
キャデラックは2026年のF1新規参戦に向けた公式パートナーシップ第1弾として、ニューヨークを代表するファッションブランド、トミーヒルフィガーと複数年契約を結んだことを発表。ミシガン州を拠点とするゼネラルモーターズ(GM)傘下の新F1チームが目指す姿は、“オール・アメリカンチーム”だ。
「ふたつのアイコン、ひとつのビジョン、アメリカンモータースポーツの大胆な新時代」とトミーヒルフィガーは6月3日(火)に声明を発表した。
「TWGモータースポーツやキャデラックと共にF1での物語を続けられることを誇りに思う」
「我々のホームを祝福してゴールを再考しつつ、我々はF1の伝統に敬意を表し、それを前進させるというビションを共有している」
「このスポーツが世界中で存在感を増し続けている今、大きな夢を抱き、アメリカンチームがグリッドに何をもたらすかを世界に示す絶好のチャンスは他にない」
また、チーム代表を務めるグレアム・ロードンは、トミーヒルフィガーとの契約に際して、キャデラックが「最も象徴的なアメリカンブランドのひとつを代表するアメリカンチーム」であると強調した。
「トミーヒルフィガーもアメリカのアイコンであり、F1におけるブランドのレガシーは比類がない。我々がパドックに大胆かつ新しいビジョンをもたらす時、このパートナーシップはまさに我々が築こうとしているモノの精神を反映している」とロードン代表は続けた。
「我々は共にレースをするだけでなく、エンターテイメントとエンジニアリングの両方の未来を形作るイノベーションを推進している」
キャデラックとトミーヒルフィガーのパートナーシップを通じて、ドライバーやピットクルー、パドックスタッフ、首脳陣が着用する公式チームキットの提供に加え、来年3月にはファン向けのウェアコレクションが全世界で発売される。またトミーヒルフィガーのロゴは、マシン、レーシングスーツ、ヘルメットにも掲出される。
創設者のヒルフィガーは長年モータースポーツに情熱を注いでおり、1990年代序盤からF1チームのスポンサードを開始し、今年からアディダスに取って代わられるまではメルセデスの公式ウェアパートナーを務めていた。
トミーヒルフィガーはメルセデスと7年にわたるパートナーシップを結び、現在はフェラーリに所属するルイス・ハミルトンをグローバルアンバサダーとして起用していた。
トミーヒルフィガーはサーキットを越えて、F1とカルチャーを結びつける上で、目に見える役割を果たしてきた。同ブランドは女性限定フォーミュラカテゴリーであるF1アカデミーのスポンサーを務め、ブラッド・ピットが主演を務める映画F1にちなんだ特別コレクションを発表予定。キャデラックのF1参戦にも同じスピリットを吹き込もうとしている。
「当初から、エンターテイメントとスポーツはブランドの伝統の一部でした」とトミーヒルフィガーのグローバルブランド代表であるレア・リッツ・ゴールドマンは語った。
「モータースポーツに参入することで、ファッションがポップカルチャーのスピードで進化する時に何が可能かを表現することに興奮しています。この象徴的なパートナーシップは、境界を打ち破り、グリッドにスタイルをもたらし、F1の未来を牽引してきた我々のレガシーを引き継ぐモノです」
キャデラックのマーケティング展開は、ヨーロッパ中心のF1において、オールアメリカンの挑戦者という位置づけに大きく傾いている。トミーヒルフィガーとのパートナーシップも、そのアイデンティティに則ったモノだ。
「このコラボレーションは、パフォーマンスがアイコニックなスタイルと両立する、ふたつの大胆かつ革新的なブランドの融合を象徴している」
「F1の世界的な舞台でアメリカの野心を反映したチームを作り上げるにあたり、このパートナーシップは今後の方向性を示している」
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