2025.6.3

レッドブル、苦戦続く角田裕毅の改善に自信。大クラッシュ以降は「0.3秒のハンデを背負ってきた」課題は適応スピード?

Sam Bloxham / Motorsport Images via Getty Images

 レッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、苦戦が続く角田裕毅について、状況は改善している一方で適応スピードが課題だと指摘した。

 リアム・ローソンに変わって第3戦日本GPからレッドブルに昇格した角田だが、チームメイトで4度の世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンが直近7戦で101ポイントを獲得している一方で、7ポイントに留まっている。

 先日のスペインGPでは、角田はまさかの予選最下位。レッドブルのセカンドドライバーとしては前任者リアム・ローソン以来の結果となった。

 マルコはオーストリアのServusTVに対して「今、角田裕毅も苦労しているのが分かるだろう。以前のチームメイトたちと同じようにね」と語り、レッドブルの2025年マシンであるRB21に対して「対応できるのはマックスだけだ」と厳しい現状を明かした。

 しかしその一方で、角田はフリー走行でフェルスタッペンに接近したタイムをマークすることができるものの、状況が刻々と変化する予選では適応スピードの差で大きく突き放されてしまうとマルコは言う。

「(ローソンと比べて)ユウキの状況は、ある意味良くなっている。フリー走行では0.1秒差で走ることもある。しかし予選になると、マックスが真のステップアップを果たし、ユウキはついて行くことができない。それを補おうとしてミスを犯してしまう」とマルコは語った。

「そして、もうひとつ、我々のマシンは初日にひどい状態になることが多い。そのため、かなり大きなセットアップ変更が必要になる。マックスはすぐに適応できる」

「一方でユウキは適応に数周が必要で、予選ではその猶予が残されていない」

 角田はエミリア・ロマーニャGPの予選Q1でマシンが大破するクラッシュを喫し、アップデートされたばかりのフロアを失った。それ以降、スペアパーツ不足の問題から角田は旧パッケージでの走行を強いられたが、マルコ曰く、最新パッケージと旧パッケージでは0.2〜0.3秒の開きがあるという。

「彼が改善し続けることを期待している」とマルコは続けた。

「バルセロナでは、イモラでのクラッシュのせいで(フェルスタッペンと)同じスペックではなかったと言っておく必要がある……新しいフロアの作成には約3週間かかる。単純に時間が足りなかった。マシンだけで0.2〜0.3秒のハンデがあった」

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出典: https://jp.motorsport.com/f1/news/red-bull-marko-situation-with-tsunoda-is-better-in-some-ways/10729243/
この記事を書いた人 滑川 寛

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