千葉の木更津の市街を流れる小河川「矢那川」へ、激スレチヌ(クロダイ)を釣りに出かけた筆者。難易度MAXの見えチヌを見事攻略し、46cm本命をキャッチした釣行をお届け。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
スレきったチヌを狙う
筆者の地元千葉には不思議なポイントがある。その河川は街中を流れる小さな川だがとにかくチヌが多い。夏だろうが、冬だろうが、春だろうが、とにかく見えるチヌ、いわゆる見えチヌが何百匹といる。そこまで長さのある川ではないが、上流も下流もチヌだらけだ。

しかし、筆者はここでチヌが釣れたのを見たことがない。もちろん、過去に何度もシーバスとこのチヌを狙って釣行したが、どちらも空振りに終わった。特にチヌは昼も夜も全く釣れない、どころか見向きもされない。考えられる理由として、おそらく完全にスレきっているのだろう。
秋には激しいボイルが起こるが、これまた全くルアーには反応しない。シーバスもスレている可能性が高い。ベイトの量は豊富で、魚の量は絶対的に多いのだが、チヌにしろシーバスにしろスレスレだ。そこで今回はそんなスレきってしまったポイントで、このなかなか釣れないチヌを狙ってみた。
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見えチヌだらけの矢那川へ釣行
千葉の木更津の市街を流れる小河川、矢那川。海に近く、橋脚や地形変化があり様々な魚種が狙える魅力的なポイントだ。しかし、狙うアングラーは少ないにも関わらずシーバス、チヌ共にあまり釣れない。特にチヌはかなりの数が生息しているが、見えていても全く釣れない。

そもそも見えチヌは難しいが、難易度MAXと言ってよい。バイブレーション、ミノー、ワームと色々試したが、昼でも夜でも逃げるだけで、完全にスレスレ状態だ。しかし、ボイルはあるし、チャンスがないわけではない。橋脚下の明暗部分ならどうにか掛けられるかもしれない。そこで、桜も完全に散った4月下旬にこの激ムズチヌゲームに挑んだ。
デイゲームは不発
シーバス以外のターゲットをこの時期に狙うのは久々だが、このポイントではやはりこの見えチヌを1匹でも仕留めたくなる。気合いのデイゲームから小型バイブレーションで狙うが、やはり反応なし。

少し濁りがあり、曇りでローライトなので昼間でもチャンスがあると考えたが、やはり甘かった。バイブレーションを早巻きで通すと見事にチヌは逃げて行く。そんなこんなでデイゲームは終了。
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ナイトゲームで20cm級セイゴ
いよいよ本命のナイトゲームに突入した。まず、上流にある小さい橋脚の下からナイトゲームをスタート。少しファットなメバル用の小型プラグから投入したが、竿を立てて水面付近をアピールするように引いて来ると鋭いアタリがきた。

簡単に抜き上げたのは20cmクラスのセイゴであった。サイズはどうあれ、まずはシーバスゲットに喜んだ。後が続かないので、さらに上流の橋脚下を狙ってみることにした。
メバル用プラグで46cmチヌ登場
街灯の明かりがくっきりと明暗を作り出していて、その暗がりでチヌらしきボイルが出ているが、フローティングミノーやシンキングペンシルを流し込んでもやはり全く反応しない。完全にスレきっている。
そこで、先程セイゴをヒットさせた小型のメバル用のプラグを使い、水面をやや早めに引いて、アピールを強めに意識した。すると、暗がりの真ん中でいきなりヒット!シーバスとは違うかなり強い引きが伝わってくる。

チヌだと確信した。やっとのことで上がって来たのは、46cmもある立派な本命チヌであった。この激スレポイントでの価値ある1匹に大満足し、釣行を締めくくった。
矢那川釣行の注意点
まず、今回のポイント矢那川だが、非常に浅い。中流のホテル下の橋脚周りがやや深くなっているが、その他はかなり浅い。よって、ある程度潮を見て釣行しないと釣りにならない。
また、ここは上流に行くほど市街地になり、夜でも会社帰りの歩行者が多い。キャストには細心の注意を払ってもらいたい。
そして、近くには全く駐車場がない。駅前のパーキングを利用するのが1番だが、駅から近いので電車釣行をオススメする。
筆者がチヌを仕留めたポイントから木更津駅までは、徒歩5分程度だ。路上駐車などは絶対にしてはならない。木更津は、潮干狩り、沖堤の釣り、そして陸っぱりの釣りなど、レジャーシーズンには欠かせない土地だが、やはりここでも釣り人のモラルは問われている。ゴミ問題を含め、誰もが気持ち良く釣りを楽しんでもらいたい。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>
矢那川
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