晩秋のブレードゲームで狙う青物・サワラなんでも便!釣具メーカーの会社休日に密着。旅×釣り。1本のロッドで様々な魚を釣りたい人におすすめなオールパーパス【万能】ロッド。大阪の釣具メーカー・エクストリーム(ツララ)は、そんな釣り人の希望を叶えるロッドを世に送り出している。11月27日の平日、会社を休んで広島湾ブレードゲームに社員で釣行する情報をキャッチして密着取材を行なった。その模様をお届け。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版編集部・立石寿栄)
ツララスタッフの釣り旅に密着
今回乗船した船は海神(わだつみ)。広島県広島市廿日市市のボートパークから瀬戸内海へと出船している。
小川船長はツララフィールドスタッフの1人。その縁から「年に1回は釣りに行こう」との話しから今回の休日釣行となっており、乗船は2回目。
メンバーはツララ代表の小川健太郎さん、同社スタッフでコンパクトロッド・ルーツシリーズを手がけた岡林弘樹さん、広島で活躍するツララフィールドスタッフで前野慎太郎さん(ルーツシリーズの製作も携わっている)。同社スタッフの御園さん、古寺さん。小川さんの友人・中屋さん。
前日に大阪府池田市を自動車2台に分乗して出発。午前中は釣りイベントに参加して、夕方に広島市に到着している。池田市から広島市まで高速道路を利用して約4時間の道程。

英気を養うため居酒屋へ。ここで小川船長を交えて翌日の作戦会議。この時間も釣り×旅の楽しみのひとつ。

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万能な「グリッサンド」シリーズ
午前6時ごろに出船。島々を見ながら波静かな瀬戸内海を船はポイントへと疾走する。メインで使用していたロッドがグリッサンドシリーズ。数あるツララロッドの中でも汎用性が高く“なんでも万能”で知られるファンが多いロッド。今回は特注モデルであるストローセッティングタイプの72、76、77をメインに使用した。

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ストローセッティング
ストローセッティングとは、ツララと前田製作所が共同で開発した小口径多連ガイドシステムのことで、PEラインの特性を最大限に引き出すことができる。
見た目の特長は足が短い小さめのガイドを数多く使うこと。メリットはガイド間のイトフケが少なく、風によるライントラブルが減ることで飛距離を安定して叩き出す。
通常セッティングモデルは釣具店でも購入可能だが、ストローセッティングモデルはツララの受注生産となる。
リールサイズと使用するPEラインの太さでタイプA~Dの4タイプが用意されており、普段使いしているイトとリールに合わせてロッドを選んでもいい。

選べる2タイプ
グリッサンドは2タイプあり、通常バージョンのガイド数が9個、ストローセッティングバージョンはガイド数は15個を配置。
グリッサンド72“ストローセッティング”
ナンデモスピ二ングとして世に放たれたモデル。シーバス、チニング、オフショアアングラーなど多岐に渡るファンに愛されている。
グリッサンド72“ストローセッティング”
アクション:RF
全長7ft2inch
ロッドウェイト:タイプA.B:約146g、タイプC、D:約149g
キャストウェイト:1.8~45g
タイプA:PEライン1号20lb+リール:2500/C3000
タイプB:PEライン1.5号30lb+リール:2500/C3000
タイプC:PEライン1.5号30lb+リール:4000/C5000
タイプD:PEライン2号40lb+リール:4000/C5000
※シマノ、ダイワ共通

グリッサンド76“ストローセッティング”
近海ライトオフショアをメインにテスト、開発されたモデル。PEラインの使用率が高く、ストローセッティングとの親和性が非常に深い。ガイドが小口径となり、通常モデルよりも軽量化されている。スレッドカラーはツララ最初期モデルのような、はっきりとした色合いのネイビーブルー。
グリッサンド76“ストローセッティング”
アクション:RF
全長7ft6inch
ロッドウェイト:約153~154.5g
キャストウェイト:10~56g
タイプA:PEライン1号+リーダー20lb+リール:2500/C3000
タイプB:PEライン1.5号+リーダー30lb+リール:2500/C3000
タイプC:PEライン1.5号+リーダー30lb+リール:4000/C5000
タイプD:PEライン2号+リーダー40lb+リール:4000/C5000
※シマノ、ダイワ共通

グリッサンド77“ストローセッティング”
陸っぱりシーバス、チニング、ブラックバスでのフィネス遠投、オフショアのロックフィッシュ、サワラや中型青物などフレッシュ&ソルトでの日常的な釣りをほぼカバーできるハイパフォーマンスモデル。通常モデルよりも軽量化されている。
グリッサンド77“ストローセッティング”
アクション:RF
全長7ft7inch
ロッドウェイト:178g
キャストウェイト:1.8~45g
タイプA:PEライン1号+リーダー20lb+リール:2500/C3000
タイプB:PEライン1.5号+リーダー30lb+リール:2500/C3000
タイプC:PEライン1.5号+リーダー30lb+リール:4000/C5000
タイプD:PEライン2号+リーダー40lb+リール:4000/C5000
※シマノ、ダイワ共通

ジギング1投目でハマチ登場
エンジン音が静まると各々がタックルを準備。ドテラ流しで釣り開始。キャスティングをする人やジギングをする人で、自由なスタイルで楽しむ。
1投目、ジギングをしていた小川さんにヒット。細身のロッドを曲げ込んで走る姿に船上では青物を予測。タモに収まったのは予想通りのハマチだ。
「最初にジグを落すと目立って最初に釣れます」と話し、いつも最初の1尾は小川さんだ。プロトタイプのジギングロッドを使用していた。底から5mくらいジャークしてヒット。ジグは165gを使用。

ブレードゲームでマダイ
グリッサンド77“ストローセッティング”でブレード付きジグで釣っていた岡林さんにヒットしたのは良型のマダイ。しなやかなサオ先がアタリを弾くことなくしっかりと食い込ませ、このサイズならやり取りも余裕だ。

ブレードゲームとは
リアフック部にブレードが装着されたメタルジグを使用する釣りスタイルで、アクションはリールの速巻きが基本。10数年前にローカルで行われていた釣法だが、SNSで釣り方が拡散したことで段々と他の地方へと広がって今日のブームになっている。
当初は浅場で13gのジグで行われていたが、現在は深場をメインに60~80gのジグで行われている。巻きスピードに関して、潮の澄んだ瀬戸内エリアでは速ければ速いほど良い。

グリッサンド77を使用していた前野さんにヒット。60gのブレード付きジグを底から20mくらい速巻きしたところでヒットしている。ロッドは掛けた後のトルクがあり、大きな魚がヒットしても優先権を渡さない。

待望のサゴシ登場
続けて前野さんにヒット。さすが広島で活躍するアングラー。海面に姿を見せたのはサゴシだ。ブレードゲーム代表的なターゲットにメンバーの士気が上がる。

サゴシが続く
助っ人の中屋さんから「来た!」の声が上がる。疾走する魚にメンバーから「青物ですか!」の問いに、青物の感触ではない返答。本命への期待感が高まった。無事に船中に取り込んだのはサゴシ。

サワラのシーズン
外海からベイトになるイワシが入ってくる9月ごろからシーズンインとなり、12月いっぱいまで楽しめる。

サゴシが連発!
潮が緩み始めるとブレードの他にバーチカルジギングでも誘い始める。ブレードメインの岡林さんと、グリッサンド”77ストローセッティング”でライトジギングをしていた古寺さんが続けてサゴシを釣り上げた。岡林さんはバーチカルに釣ってキャッチ(提供:週刊つりニュース西部版編集部・立石寿栄)
そのころはジグの着底直後でヒットすることもあった。

タイラバで本命マダイ
スピニングタックルでタイラバをしていた御園さんがマダイをキャッチ。

船長曰く「シンプルなタイラバにバイトが多い」とのこと。

多魚種に対応可能なロッド
潮止まりに合わせて大きく場所移動。ベイトの反応を探す。ここで御園さんがサゴシをキャッチ。

続いて岡林さんがメジロをキャッチする。

ロッドはグリッサンド77“ストローセッティング”。取り込み時にしっかり曲げ込んでも安心感があるパワーでリフトアップして、小川船長が差し出すタモに納まった。
昼過ぎ、船長から沖の深場に残るか、イチかバチかシャロー(浅場)で型を狙うか、の問いに小川さんが「シャロー!」と即決。大移動した。

移動先はイワシがぎっしり
釣り場到着から魚探を見ている船長から「全層イワシ」と心ときめくアナウンス。ジグをゆっくり巻いているとシーバスや青物が追尾することも。ここで古寺さんにシーバス、ハマチと続いた。

大本命のサワラ狙い撃ち
沖を見ていた小川船長から「サワラ!サワラ!」との声が上がる。海面を跳ねるサワラの姿が……。全速力で向う。素早くルアーをミノーに付け替えて全員でサワラが跳ねる場所を探す。跳ねるサワラがデカイ!船上は熱狂した。
岡林さんはグリッサンド76“ストローセッティング”で的確に打ち込んでいく。軽く鋭いアンダーキャストでロッドはしなやかにしなりルアーが低い弾道で直線に飛ぶ。ストローセッティングの特長のひとつ、イトフケが少なくルアーが着水して間もなく動かすことができる。
サオ先にラインが絡むなどのトラブルもなくストレスない。すぐにヒット、ドラグが鳴る。船長のタモに収まったのはサワラだ。

船上でサワラが連発
神出鬼没。どこで出るのかわからない。「あそこでやってる!」と声が上がると全速力で向う。サワラが跳ねる姿に船上のテンションはヒートアップするばかり。

前野さん、古寺さんとサワラが続く。

ハマチも混じる
サワラに熱狂する最中、古寺さんにヒットしたのはハマチ。ミノーで釣れており、サワラと混成した群れの様だ。

御園さんは足元側でヒット。アタリを弾くことなくハリ掛かりした。

無事に取り込んだのは良型のサワラだ。

締めの1尾は
この日、最後にヒットしたのは岡林さん。ミノーを丸呑みする良型をキャッチした。お土産は十分!

クーラーの中はサワラ、ハマチ、マダイが収まり満員御礼状態。これを釣り上げた人で仲良く分けていく。

釣り好きが集う釣具メーカー・エクストリーム
好きな釣りスタイルが違っても、様々な経験を蓄積することで製品作りにフィードバックされる。
今回の社員旅行も交通手段の選定、釣具の積み込みパッキング、遊漁船の予約方法など”旅×釣り”で大いに役立つ。世界各地へで釣りをするメンバーだから国内での楽しみ方も知っている。
今回使用していたグリッサンドシリーズはキャスティング~ライトなジギングまで十分に対応できた。ロッド1本でなんでも釣りたい人におすすめだ。
<週刊つりニュース西部版編集部・立石寿栄>
海神(わだつみ)
出船場所:五日市港
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