スクリーン効果とは「暗がりから明るい所を見ると、よりはっきり見える」という事である。河川のシーバスフィッシングを例に、今回はこのスクリーン効果について筆者なりに書いてみようと思う。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
シーバス釣りのスクリーン効果
スクリーン効果とは「暗がりから明るい所を見ると、よりはっきり見える」という事である。例えるならば、映画館のようなものだ。暗い座席から明るいスクリーンを見ると、遠くからでも良く見える。そんな感じだ。

実はこれ、人間だけでなく魚にも当てはまる。特にこれを使ってエサを食べているのが、シーバスだ。
シーバスは臆病
シーバスは臆病な性格で、昼間は橋の下の暗がりや深い所にいてじっとしている事が多い。夜になると警戒心が薄れ、浅場までエサを求めてやって来るが、基本は暗がりにいる。

常夜灯が水面を照らすと、ベイト(エサの小魚)がザワザワと寄って来るが、実はシーバスは暗がりから明るい水面を見ていて、前を通るベイトを襲っているのだ。これがスクリーン効果の例だが、この習性がわかればシーバはもっと釣りやすくなる。
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明暗の釣り
シーバスは面白い魚で、日中明るい時間に河川を泳いでいる姿を見たかと思えば明るさを異常に警戒する時もある。基本は臆病で、明るさにもシビアだ。夜でも暗がりから明るい場所を見ている事が多い。

そしてこの習性を利用した釣りが、有名な明暗の釣りである。
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ベイトを待ち構える
日中の釣りで考えれば分かりやすいが、シーバスは日中暗がりに潜んでいる事が多い。いわゆるシェードだ。そして、明るい方から入って来るベイト(エサの小魚)を待ち構えている。捕食は暗い所でするにしろ、暗がりから明るい方を見ている。また、水が濁った場合や、深場にいる時もこれを利用している。
水面というリスクはあっても、深い所からだと太陽光の当たる水面は良く見え、ベイト(エサの小魚)を逃げ場のない水面まで追い込んで食べるのだ。まさに明と暗を上手く使いエサを食べている。それがシーバスなのだ。
有効なルアー
スクリーン効果を使ったシーバスフィッシングに有効なルアーを紹介しよう。

シンキングペンシル
では、明と暗を使いこなす賢いシーバスを釣るため、どんなルアーを使えば良いか?筆者の考えを元に少し紹介してみたい。
河川の明暗を狙う定番のルアーと言えば、まずはシンキングペンシルだろう。シンキングペンシルはそのままだと沈んでしまうので、それを利用する。川の流れを利用して、シーバスが潜んでいるであろう暗部へできるだけ自然に流し込むのがセオリーだ。
ゆっくりとフワフワした感じで送り込むイメージを持つと扱いやすい。
バイブレーション
シーバスがシンキングペンシルで反応しないような場合は、もっと深いボトム(底)にいる場合がある。この場合、昼間のように深い所から水面を見ているのではなく、元から底の方でエサを食べているのだ。
こんな時はバイブレーションの出番だ。これも、明るい方から暗い場所へ流して行くが、レンジ(魚のいる層)をボトム(底)まで落として、より深い場所を探るとあっさり釣れたりする。
シンキングミノー
最後はシンキングミノーだ。これは川の流れが早い時などに重宝するので、1つは持っておきたい。 流れの中で意図的にバランスを崩すように設計されているものもあるので、流れとこのイレギュラーな動きを利用して明暗部を攻略する。
具体的な釣り方
ここではスクリーン効果を知った上での釣り方を考えてみたい。やはりスクリーン効果を利用するシーバスを釣るなら昼間の方がやりやすい。意外かもしれないが、昼間の方がシーバスを見つけやすい時もあるからだ。

低い橋脚の下などは昼間でも薄暗いものだ。こんな所には十中八九シーバスがいる。明るい方を見ながらエサの小魚を待ち構えているのだ。
境目を狙う
狙い方として、暗がりのど真ん中でも釣れない事はないが、やはり明るい所と暗い所の境目を狙う方がいい。時には暗い方から早巻きで明るい方へルアーを引いてやると、エサを逃がすまいと追いかけて来る事もある。場所の水深にもよるが、日中ならばバイブレーションやフローティングミノーがいい。
ローライトでもOK
問題があるとすればローライト、つまり曇りや雨の日だが、それでも全く光量がないわけではないので、スクリーン効果はある。むしろ、光が少なければ警戒心が薄れて釣りやすくなるのでチャンスだ。

明と暗、そしてスクリーン効果。全てのキーワードは繋がっている。これを理解し、攻略の糸口とすれば、アングラーの腕もきっと爆上がりだろう。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>
The post シーバスフィッシングの基本【明暗の釣り】を攻略 キモは『スクリーン効果』 first appeared on TSURINEWS.ADVERTISEMENT
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