
6月4日、スーパーフォーミュラでJujuを起用するTriple Tree Racingがプレスリリースを発表。第5戦オートポリスで野田英樹監督による不適切な発言があったとして謝罪文を掲載した。
チーム代表の村司宏樹氏の署名で発行されているリリースでは、当該の発言は決勝レース中のものであり、野田監督が無線で「レースプロモーターである株式会社日本レースプロモーション(JRP)様をはじめ選手権関係各位、ひいては選手権そのものの権威を著しく損なう不適切な発言」があったと説明されている。
その中では具体的な発言内容については言及されていないが、実際決勝レース中に不適切な無線があったことが『SFgo』内で確認されており、関係者やファンの間で物議を醸していた。
レース中盤の14周目から15周目にかけて、既にルーティンのピットストップを終えていたJujuはまだピットに入っていない山下健太(KONDO RACING)に周回遅れにされようとしていた。野田監督はJujuに、山下に道を譲るよう指示が出たため、その指示に従うよう伝えた一方で、2台のギャップがまだ縮まりきっていない状態で譲らなければいけないことに不満をあらわにしており、「こんなんじゃレースにならないよな」とJujuに呼びかけていた。
問題なのはその後のやりとり。SFgoを確認すると、野田監督は英語で話し出し「Juju、これは政治だ。あそこのチームオーナーか誰なのか考えるんだ」といったように聞こえる。これはKONDO RACINGのチーム監督の近藤真彦氏がスーパーフォーミュラのプロモーターであるJRPの会長を務めていることを示唆していると理解できる。つまり、上記のJujuに対する指示には政治的な要素が背景にあるかのような発言をしたのだ。
この一件について、野田監督も軽率な発言であったことを認め、リリースの中で次のように謝罪した。
「今回の私自身の軽率な発言を深く反省し、お詫びいたします」
「レース運営・参戦関係各方面にとどまらず、日ごろから応援してくださるファンやご支援いただいているスポンサーの皆様にもご迷惑をおかけいたしました。二度と同様の言動をとることがないよう、選手権を成立させるためにご尽力されている全ての方々への敬意と感謝を再確認し、最大限の敬意を表した行動をとることを徹底してまいります」
また野田監督のコメントを掲載したチームも「このたびの監督の軽率な発言により、関係各位ならびに参戦されているチーム・ドライバーの皆様にご迷惑をかけ、また、応援してくださるファンの皆様を悲しませる結果となりましたことを、チーム一同、心より深くお詫び申し上げます」と綴った。
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT