2台のターボ車で挑む軽自動車耐久レース
新規格軽自動車のNA車両が多数を占める東北660耐久レースにおいて、初期からターボ車で参戦し続けているチームがあります。それが、茨城県を拠点とするセイワレーシングです。母体は土木および建築業を営む企業で、レクリエーションの一環として軽自動車レースに取り組んでいます。昨シーズンの最終戦では、ダイハツL880K型「コペン」とスズキHA22S型「アルト ワークス」の2台を持ち込んで参戦したチームについて紹介します。
セイワ流チューニング術のポイント
2クラスで優勝を決めたSEIWA RACING TEAM Aのダイハツ「コペン」は総合でも4番手に食い込み、3位と同一周回で、2位ともわずか1ラップ差。オーバーホール済みの純正タービンを使ったブーストアップでパワーはほどほどに抑え、扱いやすさと耐久性を重視した仕様だ。足まわりはリーズナブルなシュピーゲルのプロスペック車高調を使い、ブレーキはディクセルのエントリーモデルとして知られるESを採用。一発の速さより安定したタイムと、トラブルを起こさず完走することが何よりも重要な耐久レースを知り尽くしたチームならではのツボを押さえたチューニングといっていい。
一方、スズキ「アルトワークス」を投入したSEIWA RACING TEAM Bは予選こそクラス2位でスタートするも、決勝では想定外のトラブルが発生。ピットインしての作業を余儀なくされ、順位を大きく落としてしまう。2024年は中盤でクラッチのトラブルに見舞われリタイアを喫しており、捲土重来を期していたがリベンジは2025年へ持ち越しとなった。なお、こちらも純正タービンのブーストアップ仕様で、足まわりやブレーキなどのパーツはコペンとほぼ同様となる。
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レンタカーはすべてオープンカーを展開
セイワレーシングの母体となる企業は、2024年秋からレンタカーの事業をスタート。長年にわたりレースを楽しんでいるだけに、レンタルできる車種がちょっと風変わりだ。一般的な軽自動車やハイブリッド車、そして各種サイズのトラックに加え、15台のスポーツカーをラインアップ。それもすべてオープンカーなのがこだわりで、マツダ「ロードスター」は初代から現行までの全モデル、軽自動車としてはL880K型コペンが2台にホンダ「ビート」、トヨタST202型「セリカ コンバーチブル」もあり、何台かはライトチューンしているそうだ。
整備工場を併設しておりメンテナンスは万全で、最寄駅であるJR高萩駅からの送迎もある。リスクを伴うサーキット走行はできないが、おすすめのドライブコースなども用意され、スポーツカーの魅力を味わうには十分だろう。会員になれば特別料金が適用され、予約や貸し出しがスムースになるうえ、入会金や年会費は無料なのも魅力。憧れのスポーツカーでドライブを楽しみたい人は、ぜひを利用してみよう。
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