
坪井翔は、昨年に初のスーパーフォーミュラ王者に輝いたことで、“日本最強”の呼び声がさらに高まった今年30歳のドライバー。トップカテゴリーへのステップアップにはやや時間がかかったが、F4、F3でしっかりタイトルを獲得した後にスーパーフォーミュラへデビュー、CERUMO・INGINGでの5年間では王座には届かなかったが、TOM'Sに移籍した昨シーズンに富士での3勝を筆頭に大活躍し、チャンピオンとなった。
既にGT500では3回のタイトルを手にしており、その速さや強さ、的確なフィードバック能力などレーシングドライバーとしての総合力を高く評価されている。今季もTOM'Sに残留、小枝正樹エンジニアとのコンビも継続となるため、スーパーフォーミュラ連覇も十分視野に入っているはずだ。
妻の斎藤愛未もレーシングドライバー。昨年7月の富士戦では、併催レースの『KYOJO CUP』で斎藤が初優勝、そしてスーパーフォーミュラでは坪井も優勝と、おそらく世界初であろう“夫婦同時優勝”で話題となった。なお斎藤は昨年のKYOJO CUPでチャンピオンに輝いており、2024年に坪井夫妻が稼いだ賞金総額はいかほどか……。
積み上げた実績だけを見ると華やかなエリート街道を歩んできたようにも見える坪井だが、実は若手時代に一度トヨタ育成から外れるなど挫折も経験した。自身について「天才じゃないので、(成功に)時間がかかるタイプ」「メンタルは超ショボい」と自称する坪井は、それらを埋め合わせるために人一倍レースのことを考えて徹底的な準備を重ね、それを自信に変えてきた“努力の人”でもある。
■基本情報
所属チーム:VANTELIN TEAM TOM’S
生年月日:1995/5/21
出身:日本/埼玉県川越市
デビュー年:2019年
主なレース実績:2015年FIA F4チャンピオン、2018年全日本F3チャンピオン、2021年、2023年、2024年スーパーGT(GT500)チャンピオン、2024年スーパーフォーミュラチャンピオン
■昨季成績
シリーズチャンピオン/117.5点
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