2023.7.28

女子版ツール・ド・フランス、過酷な第5ステージで23歳の新星リカルダが勝利

7月27日、女子版フランスツールドフランス「ツール・ド・フランス ファム アヴェク ズイフト(以下略、TDFF)」の第5ステージが行われ、23歳のリカルダ・バウエルンファイント(キャニオン・スラム。ドイツ)が勝利、総合首位はロッタ・コペッキー(SDワークス)が維持している。

126kmと短いながらも獲得標高2200mのステージ、與那嶺は115位でフィニッシュ

第5ステージは126.1kmの丘陵ステージ。多くの選手がコメントしていたように、短いながらも獲得標高が2200mと厳しいステージとなった。スタートから厳しい登りが連続し、集団は大きく割れる。

残り30㎞付近の厳しい上りで、メイン集団から昨年ツール・ド・ピレネーで総合3位となった23歳の若手、バウエルンファイントが抜け出し、そのまま逃げ切り優勝を果たした。

マーレン・ローセル(SDワークス、スイス)とリアヌ・リッパート(モビスター、ドイツ)が最後の数kmでプロトンを抜け出し、トップから22秒遅れでそれぞれ2、3位でフィニッシュ。ロッテ・コペッキー(SDワークス)を含むメイン集団が32秒遅れでフィニッシュ、マイヨ・ジョーヌを守り抜いている。

PHOTO:武井享介

日本チャンピオンの與那嶺恵里(ヒューマンパワードヘルス)は、リアルスタート直後5㎞の上りでメイン集団から遅れてしまい、遅れた選手たちとメイン集団への復帰を図る追走を続けたが、メイン集団の展開が速く、17分18秒遅れの113位でフィニッシュする厳しいステージとなった。

ここでは與那嶺をはじめ、スペインロードチャンピオン マビ・ガルシア(リブレーシング・エクストラ)、アネ・サンテステバン(チーム ジェイコ・アルウラー)、アロンソ・ドミンゲス(セラティジットWNTプロサイクリングチーム、スペイン)のコメントを紹介する。一度もメイン集団に復帰することができなかったほどだ。

與那嶺恵里(ヒューマン・パワード・ヘルス)

大きく遅れてしまった與那嶺。ゴールした時には全身から汗と塩が吹き出しており、厳しいステージとなった。ここでは與那嶺コメントを武井享介コーチがインタビュー、レース詳細についてたっぷり話を聞いた。與那嶺恵里本人のYouTube、動画をご覧ください。

 マビ・ガルシア(リブレーシング・エクストラ)スペインロードチャンピオン 

今日は気温が高かったですね。風もほとんどなかったためか、すごく暑く感じてしまいレース中、何度も水分補給をしなければいけませんでした。スタート前からちょっと脚が痛かったうえに、リアルスタート直後から逃げ出したい選手のアタックが続いたので、レース前半は苦しい時間が続いてしまいましたね。

今回のツールは、リアルスタートの前からそこそこの上りがあるので、リズムを作るのが難しいし、そのことは、どの選手も集団内の位置取りにはものすごく神経質になっている要因も一つだと思います。とにかく、今日も無事サバイバルできたので、あと3日生き残りたいと思います。

アネ・サンテステバン(チーム ジェイコ・アルウラー)

(アンチドーピングが終了し、チームバスに帰ってくると)今日は暑かったですよ、ほんと」チームスタッフは「今日はアネが活躍したよね、8月に世界選手権ではアネが活躍できるんじゃないかな。

アロンソ・ドミンゲス(セラティジットWNTプロサイクリングチーム)

今日はレース前半で自転車にトラブルがあったので、途中で自転車を交換する必要がありました。そのため、前半はレースのリズムに乗るのに時間がかかってしまいましたね。レースの途中で気温が上がってきたのもわかったし、風もほとんどなかったので、結構暑い1日でした。ゴール前7㎞くらいからは少し下り基調のためちょっと危ないかな、とも思いましたが、実際にはグルペットで落ち着いてゴールにたどり着いたので、危険はまったく感じませんでしたね。

大会公式サイト
https://www.letourfemmes.fr/en

出典: https://funq.jp/bicycle-club/article/903646/
この記事を書いた人 Bicycle Club

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