2023.6.2

現役船長が徹底解説【SLJで狙うイサキジギングのタックル&釣り方】

SLJとはライトなタックルを使って魚を狙うジギングのこと。元々はイサキがルアーで釣れることから広まった釣りだ。今回からスタートする『教えて岩室船長海のゲームフィッシング』では、エル・クルーズの岩室船長がハウツーや釣果情報などを紹介していく。初回は、イサキをジギングで狙う際のタックルや釣り方について解説しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

現役船長が徹底解説【SLJで狙うイサキジギングのタックル&釣り方】

現役船長がイサキジギングを解説

TSURINEWS読者の皆さん、こんにちは。福岡市東区箱崎港から出船している遊漁船「エル・クルーズ」の岩室です。

今回からスタートした『教えて岩室船長海のゲームフィッシング』。福岡近郊エリアで楽しめる釣り・ターゲットをテーマに、ハウツーや釣果情報などを紹介していきますので、どうぞよろしくお願い致します!

イサキ釣りは梅雨の時期がベスト

そのSLJで狙えるターゲットの中でも代名詞ともなっているターゲットがイサキで、6月いっぱいまでが産卵期となり、もっとも旬な季節。

この時期のイサキは真子・白子を抱えて脂もノリノリで食味も抜群。刺し身・あぶり・塩焼き・煮付けなどのどんな料理にも適している。

ルアーフィッシングのターゲットとしても一番狙いやすいのが初夏から梅雨(つゆ)にかけてのタイミング。

釣り方も非常にシンプルかつ簡単で、近場のポイントでも楽しめることができる初心者にもおすすめ。この時期にしか楽しめない釣りと味覚をぜひ味わっていただきたい。

イサキをジギングで狙うSLJで釣る

さて、そんな記念すべき連載1回目のテーマは、SLJ(スーパーライトジギング)で狙うイサキについて。数年前に爆発的な広がりを見せ、今やすっかり市民権を獲得したSLJ。

その呼び名の通りSLJとはライトなタックルで狙うジギングのことで、青物・マダイ・根魚・底物など狙えないターゲットはいないと言っても過言ではないほど、実にさまざまな魚を釣ることができる。

現役船長が徹底解説【SLJで狙うイサキジギングのタックル&釣り方】ハマれば全員ヒットするシーンも珍しくない(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

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元々SLJはイサキ狙いが発祥

今となっては1つのタックルでいろいろな魚が釣れるということが人気の高さの一因ともなっているSLJだが、そもそもSLJはイサキが狙えるルアーフィッシングとして認知度が高まった釣りで、もっと言えばイサキを狙うために発案されて釣りである。

今回はそんなイサキSLJのタックル・基礎基本・イサキを狙う上で気をつけるべき点などを紹介していこうと思う。

イサキジギングのタックル

スピニングとベイトタックル、どちらがイサキのSLJに向いているかというと、断然スピニングタックルの方がメリットは多い。

タイラバロッドなどを代用することもできるが、大小問わず、さまざまなメーカー・ブランドから専用のスピニングロッドが販売されている。

現役船長が徹底解説【SLJで狙うイサキジギングのタックル&釣り方】タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

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イサキジギングのロッド

イサキSLJに適したスペックのロッドは、80g程度までのジグがストレスなく扱えるもの。ティップからベリーにかけてはある程度弾性のあるロッドの方が、口が軟らかく強引なファイトを行うとバレやすいイサキとのファイトに向いている。

不意な大物がヒットすることも少なくないSLJにおいては、バット部分のパワーはある程度備えているロッドがおすすめだ。

イサキジギングのリールとライン

セットするリールは3000~4000番で、PEライン0.6~0.8号にリーダーは4号(16lb)が基本的なタックルとなる。

イサキジギングの釣り方

釣り方はいたってシンプルで、ただ巻きが基本アクションとなる。ボトムまでジグを沈めたら、一定の速度で水深の3分の1から半分程度のまでのレンジを巻いてくるだけでイサキを釣ることができる。

巻きスピードは速めを意識する

ここで気をつけたいのがスピード。着底から巻き始めるまでのラグが長かったり、巻き速度が遅いとベラやエソなどのいわゆるゲストがアタックしやすくなるので、スピード感のある誘いを意識するようにしよう。

巻き速度の目安としてはバイブレーションを巻くときやルアーをピックアップ(回収)するときのイメージで良いと思う。

フォールで誘うのも効果的

他にも「イサキにはフォールが効く」とよく言われているとおり、ただ巻きとは正反対のアクションにはなるが、フォールも有効な誘いのひとつ。

ゆったりとしたワンピッチジャークで食わせの間を与えたり、フォールの時間を長く作ることも効果的だ。その日の状況や、エリアなどによってどのアクションが有効なのかを意識して、有効なアクションを見つけていこう。

鋭いアワセは禁物

イサキの口はアジのように軟らかく切れやすくバレやすい。そのためせっかくヒットまで持ち込んでも強引にやり取りをすると高確率でバラしてしまう。

アワセるときは、ロッドを上に煽るのではなく、リールを速く巻く「巻きアワセ」が基本となることを覚えておこう。

ドラグは緩めにして慎重にファイトする

口切れを起こしやすいイサキとのやり取りは、慎重に行うのがキモ。特にポンピングや強引な巻き上げはバラシの原因となる。

ドラグの設定はあらかじめ緩めに設定しておき、ロッドを立てすぎないように寄せていこう。

海中でネットインするとキャッチ率アップ

強引なファイトと並んでよく見るNGな行為として挙げられるのが、ランディング直前に魚を海面まで引っ張り上げてしまうこと。魚は海面から頭が出てしまうと当然激しく頭を振って暴れる。シーバスでいうところのエラ洗いを誘発してしまう。

イサキに限らず全ての魚においてランディング時は魚が海面から飛び出さないように注意しなければならないが、口の軟らかいイサキは特にバレやすく、もっとも注意しなければならない。

ランディング時はロッドを絶対に立てずに、下げた状態でネットに誘導しやすい距離までラインを巻き取り、ネットインは海中で行うようにしよう。

これを守るようにしておけばキャッチ率は格段にアップするので、ぜひ実践することをおすすめする。

現役船長が徹底解説【SLJで狙うイサキジギングのタックル&釣り方】ファイトのコツは「とにかく優しく」(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

<週刊つりニュース西部版 APC・岩室拓弥/TSURINEWS編>

▼この釣り船について
エル・クルーズ
出船場所:箱崎漁港
この記事は『週刊つりニュース西部版』2022年6月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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出典: https://tsurinews.jp/210507/
この記事を書いた人 TSURINEWS編集部

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