2025.7.7

2戦連続で最下位。角田裕毅に一体何が?「本来、雨は得意だけど……」イギリスGP決は再び10秒ペナルティとタイヤに苦しむ

Andy Hone / LAT Images via Getty Images

 F1イギリスGP決勝で角田裕毅は、完走したドライバーの中では最下位となる15位フィニッシュ。前戦オーストリアGPに続いてのこの結果について、角田はタイヤの激しいデグラデーション(性能劣化)が原因のひとつだと明かした。

 角田は前日の予選で、“Eブースト”を失ったこともありQ2敗退。11番手から雨混じりの決勝レースを迎えたが、22周目のターン6でオーバーテイクを仕掛けてきたハースのオリバー・ベアマンをスピンに追い込んだとして、角田は10秒のタイムペナルティとペナルティポイント1点を科された。ペナルティポイントは現時点で累積5点だ。

 15位でフィニッシュした角田は接触の非を認める一方で、あまりに重いペナルティなのではないかと疑問を呈した。

「ペナルティは当然です。でも10秒ですよ。昨年は5秒でした。どうやら例外は無いようで、そういうモノなんです」

 また角田は次のように続けた。

「既に僕はペースにかなりイライラしていました。(ペナルティの裁定は)正直に言ってかなり厳しく、10秒が2日のように長く感じました」

「でも、それが彼ら(レーススチュワード)の判断です。最近はペナルティポイントの面で僕に優しくないですね。インラップでダメージを負ったマシンを抜いたら(ペナルティ)、ということもありました」

「とはいえ、僕はパフォーマンスに集中しています。だからOKです」

 他車との接触により10秒のタイム加算ペナルティを受けるのは、オーストリアGPに続いて2度目。さらにタイヤのデグラデーションが激しく、ペースが急落するという状況も変わらなかった。

 角田自身としては、インターミディエイトタイヤを使用するダンプコンディションは得意としているとして、これほどまでにタイヤをマネジメントできない状況に困惑している様子だ。

「デグラデーションが異常でした」と角田はイギリスGPを振り返った。

「長い目で見ると、インターミディエイトなどを使うコンディションには自信があります。去年は複数回、力強い週末を過ごすことができました」

「ペースはいつも問題ないんですけど、どういうわけか異常なほどデグラデーションが発生しています。ドライコンディションも同様です。(本来は)インターミディエイトでも、ロングランは(ドライと)同じように強力なんですけどね」

 5位でフィニッシュしたチームメイトのマックス・フェルスタッペンよりも2段階古いパッケージを使用している角田にとっての救いは、3週間後のベルギーGPで最新アップデートパーツを手にできるということだ。

「少なくとも次の週末はアップデートがあります。今はマックスから2段階遅れていて、ペースでは0.004秒から0.005秒の差があります。ダウンフォースは次のレースで役立ってくれるはずです」と角田は期待を示した。

「同時に、(ベルギーGPの)週末はスプリント形式になります。1回のフリー走行で適応していかなければいけませんが、ベストを尽くします」

 そして角田はロングランが課題になっていることを認めつつ、イギリスGPのポジティブな面に目を向けて、次のように語った。

「正直なところ、予選に関してはエンジンの問題がなければ、今回はかなりクリーンで行けたはずでした。さっきも言った通り、2段階古いパッケージで、Q2は色々積み重なってマックスから0.4秒差でした」

「少なくとも予選アタックでは正しい方向に進んでいます。それには満足しています。ただロングランは詳しく見てみる必要があります」

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出典: https://jp.motorsport.com/f1/news/Tsunoda-doesnt-have-the-answer-for-crazy-deg-in-sliverstone/10739995/
この記事を書いた人 滑川 寛, Emily Selleck

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