2025.6.12

トヨタ7号車、ル・マンは不運もあり16番グリッドに沈む。昨年の驚異の追い上げ再現なるか「レースペース向上に全力」と小林可夢偉

Andreas Beil

 6月14日(土)にスタートする、2025年のWEC(世界耐久選手権)第4戦ル・マン24時間レース。初挑戦から40周年という記念すべき大会を迎えたトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は予選で、8号車がハイパーポール進出を決めたものの、7号車は17番手に沈んで順位が確定してしまった(他車の失格で16番グリッドに繰り上がり)。

 全21台が参加して、その上位15台がハイパーポールへと進む予選セッション。7号車はニック・デ・フリーズ、8号車はブレンドン・ハートレーがアタックを担当した。

 1回目のアタックを終えた後にピットに戻り、タイムを上げるべくラストアタックに向かった2台だったが、8号車のハートレーが残り4分半で大幅にタイムを上げた一方、7号車はセクター2でアルピーヌ35号車がコースオフしてイエローフラッグが出た影響を受け、1回目のアタックを中断。再度タイム更新を狙ったが、タイヤのグリップはピークを過ぎてしまったようで、さらにはトラフィックにも遭遇したことで順位を上げることができなかった。

 デ・フリーズはチームのプレスリリースの中で、当時のことをこう振り返った。

「もっとタイムを上げられるポテンシャルがあったので、予選でトップ15に入れなかったことはとても残念だ。僕のベストラップは黄旗によって遮られ、とても不運なタイミングとなってしまった」

「あのアタックラップは、最後まで走り切れていればハイパーポールに進出できる十分なペースだったと思う。翌周もアタックを続けたけど、残念ながらタイヤの性能のピークを過ぎてしまい、タイムを更新するのは難しい状況だった。おそらく、あのラップをクリーンに走り切れていれば、トップ15に入るチャンスがあったと思うけど、最終シケインで他の車両に引っかかってしまい、それで終わってしまった」

 予選、そしてナイトセッションのFP2が終了したことで、残すはFP3、ハイパーポール、そして決勝レースのみとなる。7号車はハイパーポールに出場しないため、レースペースの改善に集中することができる。ドライバーのひとりであるマイク・コンウェイも「実際、次の公式練習走行ではタスクが少し楽になる」とコメントしている。

 7号車は昨年も予選タイム抹消により最後尾からのスタートとなったが、決勝では力強い走りを見せて2位に入っている。言うまでもなく長いレースとなるため、重要なのは“強さ”。7号車のドライバーとチーム代表を兼務する小林可夢偉も、レースペースの向上に全力で取り組んでいくと語った。

「総合的に見て、パフォーマンス面では満足のいく結果ではありませんでした。我々の7号車は期待していた速さを発揮できず、残念ながら明日のハイパーポールには進出できませんでした」

「土曜日の決勝に向けて、レースペースの向上に全力で取り組み、より多くのクルマのポテンシャルを引き出すために最善を尽くします」

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出典: https://jp.motorsport.com/lemans/news/2025-lemans-tgr-post-qf-comments/10731731/
この記事を書いた人 motorsport.com 日本版

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