トラウトファンなら一度は訪れたい。福島県と新潟県に跨る奥只見湖、正式には銀山湖。都会の喧騒を忘れさせてくれる、大自然に囲まれた別天地。大イワナ、大ヤマメが棲む日本でも数少ない釣り場だ。4月21日のトラウトシーズン解禁を前に、いくつかのポイントを解説するので、釣行の参考にしてほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
銀山湖は自然のフィールド
奥只見ダムは、福島県南会津郡檜枝岐村と新潟県魚沼市に跨る一級河川・阿賀野川水系只見川最上流部に建設された。
そのダムによって形成される人造湖が奥只見湖で、正式には銀山湖と呼ばれる。その大きさは日本屈指で、湛水面積が日本3位、総貯水量は同2位。

銀山湖の解禁日
同湖は魚沼漁協が管理しており、トラウトシーズンは4月21日~9月30日まで。解禁後1週間は陸釣りのみで、4月28日から舟も解禁する。
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT
銀山湖のターゲット
この人造湖には、多くの魚族が生息している。イワナ、サクラマス、ニジマス、コイ、ヘラ、ウグイ、ワカサギなど。
黄金の2尺イワナ
なかでも、釣り人のメインターゲットになっているのが大イワナだ。同湖には、小魚を飽食して巨大化した黄金の2尺イワナがいる。

銀白色に輝くサクラマス
2番人気は、銀白色に輝くサクラマスだろう。こちらも尺超えは当たり前で、50cmを超える個体が竿を絞り込む。

ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT
銀山湖のシーズンごとの狙い方
続いて、シーズンごとの狙い方を解説しよう。
シーズン初期
シーズン初期は残雪の残る景色で、アウトレットから雪代が流入しており、水温は冷たい。広大な同湖ではエンジン船を使用したトローリングが主流だが、初期はルアーやフライのキャスティングでも十分に釣りになる。
大イワナを狙って釣行するなら、最初のチャンスはボートが解禁する4月28日からの数日間だろう。
半年以上竿が入っていないので魚がスレておらず、湖全体がポイントになるので、誰にでもチャンスがある。
ゴールデンウィーク後
次は、ゴールデンウィーク後だ。水温が7度を超えてくると、ワカサギは産卵を迎える。浅場に浮いてきたワカサギを狙って。大イワナが浅場へやってくるときが狙いめだ。
お盆を過ぎた秋口の雨後
3つ目は、お盆を過ぎた秋口の雨後。
イワナは産卵を意識し始めると、雨後に水位が上がった沢へソ上。それらをインレットで狙う。とくに台風などの大雨後は狙いめで、大型のイワナやサクラマスがソ上する。
ただ、サクラマスは時期が少し早く、盛夏にソ上を迎える。そのため、7月中旬からお盆までが狙いめだ。
銀山湖のポイント
銀山湖で狙うポイントとなる、代表的なインレットを紹介する。釣行の参考にしてほしい。
北ノ又川のインレット
ボート店があるのは、北ノ又川が流入するインレット付近。
ローボートで釣行するなら、中ノ岐川との合流点である下流5kmほどまでだろう。同湖は釣った魚をリリースする人が多い。それも、いったんボート店まで持ち帰って計量、写真撮影をしてリリースするため、桟橋近くの水域は魚影が濃くなっている。まずは、北ノ又川のインレット付近を狙うといいだろう。

小さな沢のインレット
ダメなら徐々に釣り下る。水の通った場所、地形に変化のある場所を探して狙う。雪代のころは小さな沢や滝もあり、そのような場所は水の動きに変化があるので魚が着いている。

中ノ岐川のインレット
船舶免許を持っている人は、エンジン船で遠出しよう。同湖一番の人気ポイントは中ノ岐川のインレットで、15km以上の行程。岸際に多くのポイントを持ち、大イワナの実績が高い。

仕入沢のインレット
二番人気は、仕入沢のインレット。
ワカサギがワンド奥まで入り込んでいるときは、イワナやサクラマスもそれらを追って入ってくる。
ただし、ダムに近づくにつれて流れが出てくる。同ダムは発電用のため、9時ごろから放水を始める。ローボートや非力なエンジン船は近づかないように注意が必要だ。

大自然に囲まれた別天地
ここは、都会の喧騒を忘れさせてくれる、大自然に囲まれた別天地。
大イワナ、大ヤマメが棲む日本でも数少ない釣り場だ。トラウトファンなら一度は訪れてほしい。
魚影確保のため、一日の持ち帰り制限尾数は5尾。ボートの数も多くはない。
管理釣り場ではないので、行けば釣れるとは限らない。それでも、同湖の魚に魅了される釣り人は多い。
自然のフィールドでの釣りは格別。ぜひ釣行してみてはいかがだろうか。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
奥只見湖(銀山湖)
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT