
F1第10戦カナダGPの初日を終えたマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリは、今季でも特に厳しい金曜日だったと話した。
ノリスはカナダGPのFP1では7番手タイム、FP2ではメルセデスのジョージ・ラッセルと僅差の2番手タイムを記録。一方でピアストリはそれより苦戦気味で、FP1は14番手、FP2で6番手タイムだった。
メルセデスやレッドブル、そしてウイリアムズが好調な走りを見せている中、マクラーレンは今季これまでの圧倒ぶりからすれば苦戦していると言える。
「他のドライバーと比べると、改善のペースで少し遅れている。結果的にそう見えなかったかもしれないけど、とにかく1ラップでもまとめ上げてコンスタントに走るのが難しかったんだ」
初日の走行後、ノリスはそう語った。
「セッションを通じて良いラップは1周だけだった。だから、やるべきことがまだまだあるんだ」
「このコースは難しいけれど、間違いなく僕らにとって今年最悪の金曜日だったと言える。ペース面では最悪じゃないかもしれないが、まとめ上げるのがとにかく難しくてトリッキーだった。物凄く離されているわけではない。でももう少し走らせやすいようにしていくことが必要だ」
なおマクラーレンはこのカナダGPでマシンをアップデート。イモラでフレキシブル性の低いフロントウイングを試していたが、パフォーマンス変化はほぼ無く、カナダに向けて更に改良して全体的な作動領域を拡大しようとしていた。
FIAのテクニカルノートによると、マクラーレンは「主要部品の再設計に加えて、“マーメイドテール”をフロントウイングのエンドプレートに導入して幅広い姿勢での空力性能向上」を目指したとされている。
しかしノリスは新パーツをマシンに載せるかどうかについて訊かれると「まだ議論中だ」と答えており、方針変換の余地を示唆した。
「正直かなり似ているんだ。ひとつのコースだけで判断するのは難しいと思う。特に、このサーキットではもっと走る必要があると思う。バンプの多さや縁石の多さ、グリップの低さでとても特色がある場所だからね」
「だから判断するにはまだちょっと早い。でもマシンを適切な方向に進めようとして、より良いフィーリングを掴むことを目指しているんだ。今日はトリッキーな1日で、おそらく今年最も難しい1日のひとつだったろうね」
「僕達はまだ良いポジションにいると思う。もちろん、全チームがとても接近している。メルセデスもとても速いようだった。彼らは昨年もここで速かったし、今回も速いだろうとは思っていたんだ。今日は相手がそれを示して来たと思う。トップじゃなかったのには不満はあるけど、僕らもすぐそばにいるからね」
「少しシンプルにして、マシンをよりドライブしやすくしようとしているだけだ。そうすれば接近していけるだろう。現時点では僕らが最速とは言えないけど、この先どうなるかは分からない」
ピアストリもカナダGP初日はタフな1日だったと認めているが、それでもパニックを起こすほどではないと語った。
「間違いなく最初よりは良い形になった」とピアストリは言う。
「だけどまだ改善の余地は残っていると思う。マシンの適切なウインドウを見つけるにあたって、ちょっとトリッキーな1日だったよ。近づいていると思うけど、まだもう少し改善する必要がある」
「新パーツは期待していた働きをしてくれたと思うけど、更に改善できるといいね。FP1からFP2にかけて上手く進めたと思うし、同じように改善していくだけだ。警報がなっているわけじゃないんだ。マシンと自分自身をより良い状態とするのに集中するだけだ」
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