく調理し、美味しく頂くことができた。
冷温プレートは、より美味しくカワハギを食べたいという方におすすめ、いや激推ししたい逸品だ。ぜひ、購入を検討してみてほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>
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