メバリングでは漁港や防波堤はもちろんだが、サイズアップを目指して地磯へとアプローチする。沖のブレイクにルアーを届ける遠投性能、足元の沈み根や藻場を回避する有効手段のひとつがロングロッド。エクストリームの新作メバリング用ロングロッドの実釣検証を行った。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部・立石寿栄)
メバル釣りのシーズン
メバルのシーズンは冬季。今回の検証地域の佐賀県唐津エリアの地磯では2月ごろから釣れ始めて、3月に上向き、4月~5月上旬がピーク。切れ藻が流れるタイミングもシーズンを判断する目安となり、地磯では満潮前後を狙い、下げ潮を釣る。

ロングロッドの有効性
ロングロッドの最大にして最高の魅力は遠投性能だ。ターゲットにより多くルアーを見せることは広範囲を攻めることで可能になる。ルアーを遠くに飛ばせるだけで釣果が飛躍的にアップする。
足元に捨て石やテトラ、沈み根などがあってもかわすことが容易になり、魚がヒットしてからも浮かせるパワーがある。

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スタッカート101ⅬMSーHⅩ
ツララスタッフ・山浦良明さんがプロデュースするメバル用ロングロッド。主に北部九州エリアのメバルゲームに密着したモデルで、同エリア独特の急なブレイクや藻場を回避するためメバリングロッドの中でも時に長尺の10ft1inというレングスを採用。

20gまでのルアーを使用できて、プラグ、ワーム、フロートまでなんでも対応できる。磯や大きな敷石などでも問題なくやり取りできることと、尺メバルとのやり取りを視野に入れた設計。
冬季での使用をメーンに想定していて、ストローガイドで風が吹く状況でも快適に使える。尺メバルに沈み根に潜られることなく浮かせやすく優先権を与えない。走りを止める、引きの吸収力があってしっかり溜めることができてバレにくい。

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ストローガイド
ガイドは前田製作所×ツララのPEガイドセッティングエディション「ストローセッティング」。足の短い小さなガイドを多数セットして、ラインとブランクスの距離が近く風の影響を受けにくくPEラインの性能を引き出す。
グリップの長さ
グリップの長さは、脇にぎりぎり挟める長さに設定したことがこだわりのひとつ。ルアーのリーリングやロッドを立てる時などに操作がしやすい。
リールはスピニングリール2500~3000番の使用を想定。推奨ラインはPE0.4~0.8号。リーダーは尺メバルを想定してフロロ2.5号までを勧めている。

グルーヴィ80S
マルチな使い方ができるロッド。可変3ピースコンパクトロッドでライトゲーム専用の8ft。持ち運びも場所を取らず、ストローガイドと8ftの長さで遠投性能が高い。ピンスポットキャストも得意。もちろん尺メバルを取れるパワーを持ち合わせている。

メバルでの愛用者も多いが、コンパクト設計で利便性がいいことからブラックバス、渓流のトラウトなどで使用する人もおり、旅先でターゲットを決めずに釣れる魚を何でも狙うマルチに使いたい人にもおすすめ。

グルーヴィ90S
ツララ フライテクス「グルーヴィ」シリーズから9ft台のスピニングロッドが開発中だ。グルーヴィ80Sに比べてさらにロングレングス+パワーアップした1本。

メバルよりもシーバスをターゲットにする方が全国的にはマッチするが、モンスターメバルの聖地・九州エリアのメバル釣りとは親和性が高い。闇磯でのプラッキングやキャロライナリグなどをメーンに扱える長尺ライトゲームロッドで、80Sよりもパワーアップしたイメージ。

地磯で実釣
佐賀県唐津市呼子エリアの地磯に訪れたのは6月17日。オフシーズン入りして間もないタイミングだが、中潮で潮行きは申し分ない。日没ごろ19時からタックルの準備。明るい間に足場となる地磯の様子や波の状況などを観察する。
釣り人はツララスタッフの山浦良明さん、バスディスタッフのソルトマスター・新川高浩さん。新川さんもツララロッドの愛用者の1人でグルーヴィ80Sを使用している。地磯のナイトゲームは安全を考えて二人一組での釣行が安心だ。

ナギの海況を釣る
下げ潮で水位は低くなってきており、沈み根が少しずつ海から出てきている。海はナギで心地よいくらいの風が拭き抜けている。沖には船の夜焚きイカ釣りの集魚灯が無数に見え始めている。
山浦さんはメバル用の小型バイブレーションで釣りを開始。スタッカート101ⅬMSーHⅩを使用して、ロッドの振り抜けが抜群で遠投時にストレスなくルアーを飛ばしている。新川さんはグルーヴィ80Sを手に先行していく。

ファーストヒットはフックアウト
23時ごろ沖のブレイクを狙っていた新川さんにヒットするが、フックアウト。食いが浅い。シーズンオフは状況が厳しい。魚はあまり浮いていない様子。
メバル顔出し
深夜1時前、山浦さんがゴロタ石のサーフで遠投。着水から5カウントでリールを巻き始めたところでヒット。
遠投性能を活かして沖の深場に入るエリアのブレイクを狙っており、全体的に浅場だが長尺の利点で、ロッドを立ててリールを巻くことでルアーが根や藻に引っ掛かることがない。
ヒットルアーはSPM65のクリアー系カラーでキャッチ。選んだ理由は「手持ちのルアーから飛距離で選んだ」とのこと。

使用できるルアーも幅広い
ペンシル、ミノー、バイブレーション、ワームなどルアーも風や波、メバルの泳層や場所などその時々の状況に対応できるように準備する。

大型狙いでペンシルやミノーなどプラグをメインにしたルアーゲームも面白い。

ルアーは飛距離が重要
厳しい状況となったが磯場での使用では、海面まで足場の高い岩の上からのキャストや足元側の沈み根をかわすなどロングロッドのアドバンテージの高さを十分に理解できた。また、点在する沈み根を飛び越えて沖のブレイクまでルアーを届ける遠投力が小型ながらも1尾の姿を見る結果に結びついた。
<TSURINEWS編集部・立石寿栄/TSURINEWS編>
The post 磯から大型メバルを狙うなら【ロングロッドで決まり】 遠投とやり取りに圧倒的優位性 first appeared on TSURINEWS.ADVERTISEMENT
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