
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、完走車の中で最下位となる15位でF1イギリスGPをフィニッシュした角田裕毅について、完全なドライコンディションだったら、入賞は間違いなかったはずだと語った。
角田は予選Q2でEブーストがうまく機能せずにタイムを失い、Q2敗退。決勝レースは11番グリッドからスタートすることになった。
その決勝レースはウエットコンディション。しかしこのコンディションは、ダウンフォース量を削ったレッドブル勢にとっては、厳しいものだった。そのため、雨が上がり路面が乾きつつあるコンディションで、角田だけでなくマックス・フェルスタッペンも大いに苦戦することになった。
「マシンのダウンフォースを、モンツァ並に調整した。それによってマックスは、セバスチャン・ベッテルの記録に並ぶ、素晴らしいポールポジションを獲得できるマシンバランスを実現することができた」
そうホーナー代表は語った。
「これは日曜日朝は降水確率20%だが、その後はドライコンディションになるという天気予報に基づいていた。我々が見たどの予報も、雨がこれほどまで激しく、しかも遅くまで残るとはなっていなかった」
「あのダウンフォースレベルで、しかもウエットコンディションで、集団の乱れた空気の中を走ると、どれだけ苦戦しているのかがわかった」
ホーナー代表は、角田に科されたペナルティは厳しすぎたとしつつも、やはりダウンフォースレベルを削減しすぎたと語った。
「ユウキのレースは、不運ながら10秒ペナルティを受けてしまった。あれは、かなり厳しいペナルティだったと思う。でも、仕方ない。私にとってあれは、一種のレーシングインシデントだった」
「彼もマックスと同じで、ダンプコンディションの中を走ることが問題になった。乱れた気流の中を走ると、それはより難しくなる」
予報通り決勝がドライコンディションならば、角田は確実にポイントを稼ぐことができたはずだと、ホーナー代表は言う。
「普通のドライコンディションであれば、彼は今日ポイントを獲得していたと思う。しかし今回は普通のレースではなかった」
「そんな中で初表彰台を手にしたニコ・ヒュルケンベルグを、今日は祝福しなければいけない。彼が遂に表彰台を獲得できたのはよかった」
そう語るホーナー代表には、苦戦が続く角田ではなく、ヒュルケンベルグと契約するべきだったのではないかという質問が飛んだ。これに対してホーナー代表は、次のように繰り返すだけに留めた。
「彼(ヒュルケンベルグ)が表彰台を獲得できたことを、大変嬉しく思うよ」
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