
バルセロナで非公開で行なわれる2026年最初のF1テストまであと1ヵ月ほど。FIAとF1は、今後数年間の次世代マシンがどのようなものになるかについての新たなイメージを共有した。
FIAは、最近更新された技術規則に基づいたレンダリング画像を公開。来年のマシンは、軽量・小型化により俊敏性を高める”ニンブル・カー・コンセプト”が中核に据えられ、ホイールベースは200mm、シャシー幅も100mm縮小される。最低重量も770kgと現行マシンより軽くなる。ただパドックでは、特に新規則1年目にこの最低重量をクリアするのは至難の業なのではないかと疑問視する声が多く聞かれる。
最新のFIAレンダリング画像ではサイドポッドといわゆるインウォッシュボードに、小さなアップデートが施されている。これは、新ルールの主要目標の一つであるダーティー・エア(乱気流)の削減することに起因している。全体的な空気抵抗は約40%削減され、新型マシンは現行世代マシンと比較してダウンフォースが15%から30%削減される見込みだ。
レンダリング画像には、アブダビGP後に全チームでテストされた2026年型タイヤの新しいピレリタイヤのグラフィックも反映されている。タイヤは18インチのままだが、重量軽減のため幅はフロントが305mmから280mm、リヤが405mmから375mmへと狭まる。直径もフロントが720mmから705mmに、リヤが720mmから710mmにそれぞれ小さくなる。
■電動パワーによるオーバーテイク、ブースト、リチャージ

アブダビで行なわれたMotorsport.comの取材でニコラス・トンバジス(FIAシングルシーター担当責任者)が説明したように、公式用語も全面的に改訂された。
FIAが2024年のカナダGPで2026年のレギュレーションを初めて発表した際、アクティブエアロダイナミクスのXモードとZモード、そしてオーバーテイク補助のためのマニュアルオーバーライドモードといった用語が使われていた。
マニュアルオーバーライドは、アクティブエアロダイナミクスの導入によりDRSが消滅したことにより取り入れられたオーバーテイク支援機能だ。
FIAは、F1の新時代がファンにとって複雑になりすぎないよう、2026年に向けてすべての用語を簡素化することを目指しており、今回新しい命名規則が正式に発表された。
今後、マニュアルオーバーライドモードは「オーバーテイク」という名称に変更される。DRSと同様に前のマシンから1秒以内で検知ポイントを通過した場合に使用可能となるが、DRSと異なるのは電動パワー(0.5MJ)が追加で使えるようになるという点だ。
電動エネルギーの使用に関しては、「ブースト」と「リチャージ」という2つの用語も定義された。ブーストはドライバーが任意のタイミングでエネルギーを使用でき、どのようにパワーを攻防に使うのかドライバーに委ねられる。リチャージは、バッテリーに再充電するための設定だ。
電動パワーによる戦術的要素がこれまで以上に重要な役割を果たすため、一部のチームはこれまでとは異なる場所でオーバーテイクが起こると予想している。しかし実際には、すべてのドライバーがコースのどの部分が最も重要かを把握しており、同様の場所で最大のエネルギーを投入する可能性が高いため、どういう形になるかはまだ分からない。
■アクティブエアロはストレートモードとコーナーモードに

FIAはアクティブ・エアロダイナミクスの用語も簡素化した。当初XモードとZモードと呼ばれていたものの、すべてのドライバーがコース上の異なるエリアで基本的に同じモードを使用するため、区別は不要だと判断された。
コーナーでは通常の高ダウンフォース構成のウイングが使用され、ストレートではフロントウイングとリヤウイングのフラップが動き、これまで使用されてきたDRSのように空気抵抗を削減する。
今後は、これらは単にストレートモードとコーナーモードと呼ばれるようになる。ストレートモードは以前はZモードと呼ばれていたが、FIAはこれを次のように説明している。
「ストレートモードは、フロントとリヤのウイングフラップが開き、全体的な空気抵抗を低減して最高速度を向上させるアクティブエアロ構成だ。サーキット上の指定された地点、最短距離のストレートにおいても、すべての車両で利用できる」
「コーナーモードは、フロントとリヤのウイングフラップが通常の高ダウンフォース位置に留まり、コーナリング性能を最大化するアクティブエアロ構成だ」
FIAは、2026年のすべての新しい用語は、新規、既存、コアなF1ファンで構成される、いわゆる「ファンフォーカスグループ」でテストされたと付け加えた。
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