2025.6.25

F1の”苦悩”を知るアロンソ、不満を漏らす軟弱者に喝?「1シーズンに12回もエンジンが壊れたことないだろう」

Zak Mauger / Motorsport Images

 アストンマーティンの今シーズンは、悪夢のような滑り出しだったが、エミリア・ロマーニャGPで投入されたアップデートをきっかけに、再生の兆しを見せ始めている。

 ノーポイントが続いていたフェルナンド・アロンソは一気にパフォーマンスを上げ、連続して予選Q3進出を果たすと、スペイン・カナダと2戦連続でポイントを獲得。トンネルを脱した感がある。

 そんなアロンソは、いつもの批判的・闘争的な口調で、F1における”不運”について次のように語った。

「いくつかのレースや、キャリアのある時点で、不運に見舞われたことは確かにあったと思う」

 しかしアロンソはそれに不満を言うどころか、このスポーツで直面する真の苦悩について、客観的に語った。

「3、4回5位になっただけで、少し不満を抱いているドライバーたちがいるよね? 彼らは予選Q1で脱落したことも、1シーズンで12、13回もエンジンを壊したこともない」

 アロンソが経験したそんな苦悩は、間違いなく彼がマクラーレンに在籍していた時代に経験したモノだろう。当時は2015年からF1に復帰したホンダがパワーユニット(PU)を供給していたが、ホンダPUはパフォーマンスと信頼性の両面で苦しんでいたのだ。

 今季のアロンソは、その時ほどではないにしろ、不運にも見舞われた。たとえばモナコでは、ポイント獲得が狙える位置でエンジントラブルに見舞われている。

 しかしアロンソは、そんな状況にも負けない、揺るぎない信念を持っている。

「精神的に強くなくてはいけない。そういう意味では、これはエクストリームスポーツなんだ」

「ドライビングだけではなく、闘争心を持って常に気力を維持しなければならないんだ」

 2023年以降、シーズン中のアップデートによるパフォーマンス向上という点で足踏みしていた感のあったアストンマーティンだが、新たな風洞を使った今回のアップデートが成功したことは大きなポジティブ要素だ。

 アロンソは来季から再び、ホンダのPUを使用することになる。かつて苦悩を味わった思い出のある組み合わせだが、今度は勝利を分かち合うことができるだろうか。

出典: https://jp.motorsport.com/f1/news/alonso-hay-pilotos-frustrados-por-ser-quintos-yo-rompi-13-motores-en-un-ano/10735699/
この記事を書いた人 Pol Hermoso

SHARE

FAVORITE

こちらの記事もおすすめ