
元F1ドライバーのニコ・ロズベルグは、F1スペインGP初日に「このクルマはドライブできない」と無線で語ったルイス・ハミルトン(フェラーリ)の意見を支持した。
2016年のF1チャンピオンであり、メルセデス時代にハミルトンと激しくタイトルを争ったロズベルグ。それだけに彼のハミルトンに対するコメントは辛辣で、40歳を迎えたハミルトンが「年齡によって徐々にパフォーマンスが落ちている」と評している。
一方で、ハミルトンは金曜日の走行中に無線で「このマシンはドライブできないよ」と不満を零していたが、ロズベルグはコースサイドから見ていてもそのマシンバランスの悪さが見て取れたという。
ロズベルグは『Sky Sports』のF1中継でコースサイドにおり、マシンの挙動を間近に観察できる位置にいたのだ。
FP3の走行を前に、ロズベルグは金曜日のフェラーリについて次のように語った。
「僕はコースサイドでルイスとシャルル(ルクレール)を見ていた。他のマシンに比べてアンダーステアが強く、スナップオーバーステアが強かった。さらにいろいろなことが起きていたよ」
「しかし彼らにはまだ希望がある。バランスに問題があったとしても、マシンは比較的速く、特にロングランで速さを発揮している」
フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは、金曜日のセッション後に『Sky Sports F1』のインタビューに応じ、ハミルトンのフラストレーションを認めた。
「午前中(FP1)はとてもいいペースだったと思うが、午後は少し苦戦した。ターン7でミスをする前はシャルルがまずまずのラップを刻んでいた。でも、目標はラップを重ねることであって、コーナーをうまく走ることではない」
「ロングスティントの序盤は少し苦戦した。他の数台もそうだったと思う。コースはマーブル(タイヤかす)が多くとても汚れていた。全体的には長い1日だったが、良いデータも収集できた。新しいフロントウイングを使うのは初めてだったし、今夜は多くの仕事をこなさなければならない」
「(ハミルトンの)無線でのコメントは少し過激だったが、彼は最後のスティントもソフト(タイヤ)で、最初の2回のラップで力強い走りを見せた。 つまり、マシンは無線で言っていたほどひどくはなかったということだ」
「だが私としては、彼らが戻ってきて建設的なブリーフィングを行なう限りは、マシンの中でのコメントはドラマにはならないんだ」
ロズベルグはSF-25の難しさについて、バスールについて質問すると、彼は次のように答えた。
「マシンのバランスに少し苦労しているのは秘密ではない。でも、それを修正しなければいけないが、それを正してレースができれば問題ない」
「しかしここ数週間はそうだった。1周アタックを改善しなければならないが、それは他のことよりも、タイヤマネジメントと、ラップの最初にタイヤを正しいウインドウに入れることが重要だと思う。バランスが完璧でないのは事実。でも、それは我々にとってもそうだし、他のドライバーたちにとってもそうだと思うよ」
スペインGPの予選ではルクレールが先に新品タイヤを使い切ってマシンを降りたこともあり、ハミルトンが5番グリッド、ルクレールが7番グリッドから決勝をスタートする。ロズベルグの言うようなロングランでの希望が実を結ぶのか、注目だ。
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