出だし好調の今年のパヤオ(浮き魚礁)だが、良型のメバチやキハダが連日上がっている。6月に入り、2週連続でサオを出したものの私にはカツオばかり。なんとか良型のマグロを獲りたいと、6月23日に三重県志摩市和具の遊漁船に単独釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)
良型メバチ狙いでエビング釣行
出船は午前5時半。予約順では3番目だったが、ミヨシから入ったため大ドモとなった。このところ好調の4番パヤオでは、水深300mの深いタナにメバチが集まり、エビングで攻めているとのこと。
仕掛けはムツバリの3/0にフロロカーボンライン24号3m。絡み防止のため、50cmのストレートテンビンを使い、ジグはウロコジグ400gシルバー。
ワームはタコカーリーグローとダイワのワームの2個付け。ワームは時折グローピンクをメインに、いろいろ取り替えている。
狙いはひざ乗せサイズのメバチ
4番パヤオに到着すると、ルール通り8時に釣り開始。ビーストマスターのカウンターで320mまでフォール開始。手巻きアングラーは早々にシャクリを開始している。恐らくラインは300m巻きだろう。
指示ダナに到達すると、マニュアルモードの一定速度で緩やかにシャクリを繰り返す。エビングの場合はワームの漂うイメージをしながら大きく誘う。
潮は速く、2kt近い。深さ300mともなると表層とは異なり、何枚もの潮が重なって複雑だ。250mまで上げてくると、再び330m付近まで再フォールさせて指示ダナを通す。
しかし再フォールでは仕掛けが軽いためか、指示ダナまで落ちきっていないのだろう。バイトはなく、僚船からのヒットコールが届いていた。
ファーストヒットは小ダル8kg
9時を過ぎても本船は誰1人バイトなし。船長はパヤオを過ぎると潮上りを繰り返し、3度目の潮上りを終えたのは9時半ごろだった。320mまで落としてジャークを繰り返すと、グンと突然ティップが舞い込んだ。ヒットだ。重量感はさほどでもない。電動パワーであっという間にリーダーが入り、8kg程度の小ダル(メバチの10kg以下)が上がった。

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ダブルジグでディープゾーン狙い
パヤオ3度目でようやくマグロの顔が見られ、うれしい1匹だ。しかし、目標はひざ乗せサイズ。すぐに再開した。
しかしその後全くアタリなし。僚船のヒットコールが続くなか、船長から「伊藤さん、ジグをダブルにしたアングラーが前週釣っているので伊藤さんもやってみて!」とのアドバイス。
早速ウロコジグ300gを追加。潮上りを終えた1投目は、最初から魚が乗っているかのように重い。そして350mラインまで一気に落とした。

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32kgのメバチ登場
シャクリを開始すると、320mラインでドスンとかなりの重量感が乗った。ポンピングをしながらピックアップボタンで巻き取るが、きつく締めたドラグからラインが引き出されていく。
指でスプールを押さえて魚の弱るのを待ち、電動パワーで巻き続けた。15分で何とかリーダーが入り、手巻きで最後のやり取りに入った。
だが水面下を回り出したマグロを、思うように引き寄せられない。「もうちょい、もうちょい!頑張れ」とゲキが飛ぶなか、ようやく船長がテンビンをつかんだ。体力的にはヘロヘロでかなりへばっており、テンビンを離されたら再びのファイトに自信はない。船長はその気持ちを察してか、かなり粘ってくれてタモに収めてくれた。
体高のある立派なメバチ。時刻は11時を少し回っていた。約25分程度のファイトとなり、同船アングラーには待機していただいたお礼を申し上げた。

最終釣果
この後、300mラインに入るとヒット率が高いと知ったアングラーは一斉に攻め始め、ミヨシの電動アングラーも20kg程度のメバチを取り込んだ。スピニングタックルのアングラーもヒットさせ、ほとんどラインの残っていないスプールで頑張ったが、残念ながらブイに巻かれて、ブレイクとなった。
正午を過ぎると潮が吹き上がるのか、エビング仕掛けがテンビンに絡むようになるとバイトは激減し、そして午後1時30分に沖上がりとなった。
見た目で40kg近いと思っていたが、検量すると32kgだった。これから夏本番を迎え、さらに引きの強いキハダも釣れてくる。さらなる記録更新とロマンを求め、パヤオに通いたい。

<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>
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