
クリスチャン・ホーナーがレッドブルのチーム代表を即時解任されるというニュースは、多くの人々に衝撃を与えた。この件について、Sky Sportsで解説を務める元F1ドライバーのマーティン・ブランドルが自身の見解を述べた。
レッドブル・レーシングは7月8日(夜)の会合でホーナーに解任を伝えると、翌朝にはまずレーシングブルズからリリースが発表され、ローレン・メキーズ代表がチームを離れてレッドブルのCEO兼チーム代表に就任することが明らかに。追ってレッドブルからもホーナーの退任が発表された。なお、彼はF1チームの運営からは外れるものの、当面の間はレッドブルに籍を置くことになるという。
ブランドルはホーナーの退任は非常に悲しいことだと述べた一方で、F1パドックに身を置く人間としては、彼を取り巻く状況が芳しくないことは感じ取っていたと語った。
「チーム内の問題、特にフェルスタッペン陣営やそのほかの人たちから聞こえてくる話を踏まえると、完全に青天の霹靂だったわけではない」
「彼がいなくなることに関しては、私はかなり悲しい。クリスチャンとは友人でもあるし、彼は過去20年間にわたって数多くのレースや選手権での勝利をチームにもたらすなど、素晴らしい仕事をしてきた」
「そして彼は、スチュワート、ジャガーという名前だった時代に低迷していたチームを、ミルトンキーンズに巨大な施設を備えた強豪チームへと育て上げ、多くの成功を収め、巨大なトロフィー棚を築いたんだ」
「ただF1パドックで色々と見聞きしている身としては、状況がよろしくないということは明らかだった」
ホーナーはレッドブルF1チームのトップとして20年に渡って指揮。キャリアの中で通算124勝、計8度のドライバーズタイトル(セバスチャン・ベッテルとマックス・フェルスタッペンが4回ずつ記録)、そして6度のコンストラクターズタイトルという華々しい実績を誇る。
しかし、2025年シーズンに入ってからチームのパフォーマンスは一段と低迷し、現在はコンストラクターズランキングで4番手に後退している。そんなパフォーマンスへの懸念と相まって、チームのエースであるフェルスタッペンが契約の解除条項を利用してメルセデスへの移籍を検討しているという噂もあり、またチームとしてもふたり目のドライバーがフェルスタッペンと同等にマシンの性能を引き出せないという長年の課題もある。
加えて2024年初頭には、ホーナーが女性社員に対する不適切な行為で告発されたが、レッドブル社による調査の結果、ホーナーの疑惑は晴れている。
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