2023.4.12

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも

予定していたトンジギが、悪天候で出船中止に。急遽、中深海ジギングに切り替えて釣行することに。クロムツ混じりに、本命アカムツをキャッチできた様子をレポートする。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中耕二)

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも

悪天候でトンジギが中止

3月25日、当初は三重県志摩の沖でトンジギの予定だったが、悪天候で出船中止…。当日は北西の風が9m/秒と強く、残念ながら船止めとなった。

仕方がないが、これで2週連続の船止めなので、あきらめがつかずに行けそうなところを探す筆者がいる。アングラーなら皆そうではないだろうか?

中深海ジギングへ予定変更

風向きや地形を考えると、志摩より南下した和歌山県南部の方が、北西風に強く出船率は高い。紀伊山脈が高く海沿いまで張り出し、風を遮るのでポイント全体が風裏となるためだ。

いまの時期は、南紀もトンジギ人気で満船となっている船がほとんどだったが、紀伊勝浦町浦神のたいし丸さんで中深海ジギングの空きを発見。

前日19時であったが、飛び入りで予約すると快く承諾いただき、マグロ狙いからアカムツ・クロムツ狙いに180度変更となった。

トンジギも中深海も同じタックル?

実は、トンジギも中深海もロッド、リールは流用できるんです。

筆者は、ロッドとリールは全く同じものを使用していますが、ラインはぐっと細くなります。リールを2台所有する必要はなく、スペアスプールに1.2号を巻いておけばOKです。慣れれば5分もあれば交換できますので、コストを掛けずに釣りの幅が広がるのでオススメですよ。

トンジギのつもりで用意していたので、帰宅後に道具を入れ替えます。過去には、トンジギに近海タックルの道具を持参したこともありました。

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも号数の違うラインを巻いたスプール(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

急な予定変更の注意点

5時過ぎに準備していると向畑船長がきて挨拶。前日のトンジギはヒット連発で、アカムツポイントでもトンボの回遊は多くあったそう。今日もフォールや回収でヒットするかもと、ドキドキする情報をいただいた。

乗船してタックル準備をすると、ん?中深海用のスプリットリングが…。ない。やってしまった。スプール交換やリーダーやフックはチェックしたのに、接続パーツのチェックをしなかった。痛恨のミスですが、常連さんからお借りして事なきを得た。

釣具以外では、プライヤーやナイフ、クリップは見落としがちですので、ご注意を。

朝イチはクロムツラッシュ

小雨が降る中、出船。天気がよいと、ほれぼれするような朝日が見られる浦神ですが、この日は雲に覆われていて残念…。

少し走って、少し浅い200mのポイントから左舷の胴でスタートです。浦神の朝イチはクロムツラッシュになることが多い。

これまでの経験で浅いタナのクロムツは、グローを嫌う傾向があると思っている。グローの入ったジグを使う釣友にはハチビキが連発し、グローなしの筆者にはクロムツ連発といった状況が何度もあった。

なので、夜明け直後で曇天のローライトではあるが、敢えてグローなしのジグでアプローチすると、これが大ハズレ。

グローのジグが的中

両隣りのアングラーが着底早々にヒットしたのに対して、全くコンタクトがない筆者。それでもそのうち当たるだろうと誘い続けたが、ノーバイトのままトモで良型クロムツが上がり、ミヨシはフックオフしたようだ。

グローでアピールした方が今日はよいのかと思えるが、いまから200m下のジグを巻き上げて交換して、再び落とせば10分は掛かるだろう。どうする?どうする??

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

ジグ交換で30cmクロムツをゲット

このままノーグローのジグで1発を期待するか、大急ぎで巻き上げてジグを交換するか。トモのアングラーが2匹目をヒットさせた時点で決断、回収を急ぐ。

大急ぎでシルバーゼブラグロー250gに換装し落とせば、着底バイト。嬉々として巻き上げて30cmのクロムツをゲット。写真を撮る間も惜しみすぐにジグを落とす。

ラッシュタイムは時間との闘いである。ジグが着底し、ジャーク&フォールで誘うと即バイト。オッシャーと巻き上げに掛かるとフックオフ、後悔しながらジグを落とすが、バイトがない。ポイントを外れたのか思うと、巻き上げて~のアナウンス。

32cmへサイズアップ

潮上に上る間にどんどんと明るくなる。2流目、少しサイズアップした32cmを仕留め、大急ぎでジグを落とす。ぼちぼち着底と思っていたらジグが止まってガツガツ。フォールバイトだ。巻き上げにかかったが、フッキングが甘かったのだろう2回目のフックオフ。これで時合い終了でポイント移動。

ラッシュでよい人は6匹仕留めていたから、判断ミスった~。後悔先に立たずとはこのことである。

アカムツジギングへ転戦

次のポイントは、水深290mから徐々に浅くなる泥底。ここからが本番というか、アカムツ狙い。

まず320gのロングジグを海底へ送る。フォールするラインが右に左に振れるので二枚潮になっている。やがて着底したので、20mを早巻きして再びフォール。糸フケを取ってからジャーク&フォールでロングジグを気持ちよく泳がすが、バイトがない。

ならと静かにボトムから持ち上げてフォールさせるように狙うとノソッと乗ってきた。フッキングも決まったが、引かない。重いだけ。小型のクロムツかなと思うが、それにしては重い。ひょっとしてエビ(リアフックがリーダーに掛かること)かと思うが、生命反応があるので、魚かな?そんな感じで浮いてきたのは、ユメカサゴのダブル。

これはリリースしました。ユメカサゴは水圧変化に強く、海面でリリースするだけでボトムまで潜ります。

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュもユメカサゴのダブルはリリース(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

ロングジグで再びクロムツ

深場ではカラーよりシルエット変更を考える。次の流しでは、ショートジグを送り込んだがノーバイトだった。朝の高活性からのこの急降下が、ツンデレな浦神です。パターンがわからない。

周りはロングやセミロングのジグでユメカサゴやカゴカマス、ギンメダイが当たっていたので、ショートではないのかと再びシルバーロングのゼブラグロー350gに変更。

ロッドを4ozから5ozに変更し、よりしっかりとジグを動かすようにしたらガツとバイト。フッキングが決まるとゴツゴツと引きます。ドキドキしながら300mを巻き上げて33cmのクロムツをキャッチ。

この流しではトモでアカムツも上がったので、活性があるうちに仕留めたい。

ジグをパタンパタン動かす?

同じタックル、ジグで290mへアプローチ。ボトムを取ってジャーク&フォールで誘う。

ジグを動かし過ぎるとクロムツが先に反応するので、ボトムでゴソゴソと動かす。ボトムからジグを立ち上げ、また寝かすようなイメージ。立ち上げては寝かすことを繰り返す。

バイトがなければ20mを巻き上げて、再びボトムを取ってパタンパタン…。泥底だからできる狙い方です。

34cmアカムツが登場!

やがて、持ち上げたティップがグイと曲がる。とっさに持ち上げるとグーッと走る。おっ、おっ、おっ、ヒット~。

ゆっくりと巻き上げに掛かるとゴツゴツギューっと抵抗する。30m巻き上げると大人しくなった。この引きは、身に覚えが…。ドラグを弱め慎重に巻き上げると残り100mでガツガツと暴れる。心臓がバクバクして口から出そうだ。アカムツの引きだと思うが、久しぶり過ぎて自信がない。船長は気付いているが、波風が強いので操舵室から出てこられない。

ネットの位置を確かめ、波の上下にあわせて一定のペースになるように慎重にリーリング。残り30mで激暴れしてやめてくれーと声がでた(笑)。やっと魚が見えると赤い!ネットに入れて、よっしゃー!

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも値千金の一匹(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

実に5年4ヶ月ぶりのご対面。34cmと大型とはいえないが、よく肥えたグッドポロポーション。見惚れてしまう。

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも赤い宝石(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

最終釣果

当然2匹目を狙ったが、潮が緩んでノーバイト。後半は波風が強くなり少し早上がり。

船中5名でクロムツやユメカサゴ、カゴカマスなどが上がったが、アカムツは2匹だけ。

朝のクロムツラッシュでは大ゴケしたが、値千金のアカムツが釣れて満足して浦神をあとにした。

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも数が出なかったことが心残り(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

至高の味

貴重なアカムツをどうして食べるか、これが問題だ。

4日ほど寝かしてから炙りがよいと思ったが、我慢できずに翌日に食した。アカムツは、炙りとアラ出汁の魚飯と茶碗蒸し、クロムツは刺身と煮付け…。

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュもアカムツの炙りとクロムツの刺身(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

言うまでもなく最高だった。また釣りたい!

中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュもアカムツ出汁の魚飯が最強(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

<田中耕二/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
たいし丸
出船場所:紀伊勝浦町浦神
The post 中深海ジギング釣行で大本命アカムツ手中【和歌山・浦神】朝イチはクロムツラッシュも first appeared on TSURINEWS.

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

出典: https://tsurinews.jp/248232/
この記事を書いた人 田中耕二

SHARE

FAVORITE