2023.8.20

エリアトラウト釣りにおけるエステルラインのススメ メリットとデメリットを解説

近年ライトゲームを中心に注目を浴びているエステルライン。ここ10年程で各メーカーから色付きのものやクリアーのものまで様々な号数も販売されている。硬くて張りがある低伸度ラインが果たしてエリアトラウトに通用するのか。今回は、エリアトラウトでエステルラインを使う場合のメリットとデメリットを比較しつつ私なりの使用方法を解説したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)

エリアトラウト釣りにおけるエステルラインのススメ メリットとデメリットを解説

エリアトラウトにエステルライン

まず、エステルラインのメリットとして夏の暑いシーズン、冬の寒い時期など極端な時期においては、ナイロンやフロロカーボンよりもアタリが取りやすい。

これは低伸度がもたらす効果であり、食い込みが弱いときのアタリも明確に伝えてくれるところにある。特にトーナメントシーンなどプレッシャーが掛かった状況下において僅かなアタリを捉えれることができるか否かは勝敗に直接影響する。

次に中層域のミノーの釣りにおいてもメリットは大きい。昨今、ミノーのマジックジャークをはじめとした釣りでは、ルアーを咥えて反転するアタリをブラインドで取る必要がある。風が無い状況下では、PEラインが有効に働くことが多いが、風が少しでもある状況下においては、比重の重いエステルラインに軍配があがる。

エリアトラウト釣りにおけるエステルラインのススメ メリットとデメリットを解説トラウト専用のエステルライン(提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)

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エリアトラウトに使うデメリット 

一方、デメリットとしては挙げられるのは、指定値以上のテンション(重さ)を掛けた時にどこで切れてしまうかがわからないところである。

フロロカーボンやナイロンの場合、ラインの伸縮性があり重さを掛けた場合でも餅のように伸びて切れるというイメージであるが、低伸度のエステルラインの場合では直前まで粘り突然プツンと切れてしまう事である。場合によっては高切れの心配もある。

次にフロロカーボンやナイロンのように、ルアーに直結をしない方が良いという点である。先述のように、どこで切れるか分からないエステルラインの場合、ショックリーダーとして伸縮のあるナイロンやフロロカーボンの糸を必要とする。

これは費用面においてもリーダーを買わなければいけない上に、結束の面倒さ、またリーダーの長さによっては、ガイドまでリーダーを巻き込んでしまわなければいけない場合もある。

伸縮性のなさ故に、リールのドラグ調整も慎重にならざるを得ない。フロロカーボンやナイロンの同じ号数でも3割くらいは緩めに設定しておいて丁度良いと感じている。

アジング用でもOK

一例として、私のエリアトラウトでのエステルライン使用方法を紹介したい。エステルラインの種類は数多くあるものの、基本的にはトラウト用では150m巻きのものが多く、アジング用やライトゲーム用では200m~240m巻きのものが多い。

基本的にはアジング用のもので代用可能。何より巻き数が多い方が安心できる。

エリアトラウト釣りにおけるエステルラインのススメ メリットとデメリットを解説リーダーの長さを使い分ける(提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)

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リーダーの工夫でバラシ軽減

ではアジングとトラウトでの使用で異なる点は何か。トラウトはアジに比べてトルクが太いので、掛けた後からのいなし方が重要になる。つまり、ラインに掛かる重量が大きいことでラインブレイクを起こしてしまう事が想定される。

そこで重要になってくるのがリーダーの存在。私の場合、極力エステルラインに負担を掛けないためにロングリーダーを使用している。アジングでは50cm前後を取る場合が多いが、エリアトラウトの場合はおおよそ2~3ヒロ(3m程度)は取るようにしている。

実はファイト中よりもネットに入れるタイミングで暴れられてバラす事も多い。そこでリーダーをリールまで巻き込んでしまって最後はリーダーで勝負をする方が確実であると考えているためである。

フロロorナイロンを状況で使い分ける

リーダーにするラインは一般的にはフロロカーボンが多いが、エリアトラウトの場合は、伸びることでバラしを防ぐ意味やフロロカーボンの硬さ故にアタリを弾いてしまうこともあるため、ナイロンリーダーも多用する。

特にシビアな状況になればなるほどナイロンリーダーを使うことが多い。エステルライン自体は、ここ10年程で注目されてきたラインであり、素材の特性上使いづらい場面もあるが、それ以上にシビアな状況をクリアできるメリットの方が大きいので最近では使用率はどんどん上がっている。

しかし、まだまだ研究の余地が多くあるラインと考える。使い方の工夫でさらにエリアトラウトは進化するだろう。

<福岡崇史/TSURINEWSライター>

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出典: https://tsurinews.jp/264204/
この記事を書いた人 福岡崇史

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