2025.5.4

開催まで2ヵ月を切ったスーパーGTセパン戦、諸問題により準備に遅れもGTAは予定通りの実施を宣言

Masahide Kamio

 6月末に、スーパーGT久々の海外ラウンドとして開催される第3戦セパン。大会まで2ヵ月を切った段階だが、第2戦富士のパドックではその開催に暗雲が垂れ込めているのではないかとの噂が、まことしやかに囁かれていた。

 しかしながら、シリーズプロモーターのGTアソシエイション(GTA)は、「色々なことが遅れている」ということは事実だとしながらも、開催可否に対する懸念を一蹴した。

 そもそも、セパン戦が開催されないのではという噂がパドックで出た発端は、関係者の飛行機やホテルといった渡航の手はずがまだ整っていないという事実からだった。これについてGTAは、現地プロモーターと関係各所の調整がうまくいっていない部分があり、渡航の手配などで遅れが生じているのは確かだと認めつつも、大会自体は開催されることを強調した。

 またGTAの坂東正明代表は、定例会見の中でこの件について触れ、次のようにコメント。渡航準備の遅れについて、エントラント側には申し訳ないと語った。

「マレーシア戦については、現地の観光局と3年の契約を結んでおり、調印も終わっています」

「イベントとしてのロジスティクス、渡航や宿泊の手配などは、現地のプロモーターに一任をしています。色々なことが遅れていることは事実ですが、今回(第2戦富士)もSIC(セパン・インターナショナル・サーキット)の人間が来ていますし、問題解決のためコミュニケーションをとっています。ただ、エントラントの皆さんにはごめんなさいを言わないといけません」

「1年目なので色々トラブルが起きていますが、セパン大会は3年開催しますので、それまでにはきちんとしたものが確立されると思っています」

 またセパン大会の約1ヵ月後、8月上旬に開催される第4戦富士は、スプリントレースが実施されることが明らかとされている。この件についても少しずつ情報が明らかになりつつある。

 オーガナイザーである富士スピードウェイのリクエストにより実現したというこのスプリントフォーマットは、金曜日には走行が行なわれず、土曜日と日曜日に1本ずつのレースが実施される。そのため、土曜日と日曜日で異なるドライバーが出走することになる。またこの2レースは、GT500とGT300の2クラス混走レース、各クラス単独のレースに分かれるという。そして既報の通り、サクセスウエイトは搭載されない。

 またスタート方式は、各車が接近した隊列を組んでローリングスタートを行なう“インディ式スタート”となる可能性がある。坂東代表はこの方式を熱望しているとして、「インディスタートもしないのに、スプリントはやらせねえ!」と開幕戦の際にも語っていたが、まだ議論は続いているようだ。

「今のレギュレーションでは、グリーンライトがついても基本的にはスタートラインを越えないと追い抜きができませんが、インディスタートとなるとグリーンがついたら追い抜きOKとなります。ですからレギュレーションを変えないといけないという話が出ているので、『変えりゃあいいじゃん』と言っていますが……そこの議論はまだしています」

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出典: https://jp.motorsport.com/supergt/news/sgt-2025-r2-fuji-gta-presser-sepang/10719595/
この記事を書いた人 戎井健一郎

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