2023.12.9

陸っぱりルアー釣りで67cmワラサを手中【青森】シンキングミノーにヒット

昨年の夏から秋にかけては、イナダの回遊がほとんど無く、晩秋になりようやくワラサ〜ブリの回遊があった少し寂しい年でした。心配していた今年でしたが、夏場からコンスタントにイナダの回遊があり、珍しく港内でも釣れ盛る好条件に恵まれました。今回はより大物のワラサ〜ブリを狙うため、外海側へと釣行して参りました。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・杉浦剛)

陸っぱりルアー釣りで67cmワラサを手中【青森】シンキングミノーにヒット

青物狙いのルアーフィッシング

回遊魚狙いという事で、まずは潮通しの良いポイントを求め、外海に面した突堤かサーフを目指しました。当日は南風の予報となっており、横風になるサーフではなく追い風になる突堤を選択しました。

先行者がいるポイントには魚が回遊してきている可能性があります。しかし、ワラサ以上のサイズになってくると掛けた魚を止められずオマツリ等トラブルになりやすいので、十分な間隔を確保しなければなりません。

同じ条件の突堤が複数ある場合は、同じく回遊が見込めるので、先行者のいないポイントを優先した方がストレスフリーで魚と対峙できます。今回は先行者が1人〜2人の空いている突堤に決めました。

陸っぱりルアー釣りで67cmワラサを手中【青森】シンキングミノーにヒット釣り場の様子(提供:TSURINEWSライター・杉浦剛)

昼間から夕方を狙う

朝マヅメは混雑することを想定し、昼過ぎからゆったりと海の状況を観察しながら先行者の少ないポイントを選びました。薄暗い朝方に比べ魚の活性は劣りますが、周囲の状況を確認しながら回遊待ちの釣りができます。

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風向きや波の状況

当日はやや強めの南風の予報でした。青森県の太平洋側から突き出た突堤では、南風か北風が吹くと釣りがしやすくなります。波はベタ凪ではなく時折水しぶきが上がる程度の丁度良い具合。海水もやや笹濁り程度で青物狙いの条件としては整った状況でした。

ベイトの有無

これが一番重要な要素かもしれません。どれだけ釣り場の状況が良くても、餌となる小魚が回遊していなければ、大型魚の回遊も期待できません。ポイントから遠く全く届かない所であっても、海鳥が複数浮いていたり海面でバタバタと騒いでいたりすると、可能性はグッと高まります。

潮位にもよりますが、追われ始めた小魚は、パニック状態になって身を隠す事ができる白波の立つ岸側に逃げ惑ってくる事が多いです。当日は射程圏に入るか入らないかの距離に複数のウミネコが浮いておりました。時折ナブラも視認でき、好条件に恵まれていました。

タックルは釣り場や魚のサイズに合わせる

30cm前後のワカシ、35cmを越えてイナダ、60cmを越えてワラサ、80cmを越えてブリと呼ばれる出世魚が今回のターゲット。サーフからであれば、一般的なシーバスロッドでも時間を掛ければなんとかブリをキャッチできます。

しかし、今回はヘッドランドのような突堤がポイントであり、主導権を握りながら多少強引なやり取りが求められます。ワラサ以上の回遊が見込める場合は、ショアキャスティング用(ショアジギング用)ロッドを用意しておくと心強いです。

あくまで突堤や堤防のテトラポットから行う釣りでの使用を想定してタックルをチョイスしていきます。

ワカシ〜イナダ(〜40cm)

シーバスロッドを流用する事が可能です。もしくはML〜Mクラスのショアキャスティングロッド、長さは9〜10フィート前後で、ルアーウェイトMAX30〜40g。リールは3000〜4000番、ラインはPE0.8号〜1.2号にリーダー20lb前後。

イナダ〜ワラサ(40〜60cm)

イナダの50cmくらいからシーバスロッドでは対処が困難になってきます。ショアキャスティングロッドのM〜MHクラス、長さは上記と同程度、ルアーウェイトMAX50〜80g。リールは4000〜5000番、ラインはPE1.0〜1.5号にリーダー35lb前後。

ワラサ〜ブリ(60〜80cm)

ショアキャスティングロッドのMH〜Hクラス、長さは上記と同程度、ルアーウェイト80〜120g。リールは5000〜6000番、ラインはPE2〜3号にリーダー50lb前後。

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ブリ(メーターオーバー)

ここまで大きい個体を狙う場合は、沖磯でのロックショアゲームなどになるでしょう。堤防からの釣りの域を越えたものとなると判断しましたので、今回の記事では割愛します。

開始早々イナダがヒット

南風を背に受けながら、右を向くと先端付近の方がイナダらしき魚をキャッチ。しばらくしてまた右を向くと、また何かヒットしており、遠目に見た感じではイナダのようでした。

こっちにも回って来ないかな〜とメタルジグを遠投性の高いものに変えた1投目、速巻きしているとガツン!とヒット。グイグイと引くこのパワフルな感触は……とやり取りして寄せて来ると35cm程のイナダでした。

先行者の方に大物がヒット

釣り上げたイナダを持ち帰る為に血抜きをしている時でした。先行者の方にまたヒットし、やり取りしているのを血抜きを行いながら見ていたのですが、何やら様子がおかしく、明らかに1分以上やり取りしています。しかし魚が寄ってきている感じがありません。

そして弧を描いていたロッドがピーンと真っ直ぐに。残念ながらバレてしまったようです。パッと見ではどのようなタックルを使っていたかはわかりませんでしたが、あのやり取りを見た感じでは、明らかに大物のような気がします。

恐れていた事態が発生

イナダの群れが射程圏に数多く回遊してきて、しばらくコンスタントにヒット&キャッチしていました。それを見ていた方がなんと、先行者と筆者の間に入ってキャストをし始めました。すぐに注意すれば良かったのですが、魚が釣れ続いていたこともあり、そのまま釣りを続行していました。

そして気分転換も兼ねてルアーを交換し、その1投目でした。ガツーン!と、明らかな重量感と同時にものすごい勢いで魚が右へと走り、そこでようやく注意も兼ね、絡まるので避けて下さい!と言い続けましたが、聞こえてないのか避けてくれませんでした。

魚がようやく止まりかけ、強引にポンピングで寄せる為にリフトした瞬間、ラインブレイク。腰が抜けたように座り込み、切れたラインを回収していると、やはり隣の方のルアーフックに絡みついた部分からメインラインが切れていました。

筆者はショアキャスティングロッドのMHクラスを使用していてあのファイトだったので、ワラサは確定、あわよくばブリといったところだったと思われます。非常に悔しい思いをしました。

気を取り直して釣り再開

掛けた魚を逃し、ルアーも失い、メインラインも100m近く失って、失意の中でリーダーを組み直し、再び立ち上がるとオマツリした方がいなくなっていました。もしかしたら都合が悪くなる程の負のオーラを筆者が発していたのかもしれません。

しかし好都合である事に変わりはありません。気を取り直してキャスト再開。先行者の方は釣れている様子は無く、海面も穏やかになってきたように感じられました。日も傾いてきてそろそろ夕方に入ろうかという頃、ルアーチェンジをしました。

執念で67cmのワラサを手中

数年前から愛用しているシンキングミノー「ネッサアサシン140S」。これが見事にハマりました。ヨタヨタと泳ぐ弱ったイワシをイメージしてあえてスロー気味に漂わせてみたところ、ガツーン!とした衝撃と同時に重みが乗り、再び右へと走る魚。

今回は、絡む心配も無く冷静に沖で好きなだけ暴れてもらい、弱まったらポンピングで寄せてきます。

陸っぱりルアー釣りで67cmワラサを手中【青森】シンキングミノーにヒット大物がヒット(提供:TSURINEWSライター・杉浦剛)

時折、沖へゴリゴリと逃げようとするパワーは本当に綱引きのような力勝負です。手前まで寄せてきても足元はブロックなので油断はできません。最後の抵抗をいなし、無事キャッチしたのは67cmのワラサ。

最初に逃した魚の方が全然重かった。と言っても後の祭。このサイズがイナダに混じって回遊してくれてることがわかっただけで十分です。その後はイナダも全く釣れなくなり、今回の釣行は早めに終了としました。

陸っぱりルアー釣りで67cmワラサを手中【青森】シンキングミノーにヒットバケツからはみ出す67cmのワラサ(提供:TSURINEWSライター・杉浦剛)

反省と考察

まずオマツリ。キャスティング系の釣りではこのトラブルが起こりがちなので、先行者がいる場合は声がけと釣り人と釣り人の間に入る許可を得る事は必須です。基本的に先行者より先に立つことは、釣りにおいて禁止事項だと思っておいた方が無難です。

どうしても入りたい場合はせめて声がけをしてお願いするようにしましょう。それで許可を貰えなければ憤慨したりせず、素直に諦め場所を移動するか日を改めましょう。

あとはオマツリした際のファイトも反省点です。明らかに右へ走ったので力ずくですぐにでも頭をこちら側に向けさせて強引にでも寄せてくるべきでした。

今年は春頃からイワシが常に釣れ続くほどの豊漁で、それに伴いたくさんの魚が岸寄りしてくれました。イナダにカンパチ、珍しくソーダガツオやサゴシ、アオリイカやクロマグロの釣果までも聞こえてきました。そんな中、筆者はほんの数回しか釣行できず少し残念なシーズンとなりましたが、また来年以降に期待したいと思います。

陸っぱりルアー釣りで67cmワラサを手中【青森】シンキングミノーにヒット良型のワラサをキャッチ(提供:TSURINEWSライター・杉浦剛)

<杉浦剛/TSURINEWSライター>

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出典: https://tsurinews.jp/279084/
この記事を書いた人 杉浦剛

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