2023.3.10

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】

本流釣りのポイントは広大で、タイミングを絞りにくい一面もある。またタックルもサオは長く、仕掛けの選択もただ単に太くすればいいだけではない。今回は本流釣りのポイントの見立て、タイミングの読み立て、タックル選択などを紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】

本流釣りの魅力

本流釣りの魅力は、やはり良型の渓流魚に出会えること。そして洗練されきれいな渓魚に出会えることだと思う。本流は支流に比べ、エサが豊富で渓魚はより良型に育ちやすい環境。また流れが速く押しも強いため、長さもあるが体高もあり、その引きは支流域の渓魚の比ではない。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】本流釣りでアマゴをゲット(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

本流釣りのタックル

サオは基本長ザオで7~9mが基本。本流の規模にもよるが、本流の上流域は7~8mで細かく探った方が釣果は上がると思う。本流の中流域や下流域は9m、または10mの超長ザオも活躍する。サオの硬さは硬過ぎず軟らか過ぎずが基本。硬調、または硬調硬のサオを選ぶと良い。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】本流釣りのタックル(作図:週刊つりニュース中部版 松森渉)

水中イトは釣れるサイズが20~25cmまでなら0.175~0.3号のフロロカーボンライン。25~30cmまでなら0.3~0.6号のフロロカーボンライン。それ以上なら0.6号以上のフロロカーボンラインが良い。

長良川でも尺アマゴやサツキマスを狙う際は、大体フロロカーボンライン0.6号が基準になっている。増水時や場所によっては0.8号も出番がある。オモリは脱着が容易なゴム張り式のオモリや、オモリ自体にゴムのコーティングが施してあるものが使いやすい。

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

本流釣りのハリ選択

「ハリは魚との唯一の接点」。ハリは釣り道具でサオの次に大事だと思っている。サオは体の一部と言うが、ハリは魚との唯一の接点だからだ。ハリの大きさ、軸の太さなど状況により使い分けている。カワムシ主体で狙う際は、オーナーのカッパ極4~5号、カッパマタギ3~7号。カッパは主に数釣り狙いで使う。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】本流釣りの様子(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

カッパ極が基本だが、大物狙いは少し軸が太いカッパマタギを選択する。エサがミミズなら同じくオーナーのきじ鉤6~8号を使う。大物狙い一本なら、がまかつのハイパー渓流8号を使う。ハイパー渓流はカワムシでもミミズでも使う。

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

本流釣りのエサ

本流釣りのエサは、桜が咲くころはカワムシ。キンパクとヒラタが基本的なエサだが、大物狙いならクロカワムシが効く。桜が散り始めて初夏の陽気になり始めたころに、オニチョロが効くことがある。オニチョロはクロカワやミミズに比べてバラシが少なく、意外に食いが良い。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】 カワムシ(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

梅雨入り以降はミミズが基本的なエサになる。ミミズは大きめのものと普通サイズがあるが、よほどの高活性でない限り普通サイズを使うことが多い。大きいミミズはアピール度が高い。食い込みは普通サイズのミミズが良いと思う。

本流釣りはポイントが一番大事

本流釣りに限らず、釣りはまずポイントが一番大事。どんな名手でもポイントが間違っていたら渓魚には出会えない。そしてポイントが合っていても、タイミングを間違えばアタリすらないことはザラにある。そして最後にテクニックだ。

本流釣りのポイント選択

本流は広大でポイントは無数にある。初めての川なら全く分からないと思う。大まかだが季節ごとの狙い所を解説したい。初期の本流は基本的に瀬を中心に狙うといい。本流で釣れるころの渓魚は基本的に体力があり、食い気がある。

釣れ始めはいれば簡単に釣れることが多い。しかし増水、渇水、釣り人のプレッシャーにより着き場が徐々に変わってくる。増水時は分流や瀬肩が良い。水が引いてくれば瀬の流芯近くを狙う。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】本流釣りで上がった良型(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

渇水してくれば、今までエサを流せなかった荒瀬や大淵などの深みが良い。またテトラや橋脚周りは魚の格好の隠れ家になる。特に初期は魚がたまっていることが多い。一般的に桜が散るころまでは数釣りが楽しめる。

桜が散り気温が上昇し水温が上がってくると、数釣りから大物狙いに切り替わる。大物狙いは基本的に深場、エン堤下が一般的。警戒心が強い大物は、自身の身が隠せる場所を好む。しかし増水時などは深場を離れ深場の上下にある瀬に移動もする。大物はその日に状況によって着き場が微妙に変わってくる。

本流釣りのタイミング

釣れるタイミングは本流釣りに限らず、読み切るのは難しい。昨今ではSNSが普及し情報があふれている。しかし情報が出るということは、すでに攻められた後だということだ。タイミングは先読みしてこそ意味がある。先読みは勘ではなく、今までの経験の積み重ねが一番重要。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】 本流釣りでキャッチしたアマゴ(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

経験値に当日の天候、釣行するまでに得られる情報を何度も交差して、確率が一番高いタイミングを導き出す。もちろん外れることも多々あるが、当たったときの達成感はたまらない。

本流釣りのポイントの攻め方

本流の渓魚が好む流れ、つまり着き場は、その日の川の状況によって変わってくる。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】渓魚が好むポイント(作図:週刊つりニュース中部版 松森渉)

(1)初期は基本的に大石裏の流れが遅い所。(2)少し活性が上がってくると、大石裏の少し下流で釣れだす。最盛期の始まりのサイン。(3)流芯脇、荒瀬の肩で食うようになればもう最盛期。(4)釣り荒れてくるとヘチのサオ抜けで釣れる。またヘチは増水時のポイントになる。瀬で釣れなくなれば、いよいよ深場狙いになる。

本流釣りのテクニック

続いて本流釣りのテクニックを紹介しよう。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】本流釣りの様子(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

長ザオは両手持ち

本流釣りは長ザオを扱うのが基本のため、まずは長ザオの扱いが大事になってくる。昨今ではサオは軽くて丈夫で、扱いやすくなっている。それでも小継の渓流ザオよりは重い。サオの持ち方は両手持ちが基本。

サオを両手で持てば安定感があるので、振り込みから魚が掛かるまでの一連の動作で仕掛けがブレにくい。また片手で持つより負担が少なく疲れにくい。そしてアワセを入れるときは、テコの原理でアワせるのでアワセ切れが少なくなる。

エサを流す角度が重要

本流釣りでは、狙った筋を長くエサを流すのが基本。広大な本流で長ザオを手にした釣り人は、どうしても遠くのポイントへエサを投入しがちだが、エサを流しているサオ先と仕掛けが直角に近い感じで流れていることが重要だ。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】本流釣りでエサを流す角度(作図:週刊つりニュース中部版 松森渉)

サオ先と仕掛けが鈍角の角度で流れていると、本流魚がエサをくわえた際にアワセが遅れるし、掛かった魚が大物だとバラしたり最悪イト切れになる。またサオの角度が仕掛けに対して直角に近い角度だとやり取りもしやすく、ハリ掛かりも良い。

最後に

本流釣りにはロマンがある。広大な本流で長ザオを振り込み、ダイナミックな流れを探っていく。掛かる渓魚は体高があり、まばゆいばかりのきれいな魚体。うまくいけば夢の尺オーバーにも出会える。

アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】 本流釣りでキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)

大物は釣り人に多くの感動を与えてくれる。それと同時に川への感謝の気持ちも生まれる。さあ憧れの大物に出会える日は近い。

<週刊つりニュース中部版 松森渉/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年2月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。
The post アマゴ狙い本流釣り徹底解説 【タックル・エサ・ポイントの選び方&攻め方】 first appeared on TSURINEWS.

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT

出典: https://tsurinews.jp/243698/
この記事を書いた人 TSURINEWS編集部

SHARE

FAVORITE