ロックショアゲームとは、磯からプラグやジグといったルアーを操作して、大型の青物を狙う釣りを指すことが多い。そんなロックショアゲームは各メディアからは、「磯の格闘技」、「難しいから面白い」と紹介されています。私自身このロックショアゲームに魅了され、特に大型のヒラマサを狙って磯に通い詰めている一人であります。季節は12月中旬。水温が徐々に下がり始めヒラマサに出会うことが難しくなる時期に、長崎県で大型のヒラマサを狙った3日間の釣行記録についてお話します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・ヨウスケ)
ロックショアゲームの魅力
TSURINEWSを御覧の皆様こんにちは。ライターのヨウスケです。いきなりですが、アングラーの皆様であれば一度はこのような魚に憧れたことはないでしょうか?

そうです、青物と総称されるブリ・ヒラマサ・カンパチ等です。ファイトは強烈の一言!そしてその味は絶品!そんな青物を餌ではなく、以下のようなルアーで狙う、魚とアングラーの真っ向勝負はロックショアゲームと呼ばれ、近年釣り人を熱くさせています。

特に磯のスプリンターと呼ばれるヒラマサは人気のターゲットであり、磯から1mオーバーや10kgオーバーのヒラマサをキャッチすることはロックショアマンの一つの目標でもあります。
そこで今回は10kgオーバーのヒラマサを狙って3日間の釣り旅に出かけることとしました。
12月という季節と今回のフィールド
諸説ありますが、ヒラマサは18~24℃程度を好み、これ以下だと沖合の深場に離れていってしまうと私は考えています。
私が通う長崎県という地域はヒラマサの魚影が国内トップクラスに濃い地域ですが、11月下旬(大体水温19℃)ともなれば、次第に磯からルアーで釣れるヒラマサの釣果が減り始め、次第にやや寒さに強いブリの釣果が目立ち始めます。
しかし、水温が下がり始めた11月下旬からは、「釣れればデカい!」という経験を何度もしてきました。大型のヒラマサを狙いに磯に行かずにはいられません!
季節は12月中旬で水温は18℃と目安としてはギリギリの状況です。そこで、比較的北風にも強い長崎県は佐世保市の沖磯を今回の目的地としました。
希望の磯には乗れなかったが〇〇が5本!
長崎県佐世保市から、この時期毎年お世話になっている渡船を利用して沖磯に渡りましたが、釣り人も多く実績のある磯に乗ることができませんでした。若干意気消沈しましたが、釣りスタートです。
今回の私のメインタックルは以下のようなもの。

そして、この日の潮は大潮で以下のようなものでした。

最も期待できる朝マズメ。時折単発の小さいナブラが発生するもののトッププラグには無反応が続きます。
「マズイな、、、。やばいな、、、。」なんて独り言ばかりが口からこぼれます。
日が上がってからはPE3号タックルに持ち替えて、ルアーも16cmや13cmのプラグやジグをメインに投げ続けます。
潮が効いてきたところで水面が小さめに爆発しました!重量はあるものの手前に向かってきたので難なくキャッチできたのは最近御馴染みとなっている3kg程度のヤズ(ブリの若魚)でした。

その後も、プラグやジグでコンスタントにヤズが釣れ続け2時間程度で5本の3~4kgのヤズをキャッチできました。

本命のヒラマサこそ出ませんでしたが、これだけ釣れると楽しくも嬉しくもありますね。
2日目ヒラマサ登場
2日目は昨日とほぼ変わらない大潮まわりで晴天です。そして大型のヒラマサの実績がある沖磯に乗ることができました。しかし、この磯は足場から10mほど遠浅で急に切れ落ちる地形、更には大きな根が点在している荒磯です。

去年は大型のヒラマサにランディング目前で切られた悔しい思い出がある磯でもあります。
根が張り出した荒磯ということで。対策は「できるだけ走らせない!」ということで、私が耐えることのできるドラグ値8~9kgに設定しました。
朝マズメは19cmのトッププラグでスタートしますが、1時間反応はなく。プラグをクリアカラーにしてようやく4kg程度のヤズが2本連続でヒットしました。

本命ヒットもラインブレイク
その後反応はなく4時間が経過。朝マズメが終わり、天候も雲一つない晴天。波も低くルアー釣りの条件としては諦めてもいいような状況でした。というよりも、いつもの私ならば釣りをやめています。
やることもないのでライトタックルに持ち替えてトッププラグを投げ続けていると、急に特大の水柱が上がり!竿がぶち曲がり、締めているドラグもジリジリと出始めます!
が、「プンッ!!」、「あっ!!、、、。」
やってしまいました、、、。この状況でヒラマサが出るわけないと完全に油断していました。先手を与えてしまい、ほんの2、3秒でリーダーから切られてしまいました。
釣れる準備ができていなかった一番駄目なパターンです。魚に申し訳ない。
93cm6kg弱のヒラマサをキャッチ
ただ、大型のヒラマサが回遊してきているとわかったので、メインタックルに持ち替えてすぐに再スタートです。ルアーはさっき反応があったクリアタイプを選択しました。
立ち位置を少しでも有利な場所に変えて数投目。「ゴボッ!ゴボッ!」と大型魚が水面を激しく揺らしながらルアーをチェイスしてきます。誘い続けているとルアーが潜ったところで一気にヒッタクられ、ファイトが始まりました!
とにかく足元の根を交わすことだけに集中して全身をつかいながらファイトを続けます。正直全くカッコよくもない恥ずかしいファイトでしたが、ギリギリ切られることもなくキャッチできたヒラマサがこちらです。

93cm6kg弱のヒラマサでした。エキスパートの方にはまだまだなサイズかも知れませんが、私には去年敗北したポイントでキャッチした嬉しい一本となりました。
魚と海への感謝の気持ちで2日目を終えることができました。
3日目は3kgのヤズのみ
3日目は希望の磯に乗ることはできず、ベタ凪の状態で魚の反応もイマイチでした。合計7時間ほどいろいろ試しましたが、釣れたのは御馴染みのこの一本のみ。

3kgのヤズ。ボウズを回避させてくれた魚に感謝しなくてはいけませんね。優しくリリースさせていただきました。
こうして、3日間の挑戦を終えました。
終わりに「遅すぎるなんてない!」
30代になり、小さな夢を叶える余裕ができたときに始めたのが、子供の頃いつしか自分には「無理だろう」「難しそう」と諦めていた大型の青物を狙ったロックショアゲームでした。
30代。若いといえば若いのですがロックショアマンは20代の若者が多いのも事実。磯も青物も初心者の私。さらには体力や視力に若干の衰えを感じ始めてからの入門でした。
見るからに大変そうなロックショアゲームに入門するために、週4日以上の走り込みと釣り用の筋力トレーニングを今でも行っています。

そして、磯に突撃しては撃沈し、悔しい思いもたくさん経験しながらようやくキャッチできた大物は声を上げて喜ぶほどの最高の魚になっています。
皆様が最高の一匹に出会うために、私の話が何かの参考になりましたら幸いです。
<ヨウスケ/TSURINEWSライター>
佐世保市