
レッドブルの角田裕毅は、F1日本GPの初日フリー走行2回目を18番手で終えた。赤旗中断が相次ぎ、角田としても満足に走れず……消化不良の1時間となった。
FP1ではソフトタイヤを2セット使った角田。このFP2ではまずミディアムタイヤを履いた。
最初に選択したタイヤでのタイムは1分30秒625。”元”チームメイトのアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)らに先行され、5番手につけた。
その後、アルピーヌのジャック・ドゥーハンのクラッシュがあり、赤旗中断。角田としては、貴重な走行時間を失うことになってしまった。
25分ほどの中断を経てセッション再開。角田は新品のソフトタイヤを履き、予選想定アタックに向かった。
しかしそんなタイミングで、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソがデグナーでコースオフし、再びの赤旗中断となった。角田は既にアタックに入っているタイミングであり、タイム更新のチャンスを失ってしまった。
セッションが再開されたのは、残り時間が20分を切った頃。多くのマシンがコースインしたが、角田はコースインを遅らせ、しかもミディアムタイヤの中古を履き、アタックラップよりもロングランを優先させた。
ただ残り時間15分というところでこのセッション3回目の赤旗。NIPPOコーナーを上り切ったところのコース左サイドの芝生が燃え上がってしまったのだ。
セッション再開と同時に角田はコースイン。やはりミディアムタイヤ装着である。角田は1分34秒6、1分34秒7というペースで周回を重ねていくが、そこでまたしても赤旗。今度はスプーンカーブのコース脇で火事が起きてしまったのだ。
この火事の原因は、コース脇の芝が乾燥しており、そこにマシンの底が路面を擦った時に発生した火花が飛び、引火したものであるようだ。鈴鹿サーキット周辺ではここ最近しっかりとした雨が降っておらず、その上強風が重なったことで、乾燥状態になっていたと考えられる。しかも、冬に枯れた芝生が、生え進む時期であることも関係していると思われる。
結局このままセッション終了。このセッションで走行できたのは20分……角田も僅か12周、しかもソフトタイヤでのアタックラップも、ロングラン走行もほとんど行なえない、消化不良のセッションということになった。