
ヤマハ発動機株式会社は6月18日にニュースリリースを発表。同社とグループ会社のヤマハモーターパワープロダクツ株式会社(YMPC)、株式会社菅生が長らく携わってきたレーシングカート事業から撤退することを明らかにした。
ヤマハのカート事業での歩みは、50年以上にわたる。1973年、『レッドアロー』との愛称を持つ汎用エンジン搭載のレーシングカート『RC100』を販売したことから、カート事業に参入。そして同社はほどなくしてテストコースとしてスポーツランドSUGOをオープンさせたが、そこにはカートコースも併設していた。
以降、様々な方面からレーシングカートの普及、発展に取り組んできたヤマハ。同社のカート事業は2009年にYMPCへと移管された後、2023年からはYMPCがレーシングカート用エンジンの開発・製造、菅生がエンジン・部品等の販売、レース普及、渉外、広報宣伝などを担う体制となったが、2027年をもってこれらの事業から手を引く運びとなった。
リリースの中でヤマハは撤退の理由について「中期経営計画においてポートフォリオ経営を進めており、この一環としてこのたびの事業撤退を決定しました」と説明。「今後は、既存事業や新たな成長事業へと経営資源を集中させます」と綴った。なお、一連の動きに対する業績への影響は軽微だとしている。
今後は、YMPCが行なっていたカートエンジン製造は2026年で終了。2027年12月末には、菅生が行なっているエンジン販売およびレース/普及活動も終了することになっている。ただ、現在取り扱い中の部品は一定期間の供給を予定しているという。
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