解禁から1カ月。神奈川県箱根町にある芦ノ湖の釣況を報告しよう。今年3月の私の釣行は9回。3月1日は60cm超5尾、翌2日は50cm超2尾と最高の開幕ダッシュだったが、4~5日はチビマスが4尾と1尾のみ。その後、湖尻にも行ってみたが、大型は出ない。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
芦ノ湖レイクトラウトの釣況
湖尻では、キャンプ場から早川水門までがコンスタントに釣れているが、ボート20艘以上、ウェーディング40人以上が並び、超満員状態で釣りにならず。大型の釣果は1日10本程度なので、これをこの人数で分け合っている状態が続いている。

南は小型中心
南のほうでは、成蹊近辺と関所下に魚が溜まっているようだが、ここはチビマスが多いようで、大型を狙って釣るには厳しい状況だ。

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西岸では良型ブラウン
一方、エンジン船で西岸を中心にラン&ガンで釣っている人はルアー、フライ、トローリング、ジギングにかかわらず、良型ブラウントラウトを中心に釣っているようだ。話を聞くと、大型のニジマスを沖目の表層でよく見かけると言う。また、レッドコアのトローリングでは、2~3色で大型が釣れているとのこと。

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サクラマス&コーホサーモンは沈黙
銀毛魚は厳しく、サクラマス、コーホサーモンはほとんど釣れておらず、サツキマスの40cm前後がポツポツの釣況。私も例年ならば湖央を中心に1~5尾ほど釣っているのだが、今年はまったく釣れていない。

ヒメマスは、トリカブトから百貫の鼻にかけて堅調。ヒメトロで一日やれば定数の15尾程度だが、今年はすでに30cmがアベレージのようで、型がよい傾向にある。
追加放流も実施
漁協情報によると、解禁後の3月10日に2~4kgを500kg、23日に平均200gを1000kg、24日に平均3kgを500kgが追加放流されている。いずれもニジマスの放流である。

10日の放流で、元箱根や湖尻では40cm前後の同魚が15~20尾(オールリリース)釣れるようになったが、50cm超は食いが浅いようで、重いアタリがあってもフッキングしない。近くまでフライを追ってきても、咥えなかったり、アワセを入れてもすっぽ抜けが多く、ヒットにつながらない状況が続いた。
荒天を狙って釣行
そこで、私は苦肉の策に出る。具体的には、荒天釣行だ。25日は本降り、強風の天気予報。元箱根の吉原窪に狙いを絞って釣る。吉原窪は細長いワンドで、風がワンド奥に向かって吹き込むとき、底波は逆に流れる。その結果、ワンド内に魚が入ってくると読んでの釣行だった。

周囲で良型ニジマス
朝一番、近くのフライマンが60cm級ニジマスをキャッチ。同行した釣友が60cm超を掛けたが、痛恨のフックアウト。これを見て、ワンド内に魚が入っていると確信して、同じポイントで回遊待ちをする。

フルシンキングのラインで、底層を中心に探っていく。しかし、一昨日の放流が効いているのか、私のフライには朝からチビマスが猛攻。大型のアタリは皆無だ。
風強まると良型ニジマス連発
開始から4時間以上が経ったころ、風が強くなり、突風も吹き始めた。フルシンキングではキャストがままならず、フルシンキングラインTypeⅢをあきらめ、シューティングラインS2/S3にランニングラインINTのシステムに変更。その1投目でガツン、ギュイ~ン。横走りされて少し手間取ったが、無事キャッチしたのは丸々とした53cmニジマス。
15分後にも、大型特有のガツン、クネクネの反応。2分ほどの力勝負で片づけたのは58cmニジマスだった。

さらに40分後にズドン、グ~。こちらはボートの下へ下へと走り、逆サイドに逃げようとする。それを力勝負でかわして寄せてくると、ボート脇で大暴れ。それでも何とか浮かせてネットインしたのは63cmニジマス。1時間で50cm超3尾と、回遊待ちの時合いが訪れた瞬間だった。
その後もチビマスの猛攻がときどきあり、ランチ休憩後も25~45cmが飽きない程度に釣れ続く。
ヒレピンの60cm超えが浮上
16時30分、ペレットフライを付けて置き竿にしていたルースニングの竿から一気にラインが出された。ドラグの悲鳴を聞いて慌ててアワセを入れたが、魚信がない。しかし、ラインを手繰ると魚は付いていた。上がってきたのはヒレピンの60.5cmニジマス。これを機に納竿とした。

最終釣果
当日の釣果は、26~63cmニジマス43尾。チビマス爆釣、50cm超4尾で、それまでの釣果が嘘のような至福の一日だった。
やはり芦ノ湖は、荒天が釣れる。釣れなくても通い詰めれば、いつかはよいことがある。寒いなか、強風のなか、我慢して釣った甲斐があった。これだから、芦ノ湖通いはやめられない。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
芦ノ湖
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